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2006.3.17 00:25/ Jun

30歳、男の転機

 「30歳 男の転機」というAERAの特集を読んだ。星野リゾートの星野佳路社長、指揮者の佐渡裕氏、アートディレクターの佐藤可士和さん、など各界の実力者たちが、自らが30歳の頃に経験した「人生の転機」を語る、という記事。
 ライフサイクル論で有名なエリクソンによれば、30歳とは「大人の世界に入る時期」。組織文化論やキャリア論で有名なシャインによれば、30歳とは「シゴトの中で自分のアイデンティティを確立し、自分の向かう方向を決定する」という「キャリアの長期計画」をたてる年になる、のだという。
 要するに、男の30歳とは、いわば「スタートライン」でもあり、最初の「岐路」「試練」とでも言うことができるだろうか。
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 ひるがえって自分を考えてみる。
 25歳で大学院を中退し、研究者として就職。27歳で博士号取得、28歳は異国の大学で暮らした。そして、29歳から30歳の去年は、異動があった。
 30歳の去年一年は、我が人生の中でもっとも働いた一年であったと自負する。しかし、その一方で、他人には言えない、いろいろな課題を感じ、その課題を誤魔化し、ごかまし、とにかく前に進んだ一年でもあった。特に研究において悩みは深い・・・。いったい、他の研究者たちは30歳をどのように迎えたのだろうか・・・つい聞きたくなってしまう。
 いずれにしても、まだスタートラインにたったばかりである。しかし、それは、「熟慮」することなしで超えることを許されないラインでもあるらしい。
 ゆっくりと考えることだ。
 そう自分に言い聞かせる。
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