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2019.9.2 06:18/ Jun

ロマンチックワード化する「対話」!?

 最近、「対話」が「ロマンチックワード」化していないだろうか?
   
  ・
  ・
  ・
  
 世の中には「ロマンチックワード」というのが多々ございます。
  
 ここで「ロマンチックワード」とは「その言葉そのものに、善いイメージが内在している言葉で、それゆえに、ひとびとを魅了・幻惑し、思考停止に陥いらせる言葉」のことをいいます。
  
 この20年の「ロマンチックワード」の典型といったら、おそらく「対話(ダイアローグ)」もそのひとつでしょう。
  
 対話と聞くだけで、ひとは「善いもの=素晴らしいもの」というイメージを想像し、それ以上の「思考」を避ける傾向があります。
  
 ためしに、今日、職場や学校で出会うひとびとに
  
「あのさ、つかぬことを聞くけどさ・・・対話っていう言葉って、どんなイメージがする?」
  
 をたずねてみてください。
(この問い自体が、かなりエキセントリックで、変態的ですね・・・どうした、熱でた?と聞かれそう・・・)
  
 おそらく、ひとびとからは
  
 対話=仲良くすること
 対話=盛り上がる会話
 対話=融和
  
 といったイメージがでてくるのではないのか、と思います。
   
 要するに
  
 対話=いいね!
  
 という感じなのです。
  
  ▼
  
 しかし、僕のイメージは、これとはかなり異なります。
  
 もし万が一、僕が「対話しましょう!」と誰かに言われたら・・・
  
 対話か・・・しんどいな。
 腹をくくるしかないな。
  
 というイメージを喚起します(泣)。
  
 あるいは、
  
 対話か・・・わかり合えないかもしれないけど、
 こいつとも、向きあわなアカンか。
 何時間コースになるかな・・・。
  
 というイメージを喚起します(泣)。
  
 つまり、対話のイメージは「手放しで、OK、何の問題もない!」といえるようなものではありません。
  
 むしろ、対話とは
  
 わかりあえないこと
 腹をくくること
 向き合うこと
   
 というイメージになります。
  
 といいますのは、もともと対話とは、
  
「違い」を認識するコミュニケーションです
   
 対話とは、
  
「わかり合えないかもしれない相手」と「自分」が向き合い、相互の「違い」を表出するコミュニケーションを行うこと
  
 をいいます。
  
 もしかすると「対話した先」には「わかりあえなさ」だけが残るかもしれない。「わかりあえないこと」を「知る」だけに終わるかもしれない。
  
 しかし、たとえ、そうであっても、相互の違いを認識することが「対話」です。
  
 だから、対話とは「腹をくくって向き合うこと」です。
 そこには一時的に緊張感や葛藤が生まれるかもしれません。
 しかし、対話とは、そうした緊張や葛藤とも向き合う覚悟です。
  
 だから・・・
 僕は・・・ふだん、「対話」したい、「対話」したい、とは思わないかも(笑)。
 四六時中、対話してらんないよ・・・そんなの死んじゃう(笑)。
   
  ▼
  
 今日は「ロマンチックワード」としての「対話」を書きました。
  
 あなたは「対話」という言葉に、どんなイメージをもっていますか?
 あなたは、いま、「対話」したいですか?
  
 そして人生はつづく
  
 ーーー
    
新刊「組織開発の探究」発売中、重版4刷決定しました!AMAZONカテゴリー1位「マネジメント・人事管理」を獲得しています。「よき人材開発は組織開発とともにある」「よき組織開発は人材開発とともにある」・・・組織開発と人材開発の「未来」を学ぶことができます。理論・歴史・思想からはじまり、5社の企業事例まで収録しています。この1冊で「組織開発」がわかります。どうぞご笑覧くださいませ!
    

  
 ーーー
    
残業学プロジェクトでご一緒させていただいてきた盟友の岩崎真也さんが(議論に議論を重ね、教材をつくりあげていきました!)、「職場に対話を促しながら、職場ぐるみの組織開発で、働き方を改革するやり方」について解説なさっています! 
     
働き方改革から組織開発へ 本当の働き方改革に求められる「次の一手」とは~
https://rc.persol-group.co.jp/column-report/201907020001.html
     
また残業学プロジェクトのスピンアウトツールである「OD-ATRAS」についても、ご紹介しています。職場の見える化をすすめ、現場マネジャーが職場で対話を生み出すためのTipsやツールが満載です。ご笑覧ください。
    

対話とフィードバックを促進するサーベイを用いたソリューション「OD-ATLAS」の詳細はこちら
https://rc.persol-group.co.jp/learning/od-atlas/
    
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フィードバック入門等で御一緒させていただいているPHPさんで、登壇の機会をいただきました。「部下育成のスキルを伸ばす」というテーマで、1on1やフィードバックのやり方、効果について講演させていただきます。9月10日・東京開催です。どうぞお越しいただけますと幸いです!
  

9月10日・東京開催「部下育成のスキルを伸ばすー1on1とフィードバック」
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/
  
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