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2025.3.6 08:21/ Jun

「一枚岩」と「全員野球」は「イリュージョン(幻想)」である!?:組織を語る言葉の貧困さ!?

「一枚岩」と「全員野球」は「イリュージョン(幻想)」である!?
   
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 仕事柄、さまざまな組織の状態のお話をうかがいます。企業の方が、よく自組織を語る際に出てくるメタファーは「一枚岩」と「全員野球」です。
  
 まぁ、お気持ちは、痛いほど、よくわかります。特に、わたしを含め、オジサマ世代が好んで使うこの言葉には、下記の願いがこめられているのでしょう
  
 オジサマ世代は、
  
1.全員が「一枚岩」のように、コンフリクトや意見の違いなく、一致団結している状態
(=一枚岩)
  
2.野球部員「全員」が一致団結して試合に臨むこと
(=全員野球)

  
 をめざしておられるのか、と思います。
  
   ▼
  
 しかし、わたしは、ここで急に不安になるのです。
  
 理由は2つ。

   
 ひとつめの理由。それは、今の世代に、これらの言葉や、これらの言葉の意味するところが「響くかな」と考えると、わたしは、どうしても、心許なくなります。
  
 彼らが
  
 「一枚岩になれ」と言われて、「ハイ!一枚岩に喜んでならせていただきます!」
  
 「全員野球だ!」と言われて「かしこまりました!全員野球させていただきます!」

  
 と目を輝かすか、というと、どうしても、ふだん接している大学生から、そのイメージがわいてでてこないのです。
  
 むしろ、一部の学生には「うけるー。なんで?」「おもろ。なんで?」「なにそれ。なんで?」と言われて終わるのではないでしょうか。だいたいにして「一枚岩」も「全員野球」も彼らのボキャブラリーには存在していません。
   
 なかには真面目な学生も?います。彼らは「自分はどんな貢献ができますか?」「自分にできることは何でしょうか?」と対話やフィードバックを求めてくるような気がします。それにどう答えることができるでしょうか? 彼らと対話はできますか?
    
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 ふたつめの理由。
  
 それは、そもそも「一枚岩」や「全員野球」という言葉では、組織の内部に「コンフリクト」や「意見の相違」が「存在しない」状態を想定していますが、現実社会において、そんなことは「ありえる」のでしょうか。このあたりも「心許ないところ」です。
   
 組織に「パラダイス」はありません。
 現実を見てください。
  
 シャバの組織は、日々、順調に課題だらけです
  
 シャバの組織は、今日も、順調にコンフリクトが生まれています
  
 シャバの組織は、明日も、順調に、意見の相違だらけです。

  
 そう考えていくと、「望ましいもの」として語られていた「一枚岩」や「全員野球」が何ら「シャバの現実」を反映していないもののように感じてしまいます。
  
 むしろ、一枚岩の組織、全員野球の組織とは、言いたいことがあったとしても言えない、ないしは、言う雰囲気にない組織なのではないでしょうか。
 最悪の場合、そういう組織の状況は、全体主義(ファシズム)につながる道なのではないか、といぶかしがったりします。
   
 ま、考えすぎかもしれませんが・・・
  
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 今日は「一枚岩」や「全員野球」について語りました。
  
 改めて思うのは、組織を語る言葉は、こんなに「貧困なのか」と思います。組織を語る言葉を、組織を対話する機会を豊穣なものにしていかなくてはなりません。
  
 だって「一枚岩」も「全員野球」もとどのつまり
  
 おまえも、組織人なら、文句をいわずに、エイエイオーだ!突撃!一挙玉砕!
  
 と言われているのとほぼ変わらないでしょ?
  
 そして人生はつづく
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【アンコンシャスバイアス研修・内製化ツールキット開発!】
武蔵野大学・島田徳子先生、ダイヤモンド社の皆さん(広瀬一輝さん、永田正樹さん)との数年にわたる共同研究と、NPO法人日本ブラインドサッカー協会との連携で、スマホで手軽に受検できる「アンコンシャスバイアス測定テスト」と、内製化研修(プレゼンキット)を開発しました!。この問題は、学術的な背景などは、わたしどもが、テスト結果に基づき動画像(ビデオ)で解説させていただきます。ご利用くださいませ! ご自身の組織にもっともフィットしたアンコンシャスバイアス研修をつくることができます。どうぞご利用くださいませ!
      
