2021.9.9 07:56/ Jun
【事業部人事】の仕事は、事業部長と信頼関係を保つところからはじまる!?
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去年から、立教大学・中原研究室では、ダイヤモンド社との共同研究で【事業部人事の調査】というものをスタートさせています。
ここで事業部人事とは、「本社への貢献というよりも、個々の事業の進展に貢献する人事のこと」であり、象徴的に表現すれば、「事業部に席をおき、事業部員を、ひとと組織の観点から支える人事」に従事なさっている方のことです。
すでに調査には多くの方々にご回答いただき(心より感謝いたします!ありがとうございました)。いよいよ分析を開始し始めています。分析は、遅遅として進みませんが(笑)、隙間時間をエイヤッとみつけて、統計ソフトをいじっています。
やりはじめてみて切に思うのですが、僕は、分析が好きなのだ、ということが、今更ながらわかりました(笑)。本当に、今さらジローです。
ここ数年、いくつかのプロジェクトでは、僕にあまり時間がないこともあり、データの分析はお任せすることも何度かありました(それぞれのご担当者の方々は、素晴らしい仕事を達成なさっています!感謝!)。でも、やっぱり僕は「自分で分析をするのが好きなんだ」と思います。もちろん、すべて自分で手を動かすことはできないのですけれども。
今回のプロジェクトは、自分でデータをいじれる贅沢な時間ですので、もうすこしデータと格闘してみたいと思います。
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さて、今回の調査では、様々な質問を駆使して、いくつかの仮説を明らかにしていますが、ひとつ知りたいと思っていたことがありました。それは「事業部に貢献する人事」は何によって規定される、かということです。
分析はまだはじまったばかりなので、多角的に答えをだすには至っていませんが、ひとつ大きい要因として考えられるのは、
事業部人事の担当者の方が、その事業部のトップ(長)と信頼関係を結べているか
どうかです。
事業部の長から頼りになると認められ、ひとと組織にまつわる様々な相談を受け入れることができているならば、おそらく、人事部員の、事業部への貢献は増すことが予想されます。
対して、事業部のトップから軽んじられ、直接、話したこともない、といった感じの信頼関係しか取り結べていなければ、おそらく、人事部員の事業貢献性は低まることが予想されます。
このことを調べるために、ちょっとした分析(ANCOVA f値=15.117 p<.001 N=261)をしてみました。
横軸には「事業部の長との信頼構築度」として3群をとっています。右にいけばいくほど信頼関係はショボクなります。
縦軸には、3段階のリッカートスケール(10段階をリコードしています)で「事業への貢献の度合い」をとってみました。
すると下記のようなグラフが得られます。
一目しておわかりのように、事業部の長との信頼関係を構築できていればいるほど、事業への貢献性が増すことがわかりますね。
事業部長と膝詰めで話すことができる。
そのうえで一目置かれたうえで、ひとと組織の相談を受け付けることができる。
このような仕事で信頼関係を構築できていれば、事業に貢献する人事が可能になる、ということでしょう。
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今日は「事業への貢献」と「事業部の長との信頼関係」の関係について書きました。
あなたの会社の事業部人事は、事業部の長と膝詰めで、ディスカッションをして、信頼関係を獲得できていますか?
そして人生はつづく
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なお、今回の研究は、ダイヤモンド社との共同研究です。ダイヤモンド社のご担当者は、蓬田尚志さん、小川敦行さん、永田正樹さん、井上直さん、田村淳一さん、広瀬一輝さんです。心より感謝いたします。
一昨年の夏頃から、わたしたちは数十名の事業部人事をなさっている方にヒアリングをさせていただきました。この場を借りて感謝いたします。今回の調査は、このヒアリングの知見をもとに作成されています。
ご回答をお寄せいただいた皆様にも(ありがとうございました!)、近いうちに報告会などを実施させていただきますし、またコミュニティなどもつくっていきたいと願っております。
そして人生はつづく
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