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2008.6.5 08:51/ Jun

ASTD2008リアルタイム報告の終わりに

 今日が、ASTD最終日です。僕の「リアルタイム報告」を、数日にわたり読んでくれた皆さんがいらっしゃるのか、どうかわかりませんが、もしいらっしゃったとしたら、ありがとうございます&お粗末さまでした。ごっつぁんです(意味不明)。
 本がたくさんある研究室にいるわけではないので、いつにもまして(!?)、書くことの検証などはできなかったのですが、まぁ、こちらの様子や盛り上がりを、(なんちゃって)リアルタイムでお伝えすることができたのかなぁと思っています。
 詳細などを間違ってお伝えしていたらすみません。いや、きっと間違ってお伝えしています。ヒアリングしながら書いているので、お許しください。すみません。
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 実は、僕が、このリアルタイム報告を書こうと思いたったのは、自分とほぼ同じくらいの年齢の、企業人材育成担当者の方のボヤキを耳にしたことからでした。
「中原さんはいいなぁ、ASTDに参加できて。僕なんか、ASTDに行けるのは20年後くらい後だろうな。できれば、今、行って、いろんな他の会社で使われているプログラムを見てみたいんだけどなぁ」
 要するにこういうことです。
 日本企業では、かなりの「役職者」にならない限り、海外のカンファレンスには出してもらえません(企業にもよるでしょうが)。
 現場で、リーダーシッププログラムを開発している人、マネジャー育成の講師をしている人、日々企業を回っている営業担当者・・・新しい教育的価値を生み出すために、日々、現場で悪戦苦闘している「志のある実務担当者たち」が、この場にくるのは、今から、20年を待たなければならないのです。
「現場にいる今だからこそ、今、行って、いろいろ見てみたい」と願っても、それは、なかなか叶えられない。自費でくることも可能ではあるが、現場を長期間離れられる状況ではない。むろん、許可がでるわけがない。
 しかし、ひとつだけ間違いのないことがある。
 彼/彼女が、「現場のホットな話題」が語られるこの会場を訪れる20年後には、彼/彼女は、すでに「現場」を離れている
 ということです。
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 現在、ASTDの参加者1万人のうち、24%はアジアからの参加者です。韓国を筆頭に、日本、中国など、様々な国々の参加者がきています。それでは、そうした国々からの参加者に、実務担当者は、いないのでしょうか?
 正確な統計をとったわけではないのでわかりませんが、そんなことはないように思うのは、僕一人だけでしょうか。
 実務担当者も、かなり見受けられるように感じます。ひとりで参加している人もいます。上の人と一緒に行動している人もいます。でも、そういう人を見るたびに、近くによっていくと、日本語は話していません。聞こえてくるのは中国語か韓国語であることが多いのです。
 ちなみに、某韓国の大手電機メーカーは、今回、30名以上の社員を派遣しています。手分けしてセッションをまわり、情報を収集している。その中には、20代、30代の実務担当者が数多く含まれるそうです。マネジャーは30代中盤の方だったそうです。
 この会社では、世界の名だたる日本の電機メーカーの研修施設を、数年に一度ベンチマークしている。そこで得た情報をもとに、毎年プログラムの改善をはかっているそうです。
 会社に余裕がないから、志ある実務担当者がASTDに来ることができないのでしょうか。企業業績は企業によって様々ですので、何ともいえないですが、これは必ずしも当てはまらないケースも多いような気がします。
 ビジネスクラスを用意するくらいなら、エコノミーでもう1名連れてくることができるのではないでしょうか。
 仕事に役立てることのできることを社外で自分で、かつ、自費でも学びたいというときに、何とか時間を、融通できないものなのでしょうか。
 一度だけくるのではなく、何とか定期的に来ることのできることのできるシステム作りができないものでしょうか。
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 某R社のTさんとインターナショナルラウンジでお話ししていて、こんな話になりました。
「ASTDはアメリカの実務家のための学会から、インターナショナルな実務家のための学会に変貌しかけていますね」
 インターナショナルラウンジには、各国の人々がコミュニケーションを楽しんでいます。しかし、ここにきて、各国の人々とコミュニケーションをとっている日本人の実務担当者はまばらです。
 本当に20年後でよいのでしょうか。
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 最後になりますが、今回の訪問は、ヒューマンバリュー社のツアーに同行させていただきました。素晴らしい出会いと創発の場を与えてくださった、高間さん、他、ヒューマンバリュー社の方々に感謝いたします。ありがとうございました。
 明日早朝5時、日本に帰ります。

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