2006.3.4 21:13/ Jun
このところ、ワケあって、「完全無欠の文科系の論文」を読むことが多いのですが、論理の展開が、僕の学会のものとは全然違って、本当にオモシロイんですよねぇ。
端的にいうと、僕がいうところの「完全無欠の文科系の論文」とは、「ある問題Aがあって、○○な見方をしたら、新たに違う問題Bがでてきた・・・どうしよう」という感じで、問題が発見され、何も解決されないかたちで終わるんですね。「おっ、また問題でてきたんかい!・・・で、余韻をのこしてそれで終わりかい!」と思わずつっこみを入れたくなってしまう感じで終わるのですね。
僕の専門、「教育工学」「学習科学」は、「理科系、それとも文科系?」と聞かれると、たぶん「文科系」だと思うんですが、それでも、ちょうど中間あたりに属していて、やっぱり、「完全無欠の文科系」とはテイストが違いますね。
僕の専門だと、だいたい「ある問題Aがあって、○○なことをやったら、解決した/解決出来なかった」とかね。「ある問題Aがあって、○○をやったら、○○という人間の学習の性質がわかった」という論旨になるんです。めでたし、めでたし、みたいな。でも、その「おめでたさ」がないんだよね、「完全無欠の文科系」には。
でも、別に「完全無欠の文科系の論文」が悪いって言っているのではないのです。それは時にハッとするような新たな問題を提示してくれますね。それは驚きだったりする、まさに目から鱗という感じですね。
学問といっても、いろいろあるんだねー。
「人生いろいろ、学問いろいろ」だわな。
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