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2021.6.18 06:11/ Jun

すべての子どもたちに「リーダーシップ発達」の機会を! : 学校にあふれている「リーダーシップ発達」のための貴重な「ごちそう」!?

 すべての子どもたちにリーダーシップ発達の機会を!
    
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 昨日の大学院・中原ゼミでは、D2の堀尾志保さんが、「リーダー開発に長期的視点でアプローチする利点」という英語論文を報告してくれました(Murphy & Johnson、2011:The Leadership Quarterly 22 (2011) 459–470)。興味深い論文をご紹介いただき感謝です。
    
 一般に「リーダーを生み出すこと(リーダー開発・リーダー発達)」と言いますと、会社にはいってから、管理職手前に受講する「研修」を思い浮かべることが多いのですが、この論文で対象にしているのは、幼少期・青年期です。
    
 この論文の要点は、
   
 リーダーを生み出すなんてのは、一生涯にわたるプロセスですがな
    
 そして
    
 リーダーを生み出すのは「鉄は熱いうちに、さっさと打て」でっせ。若いときから働きかける方が、効果が高い!
    
 ということですね。
  
 ざくっといえば。。。「ざくっ」としすぎだけど(笑)。
 
 ひとは、幼少期から、親の言葉かけ(養育態度)、子どもの頃の学校での委員会活動、スポーツ活動、ボランティア等々、さまざまな物事を経験して、リーダーシップの発達させ、リーダーとしてのアイデンティティを獲得していくのです。
  
 そして、その伸びしろは「若ければ、若いほど早い」
    
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 論文に寄りますと、早期の働きかけが、将来のリーダーシップ開発の土台になる理由は主に2つある、といわれています。
    
 そのひとつは、そもそも「発達する力」というものは、若年期の方が高いことです。
  
 人生100年時代なので、いつになっても遅くはない、と考えることもできますが、
  
 オッサンになってから、リーダーシップの発達、といっても、若い人よりは「伸びしろ」が少ないこともある
   
 のです。
  
 大人になるよりも幼少期や⻘年期のほうが、行動、性格、スキルなどが「変化」しやすく,発達がよりスム ーズに起こる可能性があるのです。なぜなら、人生の初期段階は、発達にとっての敏感期(sensitive period)です。
  
 すでに「臨界期(crucial period:ある能力が発達しなければ以降発達しない時期)」に入った大人とは、そこが違う。
  
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 ふたつめの理由は「早期にリーダーになる経験が、自己効力を生み出し、次のリーダー経験を呼び込むこと」ですね。
   
 ひとは、早期にリーダーになると、自らが「リーダーである」というアイデンティティを獲得したり、リーダーシップ効力感(leadership efficacy:リーダーとしてやれば、集団を引き入れるじゃないの、という感覚)を強めることになります。
  
 なので、早いほうがいいのです。
  
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 今日はリーダーシップ発達についてお話をしました。いつも思っていることなのですが、
  
 小学校・中学校・高校というのは、あえて、リーダーシップ開発(発達)の機会をつくらずとも、それを可能にする機会がめちゃくちゃあります。
  
 運動会、修学旅行などのイベント。委員会活動。そして部活・スポーツの機会。人材開発の観点から見れば、これらは「ごちそう」です。リーダーシップ開発をバコバコと行える絶好の機会です。
  
 人材開発の観点からすると、こうした機会をただ漫然と過ごさずに、リーダーシップ開発の働きかけを埋め込んでいけば、それほどコストをかけずに、リーダーの育成ができるのにな、と思います。

 現在、立教大学大学院「ひとづくり・組織づくりの大学院」に通われている大学院生のなかには、関西におられる現役の高校の先生もいらっしゃいまうs。週末・金曜日、土曜日、フルオンラインで熱心に学ばれております(お疲れ様です)。彼女が、近い将来、これまで以上に、リーダーシップ開発を現場に普及させていく第一人者になっていかれることを、わたしは願っています。
  
 すべての子どもたちに「リーダーシップ発達」の機会を!
 あなたは、子ども時代、リーダー発達をとげる機会がありましたか?
  
 そして人生はつづく
    
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強みの自己認知と意欲を高める『ポジティブ1on1』
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000007.000059483.html
   
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https://www.nakahara-lab.net/blog/archive/12062
   
ピアトラストお問い合わせ
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ピアトラストの効果まとめページ
https://www.peer-trust.com/research/2020/
   
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