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2022.7.22 08:23/ Jun

別にいいんだけど、今までと、何が違うの? : 人事業界の「バズワード」の祭りのあとに残るもの!?

 別にいいんだけど、今までと、何が違うの?
      
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 人事の世界は、常に「バズワード」が生まれます。昨今でいえば、人的資本経営、リスキリングなどでしょうか。そのたびごとに外部の方から「解説」を求められたりするのですが、正直にいうと、困ってしまうケースもございます。もちろん、その内容はお話しできます。しかしながら「どの点が、これまでと異なり、新しいんですか?」と無邪気に聞かれてしまうと、答えに窮してしまうのです(わたしが新しさを保障する必要はないと思うので、正直にお答えします、笑)
    
 たとえば、人的資本経営。
 人的資本経営という、この「6文字」は、確かに新しく見えるのかもしれません。
 もちろん、その一部には「新しそう」に感じれるところもあります。
     
 しかしこの概念の根幹である「人的資本が競争優位を生む」という考え方自体はどうでしょうか?
 研究をかじったことのある方ならば、おそらく、1960年代のベッカーの一連の研究の「人的資本」を思い浮かべるのではないか、と思います。さんざんぱら、そんな研究を積み重ねてきましたよね。60年前に。
        
 リスキリングはどうでしょうか?
 リスキリングというこの「6文字」は新しく見えるのかも知れません。
 しかし、その内実はなんでしょうか?
   
 研究のマインドをもった方ならば、リカレント教育とか、成人学習とか、そのあたりを思い浮かべるのかも知れません。そして、その言葉の出自が何で、どのような理論に基づいているのかを気にします。しかし、この言葉には、そうした深みは、なかなか見えてきません。
   
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 要するに申し上げたいことは
  
 新しく見えてる「それ」って、本当に、新しいんだっけ?
   
 ということです。
  
 別にいいんだけど、今までと、何が違うの?
   
 とも思います。
   
 そして「この業界は、流行に踊らせられると、痛い目見るよ(笑)」とも。
 だって「ある流行」の「祭りの後」には「次の流行」が来て「別の祭りがはじまる」だけであることを、過去25年以上、僕は、この目で見てきましたので。 
        
「新しいフレーバーのする言葉」には、たいてい、ステークホルダーが蠢いているものです。「昔から言われていること」をさも「新しいこと」のように「コーティング」して「流行」のように流行らせて、一儲けしようとするステークホルダーが。「昔から言われていること」に「それっぽいコーティング」をして、舞台にあがらせ、スポットライトをあてたほうが都合がよい理由があるのです。
        
 そして、ここにこそ人材開発・組織開発の理論をしっかり学ぶことの意味があります。
        
 どんな流行の風が吹き付けようとも、「ブレずに思考をしつづけること」ができるような「骨髄のような思想」さえあれば、何をやるべきか、ブレなくてすみます。自分の頭で考えることができます。
        
 心なしか、人事業界のバズワード出現頻度が、ここ5年ほど上がっている気がします。
 大切なことは、現場を地道に観察しながら、地に足をつけて、自分の頭で考えることです。
             
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 今日は人事業界に生まれる「バズワード」についてお話をしてきました。
 正直、わたしには、バズワードに特段の興味がありませんし、それを妨げる意思もございません。解説をしたいわけでもないので、他の方をぜひあたってください。本当のことを言っちゃうので、たぶん、記事になりませんよ、笑。
  
 わたしは、わたしの頭で考え
 わたしの仕事をするだけです。
    
 そして人生はつづく
   
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