NAKAHARA-LAB.net

2014.5.29 06:00/ Jun

大学の今、学生のリアル、アカデミック情報を入手してみませんか?:東京大学新聞社への応援をお願いいたします!

 今日は、皆様にお願いがございます。
 いやー、朝っぱらから、まことに恐縮至極です(冷汗)。
 実は、、、大学生が編集部員となり、大学や学術の情報を「新聞」として公刊する「大学新聞社」が、今、経営的に「重大な岐路」に立っています。 
 私が評議員をつとめている、「公益財団法人・東京大学新聞社」(非営利・学生新聞団体 / 林香里理事長 東京大学大学院教授)も、その例外ではなく、どうか、みなさまの応援をいただけないか、ということです。
 具体的には、既存の紙メディアのクオリティアップとともに、デジタル事業を強化しつつある東京大学新聞社のTwitterや、Facebookページへの「いいね・シェア・RT・フォロー」等等などの拡散に御協力いただけませんでしょうか、というお願いです。
 Facebookページ、Twitterへの「いいね」「購読」などなどで、東大のみならず、広く大学界で起こっていること、学術のニュースなどが、無料で配信され、入手することができます。
 本当に朝っぱらから、お願いですみません(冷汗)。多用中、まことに恐縮ですが、なにとぞよろしく御願いいたします。どうかご検討をお願いします。
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東京大学新聞社フェイスブックページ(いいねをどうかよろしく御願いします!)
https://www.facebook.com/utnp.org
東京大学新聞社 Twitter
https://twitter.com/UTNP
 ▼
 東京大学新聞社は、1920年に「帝国大学新聞」として創刊、今年で95年目になります。創業当時から、編集から配信まで、大学生が主体になって取り組んでいる学生主体のメディアです。
 戦前の黄金期には5万部ー6万部の部数をほこり、たとえ戦時であっても「破格ともいえるほどの言論の自由」を守り続けてきました。
 編集部には、日本の政治・メディアを支えた様々な人々がかかわってきました。著名なところでは、江副浩正さん(リクルート創業者)も、東京大学新聞社に関わっていたことはよく知られています。
 しかし、昨今の「新聞離れ」「ネット化」などの勢いは、一般的なマスメディアのみならず、大学新聞社をも襲っています。おそらく、このままでは、数年後には事業継続が困難になる可能性がでてきます。
 そうなれば、学生の情報メディアが極端に不足している現在の大学コミュニティにとって、非常に大きな痛手となることが予想されます。実際、既に、いくつかの大学では、大学新聞社が「廃刊」を迎えています。
 もちろん、こうした動きに、編集部・理事会ともに、全く手をこまねいているわけではないのですが、新規購読者の減少が続く中、何とか、イベント事業・デジタル事業など、「第二の創業期」としてリスタートをしているところです。今年3月からスタートしたデジタル版「東京大学新聞 Online」のスタートも、そのひとつの試みです。
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東京大学新聞 Online(デジタル版)
http://www.utnp.org/
 昨夜は定期的に開催される評議会に、中原も参加していました(評議員は完全ボランティアで、一定数、大学教員も参加しなければなりません)。
 評議会では、様々な議論がなされましたが、おそらく確認されたことは、「今、そこにある危機」です。財務指標の数字の変遷から、わたしには、それが感じられました。
 はからずも「船底に穴があいてしまった船」に乗りあわせている乗組員たちが、「船屋の壁の薄さや厚さ」を問題にして、議論していても、「船自体」に残された時間はそう多いわけではありません。問題は「船室の壁の厚み」ではありません。「船自体」がどうなるか、であり、安全で快適な「航路」が保たれるかどうかです。
「伝統ある老舗」とは「変わらない組織」のことではありません。「時代の風」を受けて「変わり続ける組織」が「伝統ある老舗」だと僕は思います。
 このような状況でのリスタートですが、皆様の応援をどうかよろしく御願いいたします。「いいね・シェア・拡散」に御協力をお願いします。
 もし、このブログをお読みの方の中に、隠れOB・OGの方がいらっしゃったら、ぜひ、応援をお願いします。また、かつて購読なさっていた方がいらっしゃいましたら、デジタル版をのぞいてみませんか?
 また、東大新聞社の購読者は「東大生」がメインです。東大生にリーチなさりたい方がいらっしゃいましたら、ぜひ広告?などをご検討ください。
 僕は、社会貢献としていくつかの団体の公益事業の経営にかかわることも多いのですが、いつもは、自分がかかわっている団体に対して、こういう「どストレートなお願い」をすることはありません。
 しかし、「学生が主体になって行っている事業」が、消えゆくのは、教員のひとりとして非常に悲しいものです。ということで、朝っぱらから、「お願い恐縮、すみません!」という事態に、あい、なりました(笑)。
 どうかみなさまの応援を、よろしく御願いいたします。
 そして人生は続く
 ーーー
追伸.
 先日、雑誌「保育ナビ」の取材で、幼稚園・保育園の人材育成 / 人材マネジメントというテーマで、和泉短期大学の相馬靖明先生と対談させていただきました。フレーベル館の安藤恵理子さんとのお仕事です。
保育ナビ
http://www.kinder.ne.jp/navi/2014_7/
 僕は保育は全くのドシロウトですが、相馬先生によりますと、今、保育園 / 幼稚園の経営課題として「人」の問題がクローズアップされているそうです。
 詳しいことはよくわかりませんが、お話をお聞きしていると、1)首都圏では完全に売り手市場で、離職が常態化していること、2)1法人1施設の家族経営も多いので、マネジメントが聞きにくいこと、3)2代目の世襲問題が起きやすいこと、4)女性中心の職場で男性保育士の定着が問題になりやすいこと、5)1法人複数施設経営が広まってきており、管理職が不足していること、などなど、「人材開発・人材マネジメント」の課題のオンパレードであるように思いました(泣)。
 そこに必要なのは、やはりマネジメントの発想であり、人の観点から事業を見つめ直すことなのかな、と思いつつ、興味深くお話をうかがっておりました。
 最後になりますが、このような学びの機会をいただきました、和泉短期大学の相馬靖明先生、フレーベル館の安藤恵理子さんには心より感謝いたします。ありがとうございました。

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