2021.3.15 07:55/ Jun
「他者に対する働きかけ」というものは、次の世代に、容易に「再生産」されてしまうものです。
教育の世界には、
「教師は、教えられたように、教えてしまう」
という名言があります。
これと同じように、
「マネジャーは、マネジメントされたように、マネジメントしてしまう」
ものだと思いますし、
「コーチは、コーチされたように、コーチしてしまう」
「カウンセラーは、カウンセリングされたように、カウンセリングしてしまう」
「ファシリテータは、ファシリテートされたように、ファシリテーションしてしまう」
ものだと思います。
もちろん、すべてのひとがそうだとは言いません。ただ、すこしでも油断していれば、その危険性が、忍び寄ります。
「過去の、他者からの自分への働きかけ」は、いわば「原型」のようなものです。この「原型」は、自らの身体に「深く潜り込み」、ふとした瞬間に、表面にでてきます。
かくして、知らず知らずのうちに、自らは気付くことなく、「過去に自分が受けた行為」を「再生産」してしまうものだと思います。
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それでは、この循環を断ち切るためには、何が必要でしょうか。ひとつは、とにもかくにも「学ぶ機会をもつこと」です。
いえいえ、「学ぶ」というよりは、「自らがどのような姿勢で、他者に働きかけているのか」に関する「鏡」をもつことです。「鏡」を通して自己を見つめて変わること(=学ぶこと)が、再生産の循環の呪縛を逃れるきっかけになるかもしれません。
ここで「鏡」とは明らかにメタファです。
具体的には、他者からのフィードバック、自分が他者に対して働きかけている様子の記録などが、「鏡」として機能することになるでしょう。
ですので、「他人に対する働きかけ」を仕事にするひとは、「孤独」になってはいけないですし、「ブラックボックス」に閉じこもっていては危険なのだと思います。
▼
今日は「他者に対する働きかけ」を仕事にすることひとにとって留意したいことを、書かせていただきました。
考えてみれば、そもそも
「子どもは、”親にされた”ように、”親をしてしまう”」
ものでしょう。
その再生産の強固な循環を断ち切るのは、そう容易なことではありません。
ああ、今日も明日も
閉じぬこと
オープンであること
そして人生はつづく
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