2019.1.28 06:30/ Jun
あなたの会社の新入社員研修では「コンテンツ羅列病」に陥っていませんか?
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季節柄、多くの組織では、来年度4月から開始される新入社員研修の準備がはじまっていることと思います。新入社員研修などの、「尺」の長くて、かつ、取り扱う学習内容が多い研修の場合、もっとも気をつけなければならないのは「コンテンツ羅列病」です。
「コンテンツ羅列病」に罹患している新入社員研修を受講すると、あなたの会社の新入社員たちは、
1.なぜ、今、これを学んでいるのか、わからないままに
2.新入社員っぽいなと思われる学習内容を、ひたすら詰め込まれ
3.培ったスキルを活用する場面がないままに
4.あっという間に数ヶ月を暮らし、
5.仕事をしていく自信が持てないままに、現場に配属される
という「悲劇」が生まれます。そういう組織の新入社員研修のご担当者にかぎって、「新入社員教育は、新人同士の仲間の絆が深まればいい」と「ケツをまくってしまう」から、なかなか厄介です。「仲間の絆が深まればいい」んだったら、毎日、どんちゃん騒ぎしていればいいのではないんでしょうか(笑)あるいは、人事が介入などせずに、コスプレしてディズニーランドに行ってもらえばいいと思います。めっちゃ、絆が深まると思う。
ひるがえって、新入社員研修がついつい陥ってしまいやすい「コンテンツ羅列症候群」とは、
1.学習内容が「精選」されておらず、
2.過去の経緯から「切ること」ができない学習内容が満載になっていて
3.しかも、それらが数ヶ月のスロットに「羅列」されて配置されており
4.しかも、学習目的の打ち込みが弱いままに、まるっと展開されてしまうので、
5.学習者が「学べない状況」に置かれてしまうこと
をいいます。
これを防止するためには、
1.「過去の経緯」とかをいったん「脇」において、学習内容を「精選」すること
(そのコンテンツがなかったとしたら、本当に新人は仕事の現場で困るんでしたっけ?と問いかけてみればいいと思います)
2.量を減らしたうえで、学習内容をグルーピングするなどして「構造」や「ストーリー」をつくること
(数ヶ月の研修なら、第一ターム・第二タームなどという風に、扱うべき学習内容を構造化して提示すること)
3.学んだスキルは「必ず」、そのスキルを使う「場面」や「プロジェクト」を設定すること
(スキルをいくら提供しても、それを用いる場面やプロジェクトがなければ、活用はできない。新人研修の目的は、スキルを暗記させることではなく、スキルを活用させる状況にもっていくことです)
4.日々の冒頭、各週のはじまり、各タームのはじまりで、目的と現在地の「打ち込み」を、くどいほど徹底的に行うこと
(わかっているつもりは禁物です。これから何を学び、それはどういう意味があるのか。そして、全体から考えて、現在地はどこにあるのかを毎回打ち込むことが重要です)
5.日々の最後、各週の終わり、各タームの終わりには、かならず「ふりかえり」のセッションをもうけ、学んだことを「外化(自分の言葉で表現させること)」させること
(ふりかえりを行うことで、学んだことを整理させ、また成長実感を同時に感じてもらうことが重要ですね)
かと思いますが、いかがでしょうか。
端的に申し上げますと、
ひとつを学んでもらうことにも、それなりの時間がかかる
ということは、思っている以上に「詰め込めない」ってことです。
お気持ちはよくわかるのです。新人のためを思って、よかれと思って、やってしまう。
ついつい「必要になるかもしれないものは、ぶち込んでおこう」と、思ってしまう。
でも、「ぶち込んだもの」が、必ずしも「相手に受け取られる」とは限りません。
詰め込まないでください。
詰め込もうとしても、結果として「詰め込めない」ですから。
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今日は「プチ残念な新入社員研修」が罹患しやすい「コンテンツ羅列病」ということについてお話をしました。
あなたの会社の「新入社員研修」は「コンテンツ羅列病」に罹患していませんか?
あなたの会社の「新入社員研修」は「プチ残念」な状況に陥っていませんか?
4月春、多くの新入社員の方々が、素晴らしい門出を迎えますことを願ってやみません。
そして人生はつづく
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