2018.7.31 06:45/ Jun
春学期を終え授業は終わったのですが、毎日毎日、プレゼンをつくる日が続いています(泣)
授業を終えたこのタイミングに、ここぞとばかり、どうしてもお引き受けしなければならない研修やら、セミナーやら、イベントなどを集中させてしまいましたので(自業自得)、「毎日プレゼンづくりの刑」となっているのです。
あべし、ひでぶ。
毎日プレゼンを各事務局に送付しても、まだ終わりません(笑)。
厳しい毎日がつづきますが、しかしながら、一方で、プレゼンづくりをしながら、考えてしまうことがあります。自己を奮い立たせて、背中をシャキーンと伸ばして、思うのです。
プレゼンは「一期一会」
プレゼンを「こなす」ようになってはイカンな、と。
プレゼンとは、いわば「道」
己が究めるべきは「プレゼン道」(笑)。
プレゼンを「こなす」ようになってはいけません>おのれ
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今でもたいしたことはないですが、考えてみれば、僕は、15年ほど前、超絶にプレゼンがヘタクソでした。何度やっても、棒読みで。何度やっても、まとまらず。
当時、同年代の研究者から言われたひと言が、今も、脳裏をこだまします。
「中原君てさ、見かけによらず、プレゼン、ヘタクソだよね」
何だとぉ、コルァ(笑)。
しかし、悪いのは「わたくし」なのです。
当時の自分は、今の自分が見たら、「便所スリッパで後頭部をパコーン」とやって、おまけに「ひざかっくん」をかましたくなるような「超絶ヘタクソなプレゼン」をしていたような気がします。
たとえば、当時、何人かの研究者が連続でプレゼンをすることがあったとします。
そうすると、僕の前にプレゼンをした方のところには、聴衆の皆さんの視線が集まります。
しかし、今度は交代。
僕がプレゼンし始めると、みなの顔が下がり、シャーペンとかボールペンとかをいじりつつ、場合によっては、ハナクソをほじりはじめるのです。
敗北。
僕のヘタクソなプレゼンで、聴衆の皆さんが、明らかに飽きている証拠でした。
▼
悔しくて悔しくて、僕はひたすら「観察」しました。
プレゼンがうまいと定評あるひとが、どのように言葉を使っているのか?
わかりやすいプレゼンをしている人が、どのような表現を用いているのか?
徹底的に「観察」しました。
そこで、いくつかのコツをつかむことになります。
プレゼンがうまい人は、
1.ひとつひとつの「言葉」を選んでいる
無駄な言葉を廃して、届けたい言葉を工夫して編み出している
2.届けたい「言葉」を繰り返している
聴衆に届けたい言葉を、あの手この手の表現で
繰り返し連呼している
3.「言葉」が際立つように、間や沈黙を敢えて使っている
プレゼンとは「動」と「静」なのです。
声色、トーン、声の大きさで「動」と「静」の
うねりをつくりだします。伝えたいものの前には「静」を
おき、伝えたい言葉を「動」で伝えます。
ということがわかりました。
もちろん、大切なのは、これらの3つの箇条書きではありません。
これらはいわば「検証されていない持論」のようなもので、この「真偽」はどちらでもよろしい。僕としては、これは「真」だと思っていますが、それは永遠に検証されません。
否、そうではないのです。
たぶん、大切なことは、当時の僕が、他人のプレゼンを漫然と聞くのではなく、徹底的に「観察」して、ノウハウを貯めていくことを試みることに必死だった、ということです。
これからプレゼン道を極める人にとっても大切なことは、自分が素晴らしいと思えるプレゼンターのプレゼンを徹底的に「観察」し、「ノウハウ」をまとめて、実践していくことなのかな、と思います。
それをやってしまったあとは・・・
結局、プレゼンとは「場数」と「振り返り」です。
自分で実際にやってみて、振り返って、やってみて、振り返る。このループを徹底的に回していく他はないのかな、と思うのです。
この意味で、
プレゼンとは自分で創り上げなければならない「道」
です。
かくして、自分で申し上げるのは何ですが、少しずつ、僕のプレゼンは改善されているような気がします。
聴衆の皆様の、すべての顔が上がるわけではないとは思いますが、悔しい思いをしていたときよりは、マシになってきたような気がします。
▼
今日はプレゼンのことを書いて、思わず、熱くなってしまいました。こんなブログを書いていては、いっこうにプレゼンづくりが終わらないのですが、まぁ、仕方がないでしょう(笑)。
プレゼンとは「道」であり「精進」です。
他人のプレゼンから学び、自己のプレゼンを「極める」
どんなにしんどくなっても、プレゼンを「こなす」ようになってはいけません>おのれ
皆さんは、自分のプレゼンのノウハウをどこで貯めましたか?
あなたのプレゼン道の「型」は、どのようなことがきっかけで生まれましたか?
そして人生はつづく
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