2018.10.15 06:35/ Jun
仕事柄、社会人の皆さまによる、様々な課題解決のプレゼンテーションを拝見する機会に恵まれます。ここ数年、さまざまなプレゼンテーション拝見していて、強く思うことにひとつに、
「ネット情報」だけを「羅列」して、プレゼンを組み立てている事例がいかに多いか
というものがございます。
プレゼンの情報のソースが、おそらく、該当単語をGoogleにぶち込んで得られた「ネットの情報」。しかも、それらが「羅列」されている。おそらく時間がなかったのでしょうね・・・まぁ、忙しいからね・・・お仕事、お疲れ様です。
こちらは、「皆さんが忙しい」のも重々承知しておりますので、あまり小言を申し上げるのも気が引けます。が、やはり、教員としては、こう言わざるを得ません。
それじゃ「勝てない」し、あなたがプレゼンをする「意味」がなくなりますよ
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ネット情報に依存したプレゼンでは、
なぜ、勝てないのか?
なぜ、あなたがプレゼンをする意味がないのか
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まず「情報のソース」の問題です。
「ネットにおける情報」をすべて「価値が低い」というつもりは1ミリもございません。百科事典や辞書だからといって、常に、正しいことが書いてあるとは限らない。
しかし、「情報のソース」が「Webメディアの検索」というひとつだけに偏っていて、「様々な角度」から検証されていないということになると、提示されている内容には、どうしても「疑義」が残ります。つまり、「情報収集が甘いのではないか」という疑念を聴衆側は、どうしても抱いてしまいます。
また、ネットにおける情報は、その特性上、「最新のもの」に偏る傾向があります。
「最新動向」を知る、ということならば、それでもいいのですが、物事の「歴史性」「発展のプロセス」を追うことには長けていません。ですので、どうしても、情報が「浅くなりがち」です。この課題には、もうすこし発展性や歴史性があるのではないだろうか。どうしても、そういう疑義をもってしまいます。
そして「最大の問題は何か」と申しますと「あなたがプレゼンしなくても、聴衆がググればいいから」です。つまり「プレゼンターの存在証明(レゾンデートル)」が失われがちです。
ネット情報だけで、プレゼン内容をつくりあげるのは、
誰でも「入手」できる「付加価値の低い情報」
から内容を構成して、プレゼンをつくることになる
ということです。
だから「勝てません」
極端な話を申し上げれば、
あなたがプレゼンをしなくても、聴衆の皆さんひとりひとりが、自分でパソコンやスマホを開いて、検索して、情報を得ればいいことになる
から勝てないのです。
このように「ネット情報」は手軽ですが、それに安易に頼りすぎてしまうと、
あなたのプレゼンにこそ、存在しなければならない「情報の付加価値」がどうしても、少なくなってしまう
ということになってしまいがちです。
だから、あなたがプレゼンをする意味がありません。
つまり、情報化社会を生きるわたしたちは、日々、この問いとつきあっていかなくてはならないのです。
あなたのプレゼンには、僕がスマホでググるよりも「付加価値の高い情報」が、ありますか?
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今日は、課題解決プレゼンテーションの「情報ソース」の問題についてお話をしました。
もう肌寒くなり、秋や冬が近づいてきます。時節柄、様々なプロジェクトで、プレゼン、成果発表が続きます。
情報のソースを偏らせることなく、多角的に物事を検証した付加価値の高いプレゼンが、今年も数多く寄せられることと思います。とても楽しみです。
そして人生はつづく
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