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2023.11.6 17:31/ Jun

「誰ひとり、僕の話なんか、聞きたいと思っていないこと」を前提にして「話す」ということ

「誰ひとり、僕の話なんか、聞きたいと思っていないこと」を前提にして「話す」
     
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 先だって、プレゼンの仕方で困っていた学生さんが、僕に、こんな一言を投げかけてくれました。
      
「先生は、授業とか研修とかで、プレゼンをするときに、いっつも、どんなことを考えながら話しているのですか?」
     
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 うーん(笑)そうだな・・・・そうねぇ。
 いや、「とんでもない角度」からの「問い」だな。便所スリッパで、頭をスコーンとやられた気がするよ。いや、そんなことを改めてふりかえったことはなかった。
  
 うーん。
 正直に言えば、授業中やプレゼン中は、いろいろ考えている。
     
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「今日の夕食のために、何か買ってかなきゃならないものあったかな?」
  
 とか
  
「KENZO、また学童に遅れて行っていないかな」
   
 とか
  
「あの件、かみさんに、ゴメンしなきゃな」
  
 とか・・・本当にいろんなことを考えているんだけど(笑)、その学生さんが聞きたいのは、そういうことではないよね、ごめんね(笑)。
 もちろん、真面目に、真面目に、ちゃんとプレゼンも授業もしておりますよ。でも、そういうことじゃない。いつも何かに追われているんです・・・トホホ(笑)。
  
 話の文脈から、学生さんが聞きたかったのは、要するに「僕自身が、プレゼンをするときに心がけていること」だと解釈しました(笑)。
  
 そして、それなら、答えは簡単。
   
  ▼
  
 僕がプレゼンや研修をするとき、いつも考えていることや、心がけていることは、
   
「僕の話なんか、誰ひとり聞きたいと思っていないこと」を前提に「話す」
   
 ということです。
   
 もう少し具体的にいうと、
  
「僕の話なんか、誰ひとり聞きたいと思っていないこと」を前提に、それでも、相手に「わかってもらう」には、どのような「話題のとっかかり」が必要か?
  
「僕の話なんか、誰ひとり聞きたいと思っていないこと」を前提に、それでも、相手に「聞き続けてもらう」ためには、相手に、どんなワンセンテンスを提供すれば、面白がってもらい、聞いてもらえるだろうか?
  
「僕の話なんか、誰ひとり聞きたいと思っていないこと」を前提に、それでも、相手に「納得してもらう」ためには、相手の心に刺さる、どのようなエピソードやワンワードが必要か?

  
 考えていることは、以上。
 もう、これに尽きるのです。
  
 要するに
   
「僕の話なんか、誰ひとり聞きたいと思っていないこと」を前提に、自分をまっとうし、相手に伝えることができるか?
  
 ですね。さっきの家族トークは冗談。
  
  ▼
  
 あくまで一般論で申し上げますが、講演台の上にのぼるひとや、長く教員をやり続けてきたひとは、これとは「逆」になってしまいがちです。これは、あとで、自ら本音を「ゲロ吐いちゃう」けど、自戒をこめて申し上げます。
    
 自分は講演を頼まれてここにきたのであるから、相手は、自分の話は聞きたいだろう!
    
 自分は講演を頼まれてここにきたのであるから、相手は、自分の話を聞いているはずだろう!
   
 わたしは「教員」で、目の前にいるのは「生徒」なのだから、生徒は先生の話を聞いてあたりまえだろう!
  
 わたしは「教員」で、目の前にいるのは「生徒」なのだから、生徒は先生の話を聞くもんだろう!

  
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 しかし、僕自身は、そうは考えません。
 むしろ「逆」。
  
 今、この場には、誰も、自分の話を聞きたいと思っているひとはいない」と思うようにしています。
「僕の話なんか、誰一人、聞きたくない」と思っているくらいで、話をするのが、ちょうどいい。奢ってはいけない。むしろ、そう念じているくらいが「ちょうどいい」
   
 いやいやいやいや、、、、かっこつけちゃいけない。嘘を言っちゃいけない。
 正しく、言い直します。
   
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 実は、僕も「弱い」
 僕自身も、さっきみたいな「誘惑」に、毎日毎日、かられている。
   
「相手は、自分の話は聞きたいだろう!」「相手は、自分の話を聞いているはずだろう!」ということを前提にして仕事ができたら「どんなに楽チンか」と思う。はちゃめちゃ、楽じゃね。だって、相手がどうであれ、しゃべくりまくれば、いいんだから。ついつい、「あちら側」に傾いてしまいそうな夜もある。
  
 正直に言うと、「あちら側」の状態にならないように、ならないように、意図して、気合いで「踏ん張っている」と言った方が正しいかもしれません。僕は「あちら側」にはなりたくない。
   
 結論
   
 僕は、踏ん張っている(笑)。
  
  ▼
  
 今日は、僕自身がプレゼンや授業のときに、心がけていることを書きました。
  
 これで伝わったかな?
 君が聞きたかったことは、こういうこと?
  
 そして人生はつづく
  
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