  
■アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)のWebページはこちら!■
https://jinzai.diamond.ne.jp/ub/unconscious-bias/
      
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新刊「チームワーキング」がオンライン管理職研修になりました。JMAMさんからのリリースです(共同開発をさせていただいた同社の堀尾さん、ありがとうございました。中原は共著者の田中聡さんと監修をつとめさせていただきました)。どうぞご笑覧ください! 
       
「チームワーキング研修版」リリースされました!
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/
   
「チームワーキング」が「アセスメントを絡めた管理職研修」として利用されております。モニター利用各社の人事担当者の皆様、開発担当者の堀尾さんと、座談会をさせていただきました。ぜひご覧くださいませ!
   
チームワーキング座談会
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/case/index.html 
  
 書籍「チームワーキング」の方も、おかげさまで「重版」を重ねております。応援いただいた皆様に心より感謝いたします。
     
    
 
https://amzn.to/3esCOrW
         
すべてのリーダー、管理職にチームを動かすスキルを!
ニッポンのチームをアップデートせよ!            
    
 ーーー 
    
 職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS(オーディ・アトラス)」が多くの職場で使われはじめています。サーベイはもとより、それをいかに「フィードバック」するかに焦点をあてたツールです。ワークショップも開発しております。どうぞご笑覧くださいませ!
   

職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS」 (パーソル総合研究所・中原の共同開発) 
https://rc.persol-group.co.jp/consulting/survey/service/od-atlas.html
   
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【好評発売中】1on1のコツをまとめた映像教材を、中原とPHPさんで共同開発しました。上司用、部下用あります。1on1について「同じイメージ」をもつことができます。どうぞご笑覧くださいませ!
     
上司と部下がペアで進める 1on1 振り返りを成長につなげるプロセス(上司用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061
  
経験を成長につなげる1on1(部下用)
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061   
  
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【祝・eラーニング完成!】中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース完成しました。リーダー・管理職になる前には是非もっていたいフィードバックスキルを、PC、スマホ、タブレット学習可能です。ケースドラマでも学べます! 
     
中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
   
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q    
  
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新刊「フィードバック入門:耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術」絶賛発売中、13刷重版出来です!。AMAZON総合13位、1位(マネジメント・人材管理カテゴリー、リーダーシップカテゴリー)を記録!年上の部下、若手のトンガリボーイ、トンガリガール。職場には、多様な人々が集っています。難易度の高い部下育成に悩む管理職向けの新書です。どうぞご笑覧くださいませ。スピンアウト企画にDVD教材「フィードバック入門」、研修、通信教育もあります。こちらもどうぞご笑覧ください。
   
フィードバック入門    
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『フィードバック入門』スピンアウト企画
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/
      
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【泣くな!新米管理職!】
  
おかげさまで10刷重版出来。「駆け出しマネジャーの成長論」は、「実務担当者」から「新任管理職」への役割移行をいかに進めるかを論じた本です。「脱線」をふせぎ、成果をだすためには「7つの課題」への挑戦が必要であることを解説しています!全国の管理職研修で用いられています。どうぞご笑覧くださいませ!
   
「駆け出しマネジャーの成長論」
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「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
https://rc.persol-group.co.jp/seminar/become-a-manager.html
    
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Diamond Transition Program for Freshers(オンライン新人研修)
https://jinzai.diamond.ne.jp/items/k00HD0024/
          
OJT指導員向け・短時間&動画で学べる 部下育成スキルの動画もございます。中原が新人育成のポイントについて解説しています!
   
短時間&動画で学べる 部下育成スキル・解説動画
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これまで税務・法律の観点からしか語られなかった「企業合併(M&A)」の問題に対して、ひとと組織(人材開発・組織開発)の観点からアプローチし、シナジーを生み出す可能性を考えます。
  
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「中小企業の人材開発」(中原淳・保田江美著、東京大学出版会、2021年)マニアックなガチ・学術研究書なのですが、発売10日で重版出来となりました。ありがとうございます。中小企業の人材開発メカニズムに接近を試みています。どうかご笑覧くださいませ!
    
「中小企業の人材開発」   
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「女性の視点で見直す人材育成」    
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中原研究室のTwitterを運用しています。すでに約44000名の方々にご登録いただいております。Twitterでも、ブログ更新情報、イベント開催情報を通知させていただきます。もしよろしければ、下記からフォローをお願いいたします。
   
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