2021.10.26 07:51/ Jun
ひとづくり・組織づくりの大学院:立教大学大学院経営学研究科 リーダーシップ開発コースでは、せんだって、半年に一度のスクリーング(対面授業)が行われました。
(ハイフレックス中継設備の準備などをおこなってくれた事務局の鹿島さん、井上さん、加藤さんにこの場を借りて感謝いたします!ありがとうございます!)
リーダーシップ開発コースは、金曜日・土曜日だけに授業が開講され、フルオンラインで、2年間、修士(経営学)が取得できます。
ただ、1年に2度程度、ハイフレックスで授業(対面授業ですが、オンラインでも受講可能)が行われ、受講生20名が顔をあわせます。
久しぶりに出会う受講生のみなさんが、教室に入ってきて、どのような行動をとるのかを密かに「観察」しておりますと、興味深いことに気付かされます。
まず、すぐに気付かされるのは「受講生のみなさんのあいだに、妙な緊張感」があるということです。ま、最初のうちだけですが、それは誰もが感じ取るものです。
リーダーシップ開発コースはフルオンラインですが、その内容はハードです。オンラインでも、ディスカッションやグループワークをかなりの頻度で行わなくてはなりません。
しかし、あれだけオンラインでは、ディスカッションを行い、グループワークで喧々ガクガクやっていながらも、オフライン(対面)では、受講生はほぼあったことはありません。すなわち、オフラインでの「振る舞い方」「働きかけ方」を、まだ、相互に学びとっていないのです。
ですので、受講生同士、お互いに、どのように声をかけていいのか、そもそも何と呼んでいいのか、どのくらいの距離を保つのか・・・こういうことが、対面であったときには、わからない。それを相互に、推し量っている様子が見て取れます。
こういう様子を見ておりますと、結局、
オンラインで、ひとびとが出会い、
どれだけ、やりとりをしていても、
オフライン(対面)で出会ったときには、
もう一度、「出会い直さなければ」ならない
ことがわかります。
おそらく、これは通常の大学生、学部学生でも同じ事だろうな、と思います。オフラインから対面にうつったときには、「出会い直しの儀式」が必要なのですね。
非常に興味深いことに、ある受講生の方が、教室に入ってきた瞬間に、こんな第一声を発しました。
「うわ、情報量、多っ!」
そうなんですよね。
オンラインでは、お互いのひととなり、そのひとの醸し出す雰囲気、そして、サイズ感などがわかりません。しかし、オフラインでは、これらが情報の束となって、いっきに押し寄せます。
人とひとが出会うということは、この莫大な「情報量」に身をさらす、ということです。
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せんだっての授業は、中間成果発表会でしたが、受講生のみなさんの賢明な努力により、無事終了しました。
リーダーシップ開発コースの僕の授業では、受講生数人がチームになって、1)自分たちでクライアント企業を決めて、2)自分たちで組織調査を行い、3)自分たちで人材開発・組織開発を実践し、4)自分たちで評価することを行わなければならないのですが、どのグループも課題は持ちながらも、クライアント企業のために、様々な働きかけを実施できそうです。
このまま、秋学期の授業を、順調なペースで「完走」していただければと思っています。
そして人生はつづく
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【立教大学大学院で大学院生として学びませんか?】
立教大学大学院 経営学研究科 リーダーシップ開発コースでは、経営学を基盤にしながら、人材開発・組織開発・リーダーシップ開発を実践できるアカデミックプラクティショナーを養成しています。別名、「ひとづくり・組織づくりの大学院」です。
授業は「フルオンライン」。授業は金曜日夜と土曜日だけ行われており、2年間で、修士(経営学)が取得できます。
今年は、3期生の募集になります!ご興味がおありの方は、ぜひ、お申し込みくださいませ!
なお、在学生などの声、リーダーシップ開発コースでの授業の様子について知りたい方は、ぜひ、下記のニュース欄をお読みくださいませ!
ひとづくり・組織づくりの大学院での「学び」とは?
https://ldc.rikkyo.ac.jp/news/
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拙著「経営学習論」の増補改訂版が、東京大学出版会より刊行されました。新たに「リーダーシップ開発」の章を追加し、カバーの装いも変わっています。人材開発の基礎的な理論を体系的に学べる一冊です。どうぞご高覧くださいませ!
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中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q
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「組織開発の探究」HRアワード2019書籍部門・最優秀賞を獲得させていただきました。「よき人材開発は組織開発とともにある」「よき組織開発は人材開発とともにある」・・・組織開発と人材開発の「未来」を学ぶことができます。理論・歴史・思想からはじまり、5社の企業事例まで収録しています。この1冊で「組織開発」がわかります。どうぞご笑覧くださいませ!
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新刊「中小企業の人材開発」(中原淳・保田江美著、東京大学出版会、2021年)マニアックなガチ・学術研究書なのですが、発売10日で重版出来となりました。ありがとうございます。中小企業の人材開発メカニズムに接近を試みています。どうかご笑覧くださいませ!
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中原研究室では、一般社団法人ピアトラストさんとの共同研究で、相互称賛アプリ『Peer-Trust(ピア・トラスト)』の研究を行っています。
相互賞賛アプリ「ピアトラスト」が導入された職場では、職場のメンバー同士が、お互いの日々の仕事を観察し、そこにキラリと光るものがあったときに「称賛カード」というものをメッセージとともに送りあいます。1カ月間は無料トライアルだそうです。ご興味があえば、ぜひ、ご利用くださいませ。
強みの自己認知と意欲を高める『ポジティブ1on1』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000059483.html
仲間から実際に認められた行動のデータから、自身の強みと職場での関係を定期的に把握できるレポーティング機能も追加されました。職場における相互称賛を、自分の強みの発見と目標設定に役立てられます。
自身の強みと職場での関係を定期的に把握できるレポーティング機能も追加!
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000009.000059483.html
あなたの会社のリーダー・管理職は「部下の強み」を観察できますか?:相互賞賛アプリ「ピアトラスト」が示唆する「リーダーの条件」とは?
http://www.nakahara-lab.net/blog/archive/12062
ピアトラストお問い合わせ
https://www.peer-trust.com/contact/
ピアトラストの効果まとめページ
https://www.peer-trust.com/research/2020/
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【注目!:中原研究室記事のブログを好評配信中です!】
中原研究室のTwitterを運用しています。すでに約34000名の方々にご登録いただいております。Twitterでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記からフォローをお願いいたします。
中原淳研究室 Twitter(@nakaharajun)
https://twitter.com/nakaharajun
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