2024.4.17 08:17/ Jun
研究タイトルを「一字一句」正確に書いてきてね!
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小生、四半世紀も、学部生・大学院生さんたちの研究指導をさせていただいておりますと、だんだん「野生」で培った論文指導のコツ」みたいなものが、ついてきます。
わたしのような、なんちゃって研究者が「研究指導」を語るのもはばかれるのですが、昨日は、その「野生感」のある研究指導法を、ひとつだけご紹介させていただきます。たいしたことではありません。
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わたしが学生指導をする際、学生さんにお願いすることのひとつに
研究のメインタイトル、サブタイトルを「一字一句」正確に書いてきて!
というものがあります。
いわば「動物園」のような中原ゼミですと、学生が掲げてくる卒論の研究タイトルには、
・PMI過程における本社と子会社間の「理念共有向上」に関する研究
・アイドルファンの意識変容プロセスに関する定性的研究
男性アイドルを「推す」日本の女子大生を事例として
とか
・高級焼肉店のエスノグラフィー 〜ホスピタリティはいかにして学ばれるのか〜
とか
・大学における経験学習型リーダーシップ開発プログラムを支援する
学生スタッフの変容プロセスに関する定性的研究
とか
・大学生の筋力トレーニングが主観的幸福感の向上に与える効果に関する研究:
自己愛・自己肯定感の媒介効果に着目して
とか、いろんなものが提案されます(笑)。
これらの卒論タイトルの「どこが経営学部やねん」と言われそうな気もしますが、わたしは卒論の目的とは
1.「学問の入口」にまずは立つこと
2.そのうえで「自分のルーツ」や「自分のこだわり」を探究しつつ
3.自分の「学生時代を成仏させること」=学生時代に何かひとつでも「やりきった感覚」をもつこと
だと信じております。
分野に限らず可能な限り、どんな論文だろうと指導します。
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話を研究タイトルに戻します。
実は、このタイトルが最初から「バチッ」と決まる学生さんというのは、実は、そう多くはありません。
タイトルが決まるためには
1.研究対象
2.研究内容
3.研究手法
4.注目点(仮説)
などが、しっかりと決まっている必要があるのです。これが「ゆるい」ときには、タイトルは「バチッ」と一字一句決まりません。
たいていの場合・・・
「先生・・・・まだタイトル決まってないんですけど・・・・モジモジ」
となります。
しかし、それは間違いです。
「タイトルが決められない」のではなく「自分の研究対象・内容・手法」が決まっていないのです。
そのことに最初から「自覚的」になってもらうためにも、中原ゼミでは、研究指導をするときには、まず一番最初に
「研究タイトル、バチッと一字一句、正確に言ってみて」
と指導いたします。
逆にいうと、研究対象、研究手法、研究内容をクリアにしていきながら、「一字一句正確なタイトル」を、少しずつ書けるようにいたします。
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学生さんのなかで、もっとも多いのは「チグハグ病」です。
タイトルと研究対象が「チグハグ」
タイトルと研究内容が「チグハグ」
もっと重傷になると
タイトルと「研究対象」「研究内容」「研究手法」がすべて「チグハグ」
になります。
指導教員の仕事は、こうした「チグハグ」の存在をフィードバックしていきながら、1)タイトル、2)研究対象、3)研究内容、4)研究手法」を「整合的」で「一貫した」ものにしつつ「研究として成立」させることにあります。
意外に「細かいこと」やってるんですね。
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今日は「たかが研究タイトル、されど研究タイトル」というお話しをしました。
クリアな研究は、研究タイトルが「バチッ」と決まります。
曖昧な研究は、研究タイトルに「もっさり感」が残ります。
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そして・・・研究タイトルは「シンプルであること」です
そして人生はつづく
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チームワーキング座談会
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職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS」 (パーソル総合研究所・中原の共同開発)
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中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q
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『フィードバック入門』スピンアウト企画
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/
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【泣くな!新米管理職!】
おかげさまで10刷重版出来。「駆け出しマネジャーの成長論」は、「実務担当者」から「新任管理職」への役割移行をいかに進めるかを論じた本です。「脱線」をふせぎ、成果をだすためには「7つの課題」への挑戦が必要であることを解説しています!全国の管理職研修で用いられています。どうぞご笑覧くださいませ!
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「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
https://rc.persol-group.co.jp/seminar/become-a-manager.html
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Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0024/
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短時間&動画で学べる 部下育成スキル・解説動画
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/000HD6260/
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「中小企業の人材開発」(中原淳・保田江美著、東京大学出版会、2021年)マニアックなガチ・学術研究書なのですが、発売10日で重版出来となりました。ありがとうございます。中小企業の人材開発メカニズムに接近を試みています。どうかご笑覧くださいませ!
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中原研究室のTwitterを運用しています。すでに約41000名の方々にご登録いただいております。Twitterでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記からフォローをお願いいたします。
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