NAKAHARA-LAB.net

2011.12.11 07:58/ Jun

REMIX@neomuseum、無事終了いたしました!ありがとうございました!


 昨日、REMIX@Neomuseumを盛況のうちに終えることができました。
 関係者・参加者の皆様、お疲れ様でした&ありがとうございました!
 REMIX@neomuseumは、
 参加者個人が
 自分自身の”これまで””いま””これから”を
 他者と「対話」しながら
 「表現」し、愉しみながら学ぶこと
 をめざした会でした。
 REMIX@neomuseumの学習設計手法には、Unconference(アンカンファレンス)という、ユーザー参加型のインタラクション設計が行われています。
Unconference(アンカンファレンス):ユーザー参加型の「創発の場」をつくりだせ!
http://www.nakahara-lab.net/blog/2011/11/unconference_remix.html
 Unconferenceでは、主催者側から、タイムテーブル・ツール、そして、この場で大切にしなければならないバリューなど、いわゆる「プラットフォーム」を提供します。それは、当日の学習者のカリキュラム(経験)を組織化する、いわば「ゆるいフレームワーク」のようなものです。
 参加者の方々には、その制約を最大限駆使して、自分たちが愉しみ、他者に学んでもらえる活動を自由にグループでデザインし、実施してもらいます。
 ここにおいて、主催者 – 参加者間の関係、スタンドポイントは、全くのイーブンというわけではないですが、かなりフラットに近づいていきます。参加者 – 参加者の関係も、イーブンです。すべての人が当日役割をもち、その日のメンバーが愉しめる環境をデザインしていきます。
 それは「主客一体」という言葉が似合うというよりは、むしろ、「相客一体」でしょう。お互いにお互いをケアし、刺激になる関係が、そこには生まれます。
 先ほどにも述べたように、参加者の方々はグループで「経験のリミックス」というテーマに「ゆるくしたがって」、アクティビティは、デザインします。
 「2人以上で来なければならないバー」「100人がつながるお茶会」「スナップショットバレー」「即興演劇」「ダンス」「レゴ」などなど・・・・120名の方々が、15くらいのグループに分かれ、それぞれ思い思いの15のアクティビティをデザインし、実施しました。それらのアクティビティは、ゆるく、階のテーマである「経験のリミックス」と関係しています。
 それらのアクティビティに参加することで、結果として、 参加者個人が自分自身の”これまで””いま””これから”を他者と「対話」しながら構想することが可能になるのです。
REMIX@neomuseum当日の写真集
http://www.facebook.com/media/set/?set=a.192923580799209.44959.187910727967161&type=1
 ちなみに、当日何をするか、という企画立案は、本番前日夜8時から行いました。
 同じ場所に宿泊し、夕食を終えたあとで、夜8時からグループを編成し、3時間で企画をまとめ、プレゼンテーションを行い、当日に備えるのです。その様子は、さながら「大人の文化祭」を一日でつくりあげる、といった感じでした。
 大人には時間はありません。しかし、それにあまりある「集中力」と「知力」があります。それらをグループの皆と結集し、いわば、集合知を爆発的なスピードで産み出すのです。
 REMIX@neomuseumは、こんなイベントでした。
  ▼
 僕は上田先生とともに主催者のひとりとして、このイベントを企画していました。会を終えた今は、ほぼ脱力状態です。今、ひとり新幹線にのって東京に戻っています。何とか、ここ2日間の「意味」を紡ぎ出そうとしていますが、適当な表現は見あたりません。それよりも、何よりも、身体が、全く意思に従いません。
 少し休みを取り、しかし記憶が風化しないうちに時間をとって内省し、この2日間の経験を「ことば」にしようと思います。体験はゲシュタルト(モヤモヤ)のままにしておけば、それは「経験」にはなりません。体験を経験たらしめるものは、内省であり、熟慮しかないでしょう。
 おそらく、この会は、これまでの「いわゆるワークショップ」のあり方を、より「一歩前に進めるコンセプト」をもちうる会になるのではないか、と考えています。
 参加者の皆様に心より感謝です。すでに、REMIXのFacebookページには、皆様からのご感想が寄せられています。もしよろしければ、ぜひご高覧ください。
REMIX@neomuseum
http://www.facebook.com/pages/remix2011_neomuseum/187910727967161
 なお、この会の模様は上田信行・中原淳の近刊「プレイフルデザイン – 脱ワークショップへの旅」に収録される予定です。
 最後になりますが、ご参加いただいたすべてのみなさま、ゲストでおこしいただいた神戸大学金井壽宏先生、同志社女子大学の皆さん、デザイナーの三宅さん・ライターの井上さん、三省堂の石戸谷さん、東京大学大学院中原研究室の院生諸氏、曽和先生をはじめとした神戸芸術工科大学の皆さんに、心より感謝いたします。
 So good!
 See you at next Unconference!
 冒頭は、神戸芸術工科大学の皆さんがおつくりになった、リアルタイムドキュメンテーションビデオです。どうぞご覧ください。

 —
P.S.
ちなみに、ここ数年、中原が関与・企画に関係した「学び系イベント」のムービーはこちらです。
■Party of the future 2011

■Thirdplace collection2010

■Workplace learning2009

■Learning bar紹介ムービー

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