2006.2.12 00:07/ Jun
やっぱり、英語はそんなに甘くないよなぁ・・・と実感した日。
朝、カミサンと話していて、ミュージカルの話になった。僕が、
「今度、日生劇場でやるレミゼラブル(ああ無情)に行きたいな」
というと、「わたしはアメリカで1年留学していたときに、ブロードウェイで見ちゃったからなぁ・・・」と勝ち誇った顔でいう。「へー、どんな話なの?」と聞くと、少し顔を曇らせて、自信がなさげにこう言った。
「貧乏で、酔っぱらった民(たみ)が、船に乗って、闘う話」
・・・おい、そんな話だったか? ジャンバルジャンとか、でてこなかったか? と聞くと、
「英語だったからあんまりわからなかったんだよね」
という。
本当はどんな話なんだろう、と思って、あとでインターネットで調べてみたら、卒倒しそうになった。
レミゼラブル
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD31305/story.html
かろうじてあっているのは、「闘う」ってところだけかな。「船」とか「酔っぱらった民」はどっからでてきた?
ちなみに、彼女の名誉のためにいっておくと、彼女は英会話はできる方だと思う。大学院の授業なども受講していたし、それほど不自由はしていない。だけど、なかなかミュージカルってのは難しい。
1年間で獲得できるリスニング能力は、そういうものなのだ・・・。
ちなみに、かくいう僕も、ブロードウェイでレント(RENT)を見たとき(ボストンにいって2ヶ月後くらいかな)、「エイズになった人たちが同じマンションで、あーだこーだする話」くらいしかわからなかった・・・。ただでさえ、わかんないのに、歌っているんだもん、何がなんだかわかるかい。
—
みんな格好悪いと思っているから言わないだけだと思うけど、海外に1年間くらい留学した人は、みんな帰国すると、「留学したんだから、英語は大丈夫だよね」というまなざしで、周囲から見られます。でもすごい語学的才能のある人は別だと思うけど、多くの人たちは、そういうまなざしで見られるたびに、ドキドキしちゃうと思うんだよね、きっと。
「英語が話せるっぽくハッタリをかますこと」や「あーいわれたら、こう言うという瞬発力」は確かにあがります。そういうハッタリなら確実にあがる。だからね、「オマエは英語が話せないか」と他人にきかれると、「うーん、話せないけど、まぁ、話せるように見られるのは間違いないので、なんて言おうかな」と思ってしまう。
でも、話している英語、聴いている英語がすべてわかっているか、っていうと、正直にいうと、わからないときもある。スピーキング、リスニングはなかなかあがらないですよ、そんな短期間いっただけじゃ。日本語で話すときを10としたら、英語で話すと、ゼロではないけど、2か3くらいにしかなりません。これは僕だけかもしれないけど。
相手によるんです。英語っていっても、しゃべる人によってわかりにくい人もいれば、わかる人もいる。わかりやすい人としゃべっていて、「なんか、オレ英語できるようになったな」と思っても、次の日、違う人と話して、打ちのめされる。そんなものなのです。
だってさ、よく考えてみてよ、リスニング以前の問題で、話の内容がグチャグチャなネイティブ・スピーカーとか、そもそも複雑なストーリーな映画だってあるわけでさ、そういうのは英語だからって、わかんねーよ。英語以前の問題で、わかんない奴、わかんない話ってのはあるのです。
同じ日本語しゃべる人でも、論理展開が無茶苦茶な人はいますよね。その一方、小気味よく話が盛り上がる人がいる。英語だって、そんなものなのです。でも、間違いなくいえることは、英語の場合は、日本語の10倍くらいツライです、話についていくのは。
難しいねぇ、英語は。
ああ無情!
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