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2009.1.29 09:53/ Jun

三田の家:インターキャンパスというコンセプト

「中原さん、”三田の家”って行ったことありますか? 中原さん、絶対に興味をもつと思うけど」
 かなり前のことになりますが、どこかで誰かに!?、こんなことを言われたことがあります
 そのときは急いでいたので、「ああ、三田の家?ですか、ないですねー」とサラリと話は流れました。
「三田」を人名だと勘違いして、「三田さんって誰よ?」と訝しがっていたのですが・・・そのときは、話はそのままスルー。「三田の家」は忘却の彼方に消えました。
 ▼
 で、先日、ひょんなことから「三田の家」の話を聞きました。ほんで、ググって見たら、慶應義塾のある「三田」なのね、話は。
三田の家
http://mita.inter-c.org/
 詳細はよく知りませんが、「三田の家」とは下記のような場だそうです。
 —
「三田の家」は、慶應義塾大学教養研究センター学術フロンティア「インター・キャンパス構築」プログラムと三田商店街振興組合が共同し、教員、学生、商店街、その他からなる有志メンバーによって進めるプロジェクトです。
(中略)
 大学のある街・港区三田ですが、地域と大学の関係はかつてほど密接ではなくなっています。居心地の良い喫茶店や古書店も少なくなり、学生も、教員も、大学の周辺で時間を過ごすことはあまり多くはありません。また大学のキャンパス内にも、外部社会に対してはもちろん、大学の内部においてすら、自由な交流の起きうる場が開かれているとはいえないのが現状です。
 そこで私たちは、従来「異分野」「多文化」「異組織」ゆえに、近隣で生活していても出会うことの稀であった人たちがカジュアルに出会い、学びあい、交歓する場(インター・キャンパス)の創出を目指してこのプロジェクトをスタートさせました。
 学生・教職員と地域住民、留学生と日本人学生、地域の在勤者と商店主などが、日頃の制度的バリアから半ば解放され、カジュアルに交わりながら様々な活動を共に行なっていけるような、「教室」と「居酒屋」との中間的な場をイメージしています。ここから、新しい「学び」や「出会い」、「まちづくり」の形が生まれてゆくことを期待しています。
(http://mita.inter-c.org/?page_id=2より引用)
 
 —
 へぇ、、、とても面白いですね。
「異分野」「多文化」「異組織」ってのが、いいですね。「インター・キャンパス」というコンセプトも面白いですね。実際にはどんなことをやっているのかな、、、興味津々です。
 Learning barをはじめるときに、僕は、同じようなことを考えました。異なるものが、出会い、話をして、気づく場、、、そうした機会をつくりたい、と僕は願いしました。
 話す内容はSerious(マジ)なんだけど、Fun(面白い)場。Learning barは、そんな場を、大学の中につくる営みでした。
 しかし、いくつかの限界ももっています。企画は僕一人でやっているので、そもそもたくさん開催できません。インターキャンパスというコンセプトや仕組みは、この限界を超えるヒントを与えてくれているような気もします。
 Learning barが、本当にどこかの商店街でOpenできると面白いのですけど。
 「三田の家」についてはWebページでしか知りませんが、そんなことを思いながら、ページを見ていました。
 —
追伸.
 昨年実施した質問紙調査の結果を論文にするため、朝、松尾先生とディスカッション。何とかメドがついた気がしました。ありがとうございました。

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