震災から2ヶ月・・・ようやく、研究活動が震災後の状況に戻りました。むしろ、最近は「多忙化」に拍車がかかってきたような感じがします。震災後先延ばしされていたスケジュールが凝縮されていて、「ピークアウト」を迎えそうな感じです。
身体的には大変なところもあるのですが、全く何もできなかった震災直後のことを思うと、誠に嬉しいことです。そして、何とか乗り切りたい、と思います。
下記は、ここ数日の出来事。
まず、5月14日、先週土曜日に開催された情報学環&メルプラッツの公開研究会は、非常に意義深いものでした。
公開研究会では、まず科学コミュニケーション論の佐倉統さん、ソシオメディア論の水越伸さん、ジャーナリズム論の林香里先生、そして経営学習論の不肖・中原で、「大震災後、何を考え、何をやろうとしているか」についてショートプレゼンテーションを行いました。
情報学環&第25回メル・プラッツ公開研究会
http://www.iii.u-tokyo.ac.jp/event_detail.php?id=1275
その後、139名の参加者でダイアログを行い、活発な質疑がなされました。
どのような内容が話されたのかは、下記のハッシュタグにて見ることができます(これ、このままだと消えてしまうのでしょうか?)。
当日のやりとり
http://twitter.com/#!/search/%23gakkan_post311
このイベントでは、様々なことを考えさせられましたが、一番印象深かったのは、「自分も、研究をこれまでやってきましたが、震災後、何を、どうしてよいかわからなくなったのは、自分だけではないことがわかりました」という参加者の言葉でした。僕も全く共感できます。
未曾有の深刻化する事態、そして「見えないものへの恐怖」に関しては僕の研究、僕の実践、そして僕は「無力」でした。その「無力さ」をいったん認めたうえで、自らの専門性に根ざしたことをまずは模索し、アクションにつなげていくことが重要ではないか、と、今は、考えています。
また、水越先生がおっしゃっていた「メゾシステム」という言葉が印象的でした。
僕はメゾシステムの含意を「これからの社会を構想していく上で、マスでもなく、ミクロでもない、中間・中庸のネットワーク、システムを構築し、そこに興味・関心のある人々を巻き込みつつ、新たなものを生み出していく装置」であると理解しています。
ディスカッションの中でも、メゾシステムについての言及がなされていましたが、皆さんのお話しを伺いながら、「僕自身のメゾシステム」とは何かを考えさせられました。
たぶん、僕は今「自分の仕事にかかわるメゾシステム」を構築しようとしているのだと思います。それが、どのようなものなのか、どのような名前(コンセプト)で整理可能なものなのかは、いまだわからないのですが、おそらく、自分が、今、そのプロセスにあることは自覚しています。
「海図のない旅」は、はじまったばかりです。
最後になりますが、お声をかけていただいた水越先生、佐倉先生、林先生、石田学環長、司会をしてくださった村田先生、メルプラッツのメンバーの方々、議論に参加頂いた皆様に、心より感謝いたします。ありがとうございました。
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日曜日は、日本生産性本部さん×中原研究室で推進している共同研究のデータ分析会でした。それぞれのテーマにもとづき分析を行い、結果を持ち寄り討議する。日曜日にもかかわらず、日本生産性本部の矢吹さん、中村さんにご参加いただき、朝から晩まで議論をしました。感謝です。
こちらは8月末に脱稿を予定しています。なるべく早いかたちで書籍として出版させていただきたいと考えています。
そして人生は続く。
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■2011/05/16 Nakahara Twitter
- 16:49 「ハタチ基金」東日本大震災発生時に0歳だった赤ちゃんがハタチになるときの支援事業(日本財団×NPO法人カタリバ)。中原も呼びかけ人としてご協力しています。現地調査に基づき、Helpful Helpを段階的に立ち上げるのが特徴かと思います。http://ow.ly/4Vgff
- 14:09 「驚くべき学びの世界展」、先日行ってきました。子どもの「探求」のプロセスとプロダクトが、「アートとしても鑑賞可能」なほどのクオリティを持ち得ている、という感じに見えました。実践にドキュメンテーション役の写真家とか入っているのかな。。。 http://ow.ly/4Vd4x
- 07:43 小1プロブレムの未然防止策>「幼少連携」、幼稚園のうち3分の1が小学校と連携して教育課程を編成、交流。(日経)
- 07:40 日本マイクロソフト、女性技術者支援のため、社内に交流組織立ち上げ。将来のキャリアづくりや職場での悩みなどについて助言など(日経)
- 07:38 派遣期間が2年半と長い>富士ゼロックスは、若手社員の海外研修制度を拡充。海外業務研修派遣人数を3倍の30人へ。入社4年目以降の社員を中国やシンガポールなどに最長で約2年半派遣(日経)
- 07:35 現地法人ではなく、管理部門配属>日本山村硝子、人事部や経理部など「管理部門」に新卒外国人採用・配属。東南アジアを軸にした海外展開の担い手を育てるため(日経)
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■2011/05/15 Nakahara Twitter
- 20:06 中原研の皆さん、日曜日にお疲れさんでした!今日はしっかり肉を食べて、明日からまた素晴らしい分析を! 次回の研究会、期待しています!@tatthiy 諸々終了してこの時間である。10時〜20時の長丁場であった・・・。疲れたから肉を食べて帰ることにした! [in reply to tatthiy]
- 15:13 一番望ましいのは、1)「仲がよくて、かつ、言いたいことが言える集団」。他には、2)「仲はよくても言いたいことが言えない集団」3)「お互い仲が悪くて、かつ、言いたいことも言えない集団」、4)「仲が悪く、言いたいことを言い放っちゃう集団」がありますよね。僕だったら、2)が辛いなぁ。
