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2014.11.20 08:15/ Jun

「たくさんの場」を行き来しながら、前に進むこと:僕の子育て持論

 やれやれ、今日も「朝の戦争」が終わりました。
 長男TAKUZOが、たったいま
 小学校に出かけていったところです。
 他の子はどうか知りませんが、
 まーま、時間がかかるわ(笑)。
 持ち物チェックをする。
 音読をする。
 服を着る。
 歯をみがく
 トイレにいって
 玄関をでる
 
 書き出してみれば、
 たったこれだけのことなのに、
 毎朝「戦争」(笑)。
 どこの家でも、朝、毎日
 繰り返されていることなのかもしれませんが(笑)
 まーま、時間がかかることですね。
  ▼
 仕事柄、よく聞かれることがあります。
 「中原さんはどんな
  変わった子育てをしているのですか?」
 
 いやぁ・・・「変わったこと」は
 何一つしていません。
 「シンプル・イズ・シンプル」
 受験もさせていませんし、
 行っているのも普通の小学校。
 いつもの宿題をさせて
 普通の通信教材を1枚やらせているだけです。
 ごはんは普通の白飯、玄米ではありません。
 おうちで英語を話してもいません。
 ていうか、そんなことできません(笑)。
 
 要するに
 普通にメシを食わせて、
 寝かせて
 朝起こしている
 だけです。
 「シンプル・イズ・シンプル」(笑)
  ▼
 ただ、唯一思うこと、そして、無意識的に実践していることがあります。
 
 TAKUZOや、KENZOには、
 「たくさんの場を持って欲しい」
  同時に
 「たくさんの場を行き来しながら、前に進んでほしい」
 と思っていることです。
 それは、僕や僕の家族が、日々、実践していることかもしれません。単に「様々な場に連れ回しているだけ」であるような気もしますが(笑)。
 例えば、
 自然に愉しむ人達のあつまる「場」
 釣りをする人達が、それに取り組む「場」
 ワークショップをつくっている人達の「場」
 武道をする人達が集まる「場」
 いろんな場所に、僕は子どもを連れて行きます。
 僕は、自分の子どもに
「たくさんの場=たくさんの人のつながり」を
 持ち、それらを行き来しながら、「前に進んで欲しい」と思います。
 それをマインドといったらいいのか、スキルといってよいのか、このさい、今の自分は「親モード」なので、どうでもいいですが(笑)、そうしたものに当惑しない感覚を、ぜひ、もって欲しいと願います。
 理由は、理論的なことでも何でもありません。 
 「ひとつの場」しか持っていないことは
 「リスク」だと僕が思うからです。
 「唯一の場所」で追い込まれれば、最後。
  ポッキリ折れてしまうからです。
 「ある組織」しか頭にない人は
 組織に裏切られれば苦しくなります。
 人々から断絶されれば、そこで弱ってしまいがちです。 
 勉強しか脳裏に浮かばない人は、
 そこで失敗してしまえば、とたんに追い込まれます。
 人々とのつながりを失えば、目もあてられません。
 逆に、たくさんの「かかわり」をもっている人は、
 ある場でうまくいかなくても、
 他にうつることができます。
 人生はまことに「思うよう」にはなりません。
 そうしたとき、様々な場所を「飛び地」
 しながらでも、前に進むことができます。
 ひとつの場所で、誰かに追い込まれても、
 しっぽをつかまれることがありません。
 人は「つながり」を感じられる場所では、
 絶望することは少ないものです。
 しかし「唯一の場所」で追い込まれ、
 そこに「人々からの断絶」を感じるとき
 人は容易に折れてしまうのだと思います。
 専門家ではありませんが、僕はそう思います。
 うまく「場」を渡り歩いてほしいと思います。
 けっして「世渡り上手になれ!」という意味ではないですよ(笑)。「世渡り上手」というのは、たいてい、「唯一の場所の内部でうまくやっていくスキル」をいいます。僕が子どもに求めたいものは、そういうものではないのです。
 そうではなく、場をいききしながら、
 「自分の心」を自分で「守って」欲しいのです。
 そうやって、何とかかんとか、
 「前に進んで欲しい」のです。
 人々とのつながりを感じながら、諦めず
 前に進んで欲しいのです。
 そうしたなかで、自分の本当に好きなこと、
 やりたいことにすこしずつ近づいていって
 欲しいと思います。
  ▼
 TAKUZOが出て行って
 我が家は、突然「静かな時間」が流れ始めました。
 嗚呼、きっと、今日もあっという間に一日が
 過ぎるんでしょう。
 そして、明日も、また「朝の戦争」がはじまるんでしょう。
 そんなとき、彼の「遅々として進まない準備」を
 横目でみながら
 明日も、きっとこんなことを考えているような気がします。
 そして人生は続く

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