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2009.4.2 07:50/ Jun

変革をささえる教育工学:サスティナビリティとスケーラビリティ

 今年の教育工学会は、本学、東京大学にて開催されます。僕は全体シンポジウムの企画・運営を担当しています。全体シンポジウムは、2009年9月20日、学会全体シンポジウム 14:45-17:30に開催されます。
 ようやくシンポジウムの企画が決まりました。
 今年のテーマは、ズバリ
「変革をささえる教育工学:
   サスティナビリティとスケーラビリティ」
 です。
 詳細は下記のようになっています。
 —
■「変革をささえる教育工学:
   サスティナビリティとスケーラビリティ」
 教育工学研究は、教育現場の変革(改善)に資することをめざす「実践志向」の学問である。「実践志向」の意味するところは様々な解釈が可能であるが、避けて通れない問題のいくつかに、サスティナビリティ(sustainability:持続可能性)とスケーラビリティ(scalability:普及性)の問題がある。
 サスティナビリティとは、ある現場で試みられた変革が、外部からの介入をなくしても、自律的に維持されうることをさす。対して、スケーラビリティとは、ある現場で実施された変革が、他の現場に普及することである。
 近年、学習研究においては、サスティナビリティやスケーラビリティが問題になっている。研究者と実践者が共同して、あるいは研究者個人が、ある実践を試行した後、その実践はどのように維持され、継承されていくのか。そして、それが、ある特定の場所での試みを超えて、他の教育現場にどのように普及・伝播していくのか。 これらの問いに対するモデルなき模索がはじまっている。
 教育工学が「実践志向の学」であることを標榜するならば、これらの問題にいかに向き合うべきなのか。サスティナビリティやスケーラビリティを向上させようとするとき、
1)研究者と実践者の関係はいかに「ある」のか
2)研究者は何をデザインし、何を評価するのか
3)研究のアウトカムはどのような表象を用い、「誰」を「宛先」に発信されるものなのか
4)研究者が「研究以外」に引き受けなければならないことは何か
5)上記のようなプロセスの中で、研究者はいかなるアポリアを背負うことになるのか。
 本シンポジウムでは、初等中等教育、高等教育から各2つずつ実践的研究事例を報告していただきつつ、これらの問いを、会場の参加者をまじえて議論したい。
 なお、本シンポジウムでは、会場の参加者間、会場と発表者間のやりとりを、よりインタラクティブにするため、いくつかのテクノロジーを活用する。
司会
 中原 淳(東京大学)
講演者
【初等教育】
 堀田龍也先生(玉川大学)
 木原俊行先生(大阪教育大学)
【高等教育】
 松下佳代先生(京都大学)
 佐藤浩章先生(愛媛大学)
コメンテーター
 松尾 睦先生(神戸大学:経営学の立場から)
 長岡 健先生(産業能率大学:組織社会学の立場から)
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 講演者、コメンテータの先生方のご協力を得ながら、「記憶に残るシンポジウム」にしたいと考えています。今はまだ企画中ですが、「いくつかのテクノロジー」も導入する予定です。
 どうぞお楽しみに!

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