2014.9.29 07:39/ Jun
中小企業において
社員が育つ仕組みは何か?
それは、大企業と異なるのか?
中小企業には
いかなる「人材育成メカニズム」が駆動しているのか?
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ようやく、この場を借りて、「新たな研究」のスタートをリリースすることができることを嬉しく思います。
今後、トーマツイノベーション株式会社さまとの共同研究で、世界初!? 中小企業を対象とした「職場における人材育成の実態を解明する」研究をスタートさせて頂くことになりました。
トーマツイノベーション株式会社
http://www.tohmatsu.com/jp/ti
プロジェクトメンバーは、同社の、真﨑大輔さん、新谷健司さん、渡辺健太さん、鈴木義之さん、濵野智成さん、小暮勝也さん、伊藤由紀さん、五十嵐慎治さん、長谷川弘実さんの強力メンバー、そしてアカデミクスからは、中原と保田江美さんが参加します。
調査研究をご一緒させて頂くトーマツイノベーション株式会社様、そして同社のプロジェクトメンバーの皆様、現場で中小企業の方々と相対しプロジェクトに御協力頂ける同社社員の皆様には、この場を借りて、心より感謝いたします。ありがとうございます。
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考えてみれば、これまで人材開発研究の多くは、従業員規模300名ー1000名をこえるような、いわゆる「大企業」を舞台として行われきました。
これには理由はいくつかありますが、最大の理由のひとつは、大学・研究者との共同研究を回していく人材、リソースを社内に用意することが中小企業には難しかったことがありえます。これはいわゆる実務的な課題。
また研究的にも、中小企業は、その組織形態、成り立ちからして、非常に「変数」が多く、実証的な研究を行うには困難が多いことがありえるような気がします。中小企業と一口にいわれるものをいくつかに分類し、様々な母集団で分析する必要がでてきます。
また、ともすれば、研究対象を記述する際、「東証一部上場企業」「フォーチュン500企業」などと書かれている研究の方が、価値の高い研究とみなされることもあったかもしれません。
かくして、いくつかの理由のため、我が国における「中小企業の職場における人材育成の実態解明」は、あまり進んでいませんでした。そして、これは僕にとって、長年取り組まなければならない、しかし、実務的にも、かつ研究的にも非常に困難な課題でした。
しかし、このたびトーマツイノベーション様という共同研究パートナーを得られましたこと、また、自分自身も、十数年の研究の経験を積み、ようやく、中小企業の人材開発の実態に迫れるだけの準備ができたことから、新たなプロジェクトをスタートすることになりました。結果はまだ何もでていません。が、まずは、このことを心より嬉しく思います。
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人材開発研究を志して、もう10年以上がたちます。短いながらも、我が研究人生を振り返ってみれば、今まで少なくない研究者から、たくさんのお叱りを頂戴してきました。
研究対象は、大企業ばかりじゃないか!
今必要なのは、中小企業の研究だ。
日本の多くは中小企業だ。
中小企業の実態解明を行うべきなのに
オマエはそれを行っていない!大切なのは中小企業だ。
これまで10年にわたって、そのようなお叱りをメールや口頭で何度受けてきたことかわかりません。その重要性はわかってはいるものの、自分の中では「まだ機が熟していない」と思って涙を飲んできました。その場でいろいろ「言い訳」をいっても仕方が無い、と思ってきました。
しかし、ようやく機が熟しました。このたび、僕自身は、志を同じくする人々と、ここにチャレンジしたいと願っています。
ちなみに、わたしに批判を与えてくださった研究者の方が、「大切で必要なはずの中小企業の探究」を自ら行ったということを、過去10年いっこうにお聞きしません。あれ、「大切」で「必要」なんじゃなかったっけ?
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今後、しばらく時間をかけて、「従業員規模の小さな企業」ー「従業員規模の大きな企業」の職場学習に関して、比較研究を進めて参ります。もちろん、研究なので、結果がでるかはどうかはわかりません。おそらくは予想もしなかった様々な困難に、これからぶち当たるものと思います。
しかし、何とか、それらの困難をのりこえ、しかるべき時間がたち、分析が終わった際には、トーマツイノベーションさんと協働で、「中小企業の人材開発」に関する知見の普及をさせていただこうと思います。その後は、研究専門書を執筆させて頂く予定です。
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なお、これまでの研究も当然ながら継続していきます。現在、1)海外赴任者の適応に関する研究、2)大学生ー企業のトランジション研究、3)実務担当者からマネジャーへのトランジションに関する研究などを行っていますが、それらに関しても、強力に推進していきたいと思っています。
そして人生は続く
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