2012.1.30 12:52/ Jun
様々な〆切・年度末の諸事が重なり、僕のスケジュールは、まだ「緊迫」しています。
「分け入っても、分け入っても、青い山」(山頭花)ならぬ、「書き終わっても、書き終わっても、ゲラだらけ」という感じです。最近は、大学の仕事も忙しくなってしまいました。こちらは、「提出しても、提出しても、事務書類」「企画しても、企画しても、また新企画」という感じかな(泣)。
まぁ、こういうのは、ニノゴノ言っても、粛々とやっていく他はありません。
まだオープンにはなっていませんが、今やっている地道な作業が、「いつかは、どこか誰かの手に届く」と思えば、やりがいを感じることができませんね。
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ところで、そんな作業の途中、気分を変えるためにも、ちょっと変わった作業をしています。今日の日記は、その話題です。
小生、ひそかに何をやっているか、というと、2月9日に開催される予定の、弁護士・福井健策先生をお招きした勉強会の準備を、しこしことしているのです。
【fʌ’n:研究会第二回目】「学びの場づくり、教材デザインと著作権・知的財産権」 に関する勉強会を開催します!:弁護士・福井健策先生をお招きして
http://www.nakahara-lab.net/blog/2012/01/post_1822.html
【fʌ’n:フェイスブックページ】
http://www.facebook.com/pages/f%CA%8Cn/164198320347411
本会には、すでに70名を超える方々からご応募をいただいておりますが、皆さんから寄せられた「著作権処理上の悩みや不安」みたいなものを、KJ法で分類して、それぞれの悩みに応じた、架空のストーリーをケースとして書いているのです。で、これが、なかなか面白いんです。
例えば、こんなケースです。
少し長くなりますが、引用します。
—
あなたは、ファシリテータのAさんが、有料で実施しているワークショップに参加者として参加しました。
ワークショップ冒頭では、Aさんが創ったという「効果的なアイスブレークの手法:かちわり君」のアクティビティを参加者全員で経験しました。この手法をつかうと、あら不思議! 目も覚めるようなかんじで、最初、参加者の間にあった「氷山」が「トロケる」のです。
「かちわり君」のおかげで、みんな仲良くなって、とってもハッピーでした。あなたは、すっかりと、この手法に魅了されました。
「かちわり君」は、ファシリテータAが「考案した」とおっしゃっており、ご本人のWebページにはそう書いてありました。手順はのっていませんでしたが、使ってはダメとは書いてはありませんでした。一方、しかし、全く同じではないですが、似たような手法「ガリガリ君」が、ある本にのっていました。
そうこうしているうちに、あなたは、ある日、上司に呼ばれました。上司曰く、「今度、顧客相手に、自社のサービスを理解してもらうためのワークショップをするように」とのことでした。ワークショップには、様々な会社から、担当者がお越しになるので、いかに集団のわだかまりをとくかが問題になりそうです。
あなたは、自分がやるセミナーで、できれば「かちわり君」をつかいたいと思います。ただ、「かちわり君」はファシリテータのAさんが考案し、有料のワークショップを実施しているだけに、ひっかかるものがありました。
上司に相談したところ、「許諾なんていらないんじゃないの?やっちゃえよ」と言います。しかし、同僚に相談したところ、「名称を変更して、アイスブレーカー君にして、使っちゃえば?」と言われます。先輩に相談したところ「やっぱり許諾をとるべきだよ」と言われます。
さて、この場合、法的にはどう考えることができるでしょう?
そして、あなたなら、どうしますか?
—
さて、いかがでしょうか?
この問題を、法的には、どのように整理すればいいでしょうか?
この現象・出来事を、著作権法に照らして、どう考えることができますか?
そして、あなただったら、どうしますか?
実務の現場では、どのようにして対応しますか?
研究会は既に満員御礼で(ありがとうございます!)、参加申し込みを締め切っていますが、当日は、このようなミニケースを使って、皆さんで「学びの場のデザイン・教材デザインと著作権」について、弁護士・福井健策先生とダイアローグができると、とても嬉しく思います。
福井健策先生には、冒頭、30分間程度のミニレクチャーもいただけることになりました(感謝です!)。こちらの方も、とても楽しみです。
どうぞお楽しみに!
さて、そろそろ昼休み終了ですか。
さ、仕事、仕事。本業に戻ることにいたします!
それでは、みなさま、See you!
塔をめあてにまっすぐまゐる(山頭花)
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