2022.11.18 07:57/ Jun
「深掘り(ふかぼり)」という「思考停止ワード」「お茶濁しワード」に逃げてはいけない!
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最近、学生がよく用いるようになったな、と思う言葉のひとつに「深掘り(ふかぼり)」があります。
「じゃあ、来週までにこの問題をさらに深掘りしてみます」
「すみません、ここは深掘っておきます」
深掘りとは、辞書を引いてみますと、「深く調べたり考えたりすること」とあります。トートロジー(同語反復)感満載の言葉のように聞こえますが、まぁ、そう書いてあるのだから、仕方がありません。
「深掘り」の起源については、よく知りませんが、ここ10年ほど前から、ビジネスの現場ではよくもちいられていたような気もします。それが学生に伝染した? まぁ、起源は、この際、どうでもいいです(笑)。
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この「深掘り」という言葉・・・わたしは、この言葉を聞くたびに、心がザワつき、頭に「問い」がいくつも浮かびます。
その心のザワつきを、ワンセンテンスで表現すると、
深く調べるって何調べるの?
「深掘りする」っていうけどさ、これから何をするかを、もっと詳細に決めなくていいの?
「何を目的にして、調査・思考対象を何に設定して、いつまでに、どのように調べるの?」
と聞きたくなってしまうののです。ああ、年齢なのでしょうか。話が長くなります。ワンセンテンスのつもりが、スリーセンテンス言ってしまいました(笑)
「じゃあ、来週までにこの問題をさらに深掘りしてみます」・・・しかし、考えてみれば、「今週は、その深掘りとやらができていなかったから、課題解決が進まなかった」のです。この状態から、さらに「深掘り」するというのならば、よりディテールをつめたアクション計画が必要なのではないか、と思います。
来週は、
・今週とは「異なる形」で
・何を「目的」にして
・「調査・思考対象」を何に設定して
・いつまでに
・どのように
・調べるのか
をより解像度高くイメージして欲しいと願うのです。
そうしなければ、
深掘りすること、イコール、深く調べ・考えること
でしかありませんので、「また来週も今週と同じだろうな」あるいは「来週は、またあさっての方向を深掘りしてきて、チーン(合掌)だろうな」と思います。
すなわち、「深掘り」めざして、「深掘り」できない。
これにハマると、ドサイアクです。
申し上げたいことは、
「深掘り」という思考停止ワードに逃げてはいけない!
ということですね。さらに解像度を高くして調査・思考を高度に企画しなければ、課題解決は前に進まない可能性の方が高い、ということになります。
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今日は「深掘り」という言葉にまつわる違和感を述べました。
別に「深掘り」に怨念感情も、敵意も、持ち合わせているわけではないのですが、
シャバの世界では、
「じゃあ、来週までに深掘っておきます」
という威勢のいい言葉のあとに「深掘りできていない結果」が提示されることが実に多い、というお話しでした。
「深掘り」という一見、意味のありそうな言葉をもちいて「思考停止」して、何とかこの場を切り上げ、お茶を濁す、みたいな「お茶濁しワード」としての機能もありそうですね。
いや、深掘りに「敵意」があるわけじゃないんですよ、(笑)
思考停止と、課題解決が進まないのがイヤなだけ。イヤ、というよりも、最終的には学生さんが困るだろうな、と思っているだけです。
調べるなら、解像度をあげよう。
そして人生はつづく
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