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2022.8.29 08:10/ Jun

経営者に「現場の情報」が届かなくなり、意思決定が鈍化していく理由

 経営者に「現場の情報」が届かなくなり、意思決定が鈍化していく理由
       
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 仕事柄多くの経営者の方とお話しする機会があります。経営者といっても、十把一絡げに、こういう性質・資質をお持ちです、ということは、まったく言えません。その方、おひとりおひとりに異なる人格、異なる行動をなさるな、と思います。
   
 しかし、もし仮に共通点があるのだとすると、
   
 彼 / 彼女らは「現場の情報」に飢えている
   
 という実感を持ちます。
   
 多くの場合、彼らは饒舌で自信をもっています。そりゃ、人前で指揮をとるのだから、そのくらいのことはできます。
  
 しかし、一皮むけば、不安もお持ちなのだな、ということも実感です。
 とりわけ「現場の情報鮮度に対する不安」です。
   
「本当のところ、現場は、どうなってるんだ?」
   
「実際のところ、現場の従業員は、なんて言ってるんだ?」
   
「ぶっちゃけ、会社の方針は、現場ではどう思われてるんだ?」
    
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 少し仲がよくなったり、お酒の席だと、部下とこういう会話ややりとりをしている様子を、目にすることが多くなります。
   
 といいますのも、彼らのところに、鮮度のいい「現場の情報」が上がってくることは、なかなか難しいからです。
  
 まず、彼 / 彼女らと現場のあいだには「時間的距離」「物理的距離」があります。よってタイムリーに、刻一刻と変わる現場の様子があがってくることはありません。
   
 また最大の課題は、現場にある鮮度の高い情報(現場粘着情報:現場にこびりついている、生の情報)は、一段階、また一段階と、「上位者」に報告されていくうちに、これでもか、これでもか、というほど「丸められて」いきます。
  
 すなわち・・・
  
 従業員が係長に報告しても、係長は、自分にとって都合の悪い情報にあまりスポットライトがあたらないように、課長に報告します
  
 課長が部長に報告するときには、課長は、自分に不利にならない情報を9割、そうでない情報を1割だけ部長に報告します
  
 部長が役員に報告するときには、部長は、自分の組織のよい情報を強調して、役員に報告します
  
 役員が社長に報告するときには、役員は、自分の組織が首尾良く成果をあげていることを、社長に報告します
  
 かくして、社長のもとには「丸め」に「丸め」られまくった、箸にも棒にもかからない「鮮度極悪情報」が上がることになります。
  
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 このように、一段階、情報が「上」にあがるごとに、情報は「丸められていく」のです。丸めに丸められた情報では、社長はどうも「現場が見えません」。よって「本当のところ」「実際のところ」「ぶっちゃけ」ではどうなっているのかを、経営者は知りたくなるのです。
   
 これが経営者に「現場の情報」が届かなくなる理由です。
   
 経営とは「情報戦」です。
 意思決定に欠かせないのは「意思決定能力」もありますが「情報の鮮度」でしょう。
  
 よって、鮮度の高い現場の情報が届かなくなる組織では、意思決定が遅くなったり、狂ったりしてくるのだと、わたしは思います。
  
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 今日は、経営者に「現場の情報」が届かなくなる理由を考えました。
  
 あなたの会社のトップには「現場の情報」がきちんと届いていますか?
   
 経営者である、あなたのもとには、丸めに丸められた「鮮度極悪情報」だけが報告されていませんか?
   
 そして人生はつづく
       
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■申込後キャンセル:キャンセルされる場合は、以下フォームからお願いいたします。
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