2018.7.18 06:01/ Jun
先日来、さまざまなビジネスパーソンとお話をしていて、
リーダーがもっている「組織観」には「足し算型の組織観」と「非・足し算型の組織観」という2つのものがあるのではないか
と思い至りました。「組織観」とは、この場合、「組織をどのようなものとして見立てるか」ということに関するリーダーの信念であり知識です。
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「足し算型の組織観」とは、こういう感じの「組織観」です。
「今、僕らチームには5人のメンバーがいるよね。ひとりノルマは1000万円ね。てことは、組織で得られる成果は、5000万円てことね。てことで、各自、それぞれ、頑張って、達成してね。よろしく」
「足し算型の組織観」は、逆にいうと「割り算型の組織観」といってもよいかもしれません。「割り算型の組織観」とは、要するに下記のような組織観です。「足し算型の組織観」を「逆にさかのぼった」のが「割り算型の組織観」。
「今、このチームで達成しなきゃならない予算は1億ね。今、僕らは5名いるよね。1億を5人でわったら、ひとり2000万だわな。それじゃ、あとは、ひとりで各自2000。達成必至な、そこんとこ、よろしく」
どちらの組織観を有するリーダーにおいても、やっているのは単なる「足し算」と「割り算」です(笑)。そして、こういう「足し算型の組織観」や「割り算型の組織観」をもっているリーダーというのは、実は、結構多いのではないか、と思います。
くどいようですが、リーダーがやっているのは「足し算」と「割り算」です。
メンバーの力量は「等価」とみなされておりますので、行われているのは「足し算」と「割り算」。また、仕事の割り振りをするときに、メンバー間の相互作用や協力などは加味されません。
会社から与えられた成果を「足し算」と「割り算」で考えて、仕事をふって、それぞれやらせる。それが「リーダーの仕事」です。
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対して「非・足し算型の組織観」とは、ここに「メンバー間の相互作用」を加味して、「チームや組織が達成できる成果」を算出します。そういう組織観を有するリーダーというものが、確実に存在します。
たとえば
「今、僕らチームには5人のメンバーがいるよね。ひとりノルマは1000万円ね。でも、5人で協力すれば、いろんな無駄が省けるし、工夫もできるよね。5000が目標でもいいけど、ひそかに6000をめざせるんぢゃないだろうか」
と考える。
要するに、単なる「足し算」や「割り算」をするのではなく、メンバー間に「協力」や「相互作用」をおこすことで、「無駄を省いたり」「工夫をしたりする」。
この場合、メンバーの数と成果のあいだには「比例」の関係が必ずしも成り立たなくなります。リーダーが巻き起こす「協力」や「相互作用」によって、成果が変わってくるのです。
しかし、「非・足し算型の組織観」は諸刃の剣でもあります。先ほどはポジティブな例をあげましたが、逆にこうなることも、容易に想像できる。
「今、僕らチームには5人のメンバーがいるよね。ひとりノルマは1000万円ね。だけど、おれたち、いがみ合って、職場のモティベーションはドサイアクだし、足引っ張りあってるから、やばい、3000くらいしかいけないかも」
本来ならば「足し算」では「5000」がいけるはずなのに、「プロセスロス」が発生してしまっている、ということですね。
リーダーのなすべきことは「プロセスロス」や「社会的手抜き」をさけて、チームのあいだに相互作用や協力関係を樹立し、単純に足し算をした以上の「ゲイン」を得ること、ということになります。
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今日のブログ記事では、リーダーが有する組織観には、どうも「足し算型の組織観」と「非・足し算型の組織観」というものがあるんぢゃなかろうか、というお話をさせていただきました。
「足し算型の組織観」は、単純すぎて、まさか「そんなことがあるわけがない」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、意外に多い考え方なんぢゃないだろうか、というのが僕の見たてです。いかがでしょうか。
皆様のまわりのリーダーは、「足し算型の組織観」と「非・足し算型の組織観」、どちらをもっていますか?
そして人生はつづく
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