NAKAHARA-LAB.net

2014.10.3 09:13/ Jun

ワークショップをやりたいと思える場所が見つからない!?

 先だって、名古屋某所にて、名古屋在住のビジネスパーソンの皆さん、NPOで働く方々、人材開発などをなさっている方?などが集まるイベントが開催されました。僕もお招きいただき、少しだけお話しさせて頂きましたが、とてもアットホームで、しかし、遊び心のある素敵な会でした。
 ご参加いただいた皆さま、そして、企画をしてくださった柴田朋子さん、渡辺清乃さん、中村太郎さんには、この場を借りて感謝いたします。ありがとうございました。
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 ところで、会場でいろいろとゆるりゆるりお話をしていて、ひとつ気になったことがありました。それは、
「働く大人を集めてワークショップをやりたいと思える、やれると思える場所が、なかなか見つからない」
 というお悩みを複数の方から伺ったことでした。
 もちろん、様々な社会教育施設や生涯教育施設は「ある」のです。民間の貸し会議室も「ある」のです。あるんだけれども、なかなか「ワークショップをやりたい」「ここでワークショップをやったら面白いだろうな」と思えるような場所がなかなか「ない」とおっしゃるのです。これは大変興味深いことだな、と思いました。
 課題はいくつかあるようです。
以下、※印は皆さんからいただいたご意見から加筆します
1.おしゃれなところは値段がすごい。値段がリーズナブルなところは「感じがよくない」。※贅沢はいわないが「殺風景」。白壁で、パイプ椅子の「ザ・教室」的だそうです。
2.いわゆる「会議室」ならあるけれど、椅子や机が重かったりで、なかなか動かしにくい。
※移動禁止というところもあるそうです
3.施設終了時間が早すぎて、そもそも、仕事帰りのビジネスパーソンが集まることは不可能な施設が少なくない。たとえば、5時閉館とか・・・。
※たしかにビジネスパーソンが出かけるのなら、6時はじまりはかなり厳しいですね
4.飲食厳禁なところが多い。飲食が可能であっても、その施設のケータリングを頼まなくてはならない。そのケータリングが目がとびでるほど高いか、品質が惨い。
5.壁にポスターをはることができないところが多い。ポスターセッションなどができない。ホワイトボードは別途レンタルであったりするので、グループワークをすることを躊躇ってしまう。
6.たとえば講演者の本などを売ろうと思っても、一律に販売厳禁になっているので、それもできない。講演者に無理をいって来てもらう場合が多いので、それくらいは許していただきたい。
7.利益を出さないことが原則なので、例えば、ワンコインで運営しなくてはならない。そうすると、参加者が当日来なかった場合には、自腹を切らなくてはならない。実際、切腹経験があった方が何名かいらっしゃいました(僕自身も切腹・自腹経験があります・・・実は・・・泣)。
※8.利用申し込みがとにかく煩雑で、現地に行かなくてはならなかったり、往復はがきで応募するようなところもある。申し込み開始日時が、利用日から1ヶ月前くらいのところもあり、実質、広報・動員が不可能であることもある。
※9.利用料金の支払いが、ネットでできない。直接現地に行かなくてはならない。
※10.プレゼンをする設備がない(プロジェクタ・スクリーンなど)。あっても、非常に高い。WIFIなどが使えない。
 嗚呼、でてくるわ、でてくるわ(笑)。
 皆さんも、もし、これ以外に要望・問題点があれば、FacebookやTwitterなどで教えてください。今度、某省庁の関係者の方が、研究室にいらっしゃる予定ですので(先だって、某省庁の働きマンM君から連絡がありました)、皆さんからいただいた意見をもとに、現状を伺ってみようとも思っています。まぁ、世間にはいろいろな人、いろいろな団体があるので、こちらを許せば、あっちが立たずという感じで、いろいろと難しいところもあるんだろうし、これらすべてを満たすことは難しいのはわかるのですが、一応、出せるだけだしてみるとよいのかな、とも思うのです。
 逆に、これだけでてくるのならば、これをすべて「反転」させれば、皆が使いたいと思える場が生まれるなんて考えちゃいました。「ワークショップスペースのイノベーション」ですね。まぁ、小生、楽天家すぎるのかもしれませんが。
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 それにしても、「学びの場をつくりたい」「人を巻き込み何かをしたい」と思える人が「いる」のに、そうしたものに応える物理的スペースが多くはない、というのは、改善できるところもあるのかな、とも思っています。
 そして人生は続く

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