2020.4.14 08:17/ Jun
先だって、ビジネスパーソンのAさんと会議をしていたら、話題が「オンライン飲み会(オン飲み)」のことになりました(お疲れ様です!)。
Aさん曰く、Aさんの周囲では「オンライン飲み会が、にわかに流行している」とおっしゃるのです。「昨日も飲み過ぎちゃったよ」とのことでした。
僕自身の周囲でも、たしかに、そんな傾向を感じていましたので、面白く話を伺いました。
Aさんがおっしゃるには、
「オンライン飲み会は、気軽で、便利だし、楽しいのだけれども、注意も必要」
なのだそうです(笑)。
「注意って何ですか?」
と伺ったところ、
1.オンライン飲み会は「断りにくい」
2.オンライン飲み会は「終わらない」
3.結果として、オンライン飲み会は「飲み過ぎる」
とおっしゃっていました。
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まず「断りにくい」から。
今、多くのひとは、かなり自宅で過ごす時間が増えています。出張も、会食も、なかなかできないし、海外にも行けない。つまり、用事がさしてないひとが増えています。
そういたしますと、
「誘いさえすれば、たいていのひとは、暇だから来るだろ!」
ということになる(笑)。
なので、オンライン飲み会は「頻繁」になりがちなのだそうです。
SNSなどでは午後5時あたりをこえると、オン飲みに誰か誘えないかな、とチョロチョロとネットを徘徊しはじめる「オン飲みおじさん」がいるのだとか。
チョロチョロか、、、コミカルで面白いですね。
愛すべきキャラだな。
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つぎに、オンライン飲み会は「終わらない」。
これは、1)久しぶりに人と会えて話ができるのが嬉しいことと、2)お店のように「制限時間」がないのと、3)終電を誰も気にしなくてすむという3つの要因が重なると生まれる事態なのだそうです。
ついつい、オンライン飲み会は「長くなってしまう」のだそうです。だから、誰もが自分の都合できて、さっと抜けられるような雰囲気と、場合によっては制限時間が必要なのだとか。
「ちょっと椅子に座っていて、疲れ得たな。そろそろ、オン飲み、終わらないかな」
と思っても、「終わりましょうか?」とは、自分からはなかなか言い出しにくい。オンラインなのでネットに遅延もあるので、発言がかぶっちゃったら、どうしようなんて考えてしまう(笑)。
そんなことから「エンドレスモード」に突入していくオンライン飲み会も、少なくないのだそうです。僕自身はエンドレスモードに入ったことはありませんが(笑)
もうひとつ、これは、ある方が、おっしゃっていたのですが、
オンライン飲み会では「いやな奴」は誘わないからね
というのも印象的な言葉でした。
「職場でオンライン飲み会」というと、また別なんでしょうけれども、たしかに仲間内で集まるオンライン飲み会には、気心のしれたひとが多い。
そんなこともあって、話がついつい続いちゃって楽しくなっちゃうので、終わらない、というのもあるようです。
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3の「結果として、オンライン飲み会は、飲み過ぎる」は、1と2が重なれば、そうなりますよね。
頻度が増して、また「終わらない」のだから、「飲み過ぎ」に注意ということになるのかな、と思います。
Aさんがおっしゃるには、
「途中で、ひとっ風呂浴びてから、パジャマで参加し始める強者もいる」
のだとか。
途中で用事が足せるということも、オンライン飲み会の特徴かもしれません。
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人間は、そもそも「ソーシャルな生き物」です。
今、わたしたちは新型コロナウィルスの感染拡大という「100年の1度の悲劇」により、自宅に「軟禁」状態にある方も少なくありません。
つまり、人間の特徴のひとつである「ソーシャルさ」が失われかけている。
このようななか、その「ソーシャルさ」を取り戻す機会として、オンライン飲み会は、よい機会かもしれません。
飲み過ぎにさえ注意すれば、きっと、それも気晴らしにいいんでしょう。そうやって、「つながり」をつくらないと、やってられないところもある。こういう事態は、「孤独にならないこと」が重要かとも思います。
ま、ただ、ひるがえってみれば、別に「飲み会」でなくても、「オンラインお茶会」でも「オンラインランチ会」でも「オンライン朝食会」でも何でもいいのですけれどもね。
とりわけ、今の若い方や、育児や介護などをなさっている方は、「夜に御鮭」じゃなかった、「夜にお酒」にこだわらなくても、全然OKのようにも思います。
あなたの参加する「オンライン飲み会」はエンドレスになっていませんか?
あなたの周囲には「オン飲みおじさん」がチョロチョロしていませんか?
そして人生はつづく
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