2018.5.30 06:13/ Jun
今年から、わたしが統括責任者(学内的には主査といいます)をつとめる「立教大学経営学部リーダーシッププログラム(Business Leadership Program : BLP)」では、
リーダーシップ教育の効果の「見える化」と「教育革新」
に取り組んでいます。
具体的にはBLP内部に、田中聡さんに「専任の助教」に就任していただき、「データアナリティクスラボ(通称)」という研究チームを組織化させていただきました。
研究チームには、田中聡さんはもちろんのこと、高橋俊之先生、舘野泰一先生らの専任教員の皆さん、RAの木村君、中原、そして事務局の加藤さんが参加しています。
データアナリティクスラボは、
1.400名近くの学生から、様々な学習データを取得し
2.それらをデータベースで一元管理し、
3.ゴリゴリとデータを分析した上で、教育改善に活かすこと
4.卒業後のデータも縦断で追跡することで、教育の効果性を検証すること
をめざしています。
データアナリティクスラボは、公益財団法人・電通育英会のご支援のもとで設置された寄付研究ユニットです。この場を借りて、このような挑戦的プロジェクトに身を投じてくれた田中聡さんと、ご支援をいただきました電通育英会の皆様には、心より御礼を申し上げます。
田中聡さんのWeb
https://t.co/reA9vRJ5Q8
公益財団法人・電通育英会
http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/
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これまでにも、BLPでは、各専任教員(コースリーダーといいます)が、各プログラムの革新をめざして、様々なデータを取得し、PDCAをまわしながらカリキュラムの革新につとめてきました。そういう意味では、データを用いた教育革新は、すでに「BLPのなかにあった活動」ともいえます。
これから立ち上がるデータアナリティクスラボは、各専任教員と協力しながら、これらのデータを一元管理し、リーダーシップ教育の効果の「見える化」に着手していきます。「バラバラに存在していたデータ」を「つなぎ」、学生の成長を「縦断的に把握すること」がもっとも重要な部分です。
なお、こうした施策によって、各専任教員は、様々な仮説をもちながら、さらに自らの教育プログラムを革新していくことができると思います。各専任教員の研究活動も、より円滑に進んでいくことをめざしていきたいです。
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また、データアナリティクスラボは、「データの秘匿管理」を十分行ったうえで、データの基礎的な集計には、学生に協力をあおぎます。
こうした学生アルバイトのことを、わたしたちはDA(データアシスタント:Data Assistant)と読んでいます。今年は田中聡さんのもとに3名のDAが選抜されました。DAの皆さんは、田中さんのもとで、データ分析について学びながら、
学生が、自分たちの教育カリキュラムの革新を、自ら行っていくこと
をめざします。
将来的には(とはいっても、この1年以内だけど・・・)、多変量解析のみならず、機械学習などの分析手法も取り入れていきたいと思います。
教育福祉の世界は、これから、いわゆる「Evidenced based Policy Making(エビデンスベースの教育政策決定)」の時代に入ってくると思います。データアナリティクスラボは、来る時代に先んじて、教育の「エビデンス」の把握につとめます。
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「教育効果の見える化」に取り組む
こうした取り組みは、大学の世界では、いわゆるIR(Institutional Research : 機関調査)と呼ばれたりします。機関調査の単位は、一般に「大学」というより大きな単位です。大学というより大きな単位で、学生の学習成果を把握していく取り組みが、この10年ほど実践されていました。データアナリティクスラボは、これらを「学部レベルの教育プログラム単位」で行います。
データアナリティクスラボの「かたわら」には「自分たちの教育プログラム」があり
データアナリティクスラボの「背後」には、熱意あふれる「BLPの教員陣」がおり
データアナリティクスラボの「目の前」には「これからを生きる学生」がいます
地に足をつけて地道な活動を行っていきます。
また、初等中等教育でいえば、こうした取り組みを「カリキュラムマネジメント」といったりします。
データアナリティクスラボでは、これに先進的に取り組み、それらのノウハウを、電通育英会主催の「リーダー育英塾」などの場で、教育機関の革新に、社会貢献事業として公開させていただきます。
リーダー育英塾
http://www.dentsu-ikueikai.or.jp/transmission/forum/about_ikueizyuku/
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データアナリティクスラボの活動は、まだはじまったばかりです。
しかし、第一弾のデータ分析結果が昨日完成し、田中さんと打ち合わせをしていました。来週には、大学のしかるべき機関で、この成果を一次報告することになっています。
かくして明らかになる「リーダーシップ教育の効果性」は、学部内部のみならず、大学全体(1月に成果発表会があるようです)、大学の「入口」や「出口」にあたる、高校などの教育機関、そして企業などに対して、適切なかたちで、公開させていただこうと思います。
今後の、
立教経営BLPは、自らの「教育効果」を見える化していきます!
立教経営BLPは、授業の「革新」をさらに推進していきます
立教経営BLPは、自らを「革新」しつつ、そのノウハウを社会に還元させていただこうと思います。
どうぞご期待くださいませ!
データが蓄積したら、またご報告を差し上げます。
立教経営から、また「新たな挑戦」がはじまります。
忙しいけど、楽しい
Hard fun!とはまさにこのことですね
そして人生はつづく
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6月2日(土曜日)のBL2(2年生向けリーダーシップ開発授業)には、約150名の企業人事担当者、教育関係者の方々から見学希望をいただきました。ありがとうございました。当日は私がオリエンテーションを担当させていただき、その後、ポスターセッションにご参加いただければと思っています。学生へのフィードバックをどうかよろしくお願いいたします。当日は、1年生・3年生・4年生も100名ほど参加する予定です。よいフィードバックの会になることを願っています。
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新刊「事業を創る人の大研究」(田中聡・中原淳著)、発売10日で重版決定、AMAZONカテゴリー1位(リーダーシップ、オペレーションズ)を記録しました。本書は、「人と組織」の観点から、「新規事業づくり」を論じた本です。新規事業に取り組む人をどのように選び、どのように仕事を任せ、そして支援していけばいいのかを論じています。イノベーション人材、次世代経営人材を育成している教育機関の方にもおすすめの内容です。どうぞご笑覧くださいませ!
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