- 15:13 オープンなコミュニケーションって、二軸あるように感じますね。「人間関係の良さという軸」と「言いたいことをいってコンフリクトを乗り越えるという軸」。この二軸を仮にOKとして考えると、「4つの集団」が想定できますよね。
- 15:07 こんなこと書いてたんだ・・・すっかり忘れてるもんだねー。RT @tatthiy 研究会でオープン・コミュニケーションに対する議論中。以前中原先生が書いた「オープンなコミュニケーション」に関する記事→http://bit.ly/BmKJ6
- 11:53 サーベイ研。午前中はあと1名発表。午後は、早めに終えて、各自分析作業にするかな。
- 10:10 「ご安全に」は一般には使いませんね(笑)。かつて共同研究でご一緒していた企業の「現場」で使われていました。RT @pomepoku 山九の職場内の挨拶は「ご安全に」と聞いたことがあります。「ご安全に」は普通に使うんでしょうか RT ご安全に!RT@tetsu7s 交通安全週間 [in reply to pomepoku]
- 09:43 組織開発研究会(http://ow.ly/4UHB0)の皆さんに、今日のような天気のよい日、公園などで愉しむことのできる、ささやかなプレゼントをお贈りいたします。。。。論文4編。
- 09:11 なるほど、納得。皆さん、ご安全に!RT@tetsu7s 交通安全週間ですな。RT @nakaharajun: 今日の都内は、おまわりさんが多い気がする。測定に何度出会ったか。。。
- 09:05 今日の都内は、おまわりさんが多い気がする。測定に何度出会ったか。。。
- 06:40 さて大学にでも行くか。今日は研究会。分析結果をみんなで持ち寄って、ガチ議論。
- 06:23 TEDxTokyo2011開催。日本時間5月21日午前9時-、US東部5月20日午後8時、日本科学未来館。プログラムはこちらだそうです。2カ国語UST中継あり: http://ow.ly/4UEDY
- 06:10 興味深い結果。本調査は母集団が電子版の読者であるため結果の読み解きに注意が必要かも>日経新聞電子版アンケート。大災害時の政府情報開示のあり方については、4分の3の読者が「原則公開」に賛同。4分の1が「公開範囲を政府の責任で決めることに賛同する」(日経)
- 06:05 コンテンツ産業のグローバル化。共同制作というのが興味深い>広告大手アサツーディケイ 中国でアニメ事業本格参入。中国国営アニメ大手、中国動漫集団と共同制作。東南アジアへ輸出をめざす(日経)
- 05:56 統計的にどの程度増えるか興味深いですね>震災後、増える結婚相談 指輪売れ行きも増加傾向(asahi): http://ow.ly/4UDP8
- 05:39 さて、朝ご飯でも買いに行くか。TAKUZOの牛乳はあったかな?
- 00:33 「理解するとは、変えることである」(Jean-Paul Sartre)
- 00:15 というわけで、僕の愛読書、真木悠介先生の「気流の鳴る音」を読みつつ、今日も寝ます。おやすみなさい。
- 00:14 (他者との関係に対して抱く欲求2)支配の欲求が、他者をも絶えず”自己へと同化すること”を欲するのと反対に、出会いの欲求は”自己をも絶えず異化すること”を欲する。支配の欲求は、”同化的”であり、出会いの欲求は”異化的”である」(真木悠介「気流の鳴る音」)
- 00:14 (他者との関係に対して抱く欲求1)「我々が他者と関係するときに抱く基本の欲求は、二つの異質の相をもっている。一方は、他者を支配する欲求であり、他方は他者との出会いの欲求である。(真木悠介「気流の鳴る音」)
- 00:03 「知者は、行動を考えることによって生きるのでもなく、行動を終えた後に考えるだろうことを考えることによって生きるのでもなく、行動そのものによって生きるのだ・・・」(真木悠介「気流のなる音」によるドン・ファンの言葉)
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■2011/05/14 Nakahara Twitter
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■2011/05/13 Nakahara Twitter
- 18:59 「呑みボラ」>酒飲みにはこたえられない復興支援「呑みボラ」(読売): http://ow.ly/4TIrC
- 14:07 吉村さん(M2)研究相談。学校長のリーダーシップの効果検証研究。M市教育委員会との共同研究。数十校で6月に調査予定だそうです。
- 11:28 大学院・文化人間情報学コース会議。
- 10:34 5月14日の研究会のための資料作成。分析中。ポチ・ポチ。
- 10:24 育成型の大学か。組織社会化研究の「予期的社会化」「リアリティショック」研究が関連深そう> 2011年4-5月号「Between」特集:育成型学生受け入れへの転換(進研アド): http://ow.ly/4Txlc
- 09:57 ブログ更新。今年の大学院入試につきまして、中原研究室では研究室独自の説明会を、6/11(土)午前中に開催します!もしご興味がおありな方は、ぜひ、こちらをお読みになり、ご連絡いただけますよう、お願いします! http://ow.ly/4TwDg
- 07:35 購入しました(情報感謝)。Play is the basis for cultivating imagination and innovationとあるのが印象的です。RT @yuuhey John Seely Brownの新著 http://t.co/afkY0s9 [in reply to yuuhey]
- 07:20 現地法人による個別採用からの脱却、グループ全体で採用>イオン、今年度から、中国・ベトナムなど海外6カ国で採用活動 アジア展開加速にらむ。日本人を含め、国境を越えて仕事をするグローバル人材を3年で約2500人採用(日経)
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