2008.2.5 07:00/ Jun
今日は、文献をひっくりかえしながら、来年の授業シラバスをシコシコとつくりました。まだ詳細をお見せできるほどのものではありませんが、大枠下記のような授業にしようかと。完成したら、またご報告します。
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東京大学大学院 学際情報学府 2008
夏学期授業「組織学習システム論」シラバス
中原 淳
東京大学 大学総合教育研究センター 准教授
■概要
人は、人生の一定期間、学校という場所「だけ」で学ぶわけではありません。学校を「卒業」した後でも、会社や組織の中で、新たな知識を獲得したり、他者と知識を共有したりしながら、仕事に日々取り組んでいます。人は年をとっただけでは、学びをやめません。人は、生けとし生きる限り、学び続ける存在なのです。
本授業では、従来あまりスポットライトがあたることのなかった、学校の「外」の学習 – 「企業・組織における学習」に関連する文献購読を行います。経営学、教育学、心理学、社会学、人類学等の分野をとわず、関連する文献を購読することを目的とします。
近い将来、組織における学習、人材育成システムを実際に「分析」したり、あるいは「構築」したりする場合に必要になる基礎的概念を理解することをめざします。
文献購読はグループで行ってもらいます。課題文献、図書をグループで役割分担をしながら購読し、ひとつのストーリーにまとめ、プレゼンテーションを行います。
なお、本授業は2年に1度、隔年の開講です。この授業が開講しない年には「デジタル教材設計論」を開講する予定です。
■内容
4月8日 オリエンテーション
4月15日 熟達化1
経験からの学習を支えるものは何か?
4月22日 熟達化2
業種ごとに異なる熟達化プロセス
4月29日 経験による成長:
人を飛躍的に成長させるイベントとは何か?
5月13日 成人教育学という思想
ノールズの夢、リンデマンの現実
5月20日 組織と物語:知識共有編
物語行為は知識流通サイクルを変える?
5月27日 組織と物語:組織理念編
物語行為は組織を変える!?
6月3日 コミュニティと学習
人を育てる場としてのコミュニティ
6月10日 組織学習と転移
知識・技能の「転移」には何が必要か?
6月17日 組織学習論
「学習する組織」はどこにいくのか?
6月24日 組織開発手法の実際
最大公約数を見つける!
7月1日 知識創造経営論
暗黙知と形式知のダイナミズム
7月8日 組織文化の中での学習
組織文化のファブリックをまとって
7月15日 ネットワークと組織学習
人のつながりと学習、発達的ネットワーク
7月22日 状況的学習論とワークプレイス研究
正統的周辺参加、アクターネットワーク、ワークプレイス
7月29日 活動システム理論
エンゲストロームの野望
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