2018.4.17 06:06/ Jun
リーダーシップは「現象」である
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立教大学経営学部ビジネスリーダーシッププログラムでは、ここ最近、ゆるやかに、この認識のもとで、さまざまなコース開発をすすめています。
具体的に、どのような現象であるかと申しますと、今、複数のチームメンバーがいるとします。そのときに、リーダーシップとは
1.メンバー共通の「目標」を 【目標軸】
2.メンバー相互によい影響力をあたえあいながら 【影響軸】
めざしているような「現象」
だとしています。
こういっても、なかなかわかりにくいので、学生のみなさんには、ヤフーの宮坂学会長にうかがった「山登り」のメタファで、このことを説明させていただいております(宮坂さんには心より感謝です)。
宮坂会長は、かつて、次世代リーダー研修において、リーダーシップを「山登り」にたとえて、お話ししておられました。
集団で「山登り」をするときにおいて、まず行わなければならないことは、
「どの高さの山」に登るか?を決めること
です。
これが先ほどのたとえの【目標軸】です。メンバーが話し合って「共通の目標=どの山にのぼるか」を決めなくてはなりません。
だって、「どの山」に登るかがわからないと、準備ができないでしょう?(笑)。
その次に、なすべきことは、
誰と登るか?
どのような役割分担をして登るか?
どのような声かけをしながら、頂上をめざすか?
といったことです。これが後半の【影響軸】です。
願わくば、山登りは、メンバー相互に、お互いの健康状態や元気を気にかけながら、たまには「飴食べる?」「大丈夫?」なんて言い合いながら、頂上をめざしたいものですね。
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さて、このようにリーダーシップを「現象」としてとらえ、かつ、これを「山登り」にたとえると、いくつか興味深い命題が導き出されます。
やや妄想をふくらませて考えますと、
1.山登りでは、一部の人間が、ぐいぐい、グループを引っ張らなくていい
2.ポジションや権限のある人だけが、山に登るのではない
3.山に登るのは、個人の能力やスキルだけではない
4.チームの関係の質をよくすることで、山登りが促される
6.多くの人は、メンバーと山に登ることをとおして、さらに山に登るのがうまくなる
といったことがわかってきます。
これをリーダーシップ論の用語に、あてはめて考えると、下記の命題が得られます。
1.リーダーシップとは、一部の人間が、グイグイ、グループを引っ張って生み出すものではない
2.リーダーシップとは、ポジションや権限のある人だけが、オラオラと生み出すものではない
3.リーダーシップが生まれるのは、個人の能力やスキルだけによるのではない
4.リーダーシップは、チームの関係の質をよくすることで、生まれうる
6.多くの人は、リーダーシップを生み出すことをとおして、さらにリーダーシップとうまくつきあえる
これが、現在の立教大学経営学部リーダーシッププログラムの考えるリーダーシップ像をおぼろげながら、暗示してくれますね。
むしろ、立教大学BLPでは、
1.どんな学生さんにでも、リーダーシップは生み出せる
2.どんな学生さんでも、リーダーシップは経験を通して学び直せる
3.どんな学生さんでも、チームのあり方を見直すことで、リーダーシップは改善できる
と考えるのですね。
こうした考え方事態は、最近のリーダーシップ論でいえば、「Shared Leadership(シェアードリーダーシップ)」に極めて関連の近いことがわかります。
(シェアードリーダーシップの第一人者の石川淳先生が立教大学経営学部にはいらっしゃいます。ご指導をいただいております。心より感謝です。下記は、石川先生の近著です。シェアードリーダーシップ論がわかりやすく論じられており、おすすめです)
シェアード・リーダーシップとは、一般に、「チームメンバー間で、各メンバーに対するよき影響力が分散して行使されている現象」のことをさします。BLPでは、「よき影響力」をあたえあいながら、共通の目標に向かっている状態を生み出せる学生を、育みたいと願っています。
またいうまでもなく、先ほどの命題には、「経験学習論」がそのベースにあることもわかりますね。
リーダーシップは生来の資質ではなく、経験を通して学び直すことができる
ですので、BLPでは、リフレクションの質やフィードバックの質・本数を極めて重視しています。課題解決のプロセスを通して、フィードバックをうけ、リフレクションを促すことをめざしているのです。
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異動後2週間、朝から晩まで、リーダーシップのことを考える日々が続いています(笑)
一日に、僕は、「リーダーシップ」という言葉を何度使うのでしょうか(笑)数えてみると、かなり笑えます。
今日からは、いよいよ、授業がはじまります。
BL0(1年生向けリーダーシップ授業)、BL2(2年生向けリーダーシップ授業)・・・前半は舘野先生が、後半のBL2は僕がコースリーダー(コース責任者)を担当しています。
SA、CAの学生さんとここまで本当に長い時間をかけて、準備をしてきました。SA、CAの皆さんには、この場を借りて心より感謝をいたします
リーダーシップにまつわる多くの学びが、BL0・BL2で、生まれることを願っています。
そして人生はつづく
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