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2020.4.10 22:12/ Jun

【無料動画大公開】ニッポンのオンライン授業カンファレンス2020、オンライン授業のノウハウ動画を無料でどなたでもご覧いただけます!


   
本日、Yahooアカデミアさんより、「ニッポンのオンライン授業カンファレンス2020」の動画アーカイブ(ログ付き)が公開になりました!(スタッフのみなさま、本当にお疲れ様でした!心より感謝です!) オンライン授業のノウハウを集めた動画を、どなたでもご覧いただけます! より多くの方々にご覧いただけますことを願っております!
  
【ニッポンのオンライン授業カンファレンス2020の動画アーカイブ、無料でご覧いただけます!】
https://paper.dropbox.com/published/2020–Axz1szMfrgJZDDjqQUd0hNC3Bg-4Mnqd5dACJCJQlFDOrWS8Gk
  
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 思い起こせば、その企画が立ち上がったのは、10日ほど前のこと、4月1日、エイプリルフールの夜のことでした。その当時の僕は、ものすごい「焦燥感」にかられていました。いつもは「おやすみのびた君」の小生が、夜が、眠れなかったほどに(泣)。
 
 勤務する立教大学経営学部では、4月4日から大学院の授業、4月9日からは学部の授業がオンラインではじまる予定でした。
 まずは、それらの準備をしっかりとすすめ、確実に、学生たちに学びを提供しなくてはならない、と思っていました。
  
 立教大学経営学部の山口和範学部長は、はやくから、経営学部は
  
 「考えることをとめない、学びはとめない」
   
 とビジョンをお持ちでした。
  
 僕は、この理念に深く共感し、各種の情報環境の整備や、授業準備を志をともにする教職員のみなさまと、ともに進めておりました。とりわけ3月を回る頃には、おそらく、4月の春学期開始には「学びがとまる」のではないかという危機感をもっていいました。
  
 そんなこともあって、4月1日を過ぎた頃には、志ある教職員のみなさまとのコラボのおかげで、何とか、自分の授業のめどは見えてきたころでした。ほんのすこしだけ、ほんのちょっぴりだけ、ホッとした自分もいました。何とか間に合うかもしれない、と。
 
オンライン授業で学びを止めるな 立ち入り禁止でも授業は止めない 立教大経営学部の覚悟とは
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200409-00010001-edua-life&fbclid=IwAR3P60zlWNaPUr-Vt9I5mLP04HErHWJHUcwgJQABfVQiy3UnRC3DVZY9_sM
  
 しかしながら、一方で、FacebookやTwitterのタイムラインなどを見ていると、多くの教育機関や先生方が、ご自身の講義を「オンラインに移行しよう」として悪戦苦闘していらっしゃることに気がつきました。
  
 このままでは、
 日本の教育機関の「授業がとまる」かもしれない
 学びたいと思うひとびとの、「学びがとまる」かもしれない
  
 このことは「人材開発・組織開発の研究者」としては、決して、看過してはいけないことでした。
  
 手前味噌でまことに恐縮なのですが、何とか多くの人々の英知を結集し「100年に1度の国難」に対処できないだろうか。そんなことを、かなりの焦燥感をもって、考えていました。
  
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 少し回り道になりますが、なぜ、僕が「学びをとめない」を重要なことである、と思ったのか・・・・それは「学びがとまってしまうこと」ないしは「教育機関が閉鎖され、授業すら失われること」は、「学力・知識・スキルの蓄積」がうまくいかないことよりも、ずっと多くの悪影響を、子どもや学生にもたらす、と思ったからです
   
 学校や教育機関というのは、実は、「学び」だけを提供しているわけではありません。
  
 学校や教育機関は、学生たちに「居場所」を提供しています。
  
 また、
  
 学校や教育機関は、学生たちに「学生同士のつながり」を提供しているのです。
  
 さらには、ひとによっては、日々の生活が厳しいひともいらっしゃいます。学校や教育機関は、学生やその親たちに「福祉的なもの」を提供しています。
     
 学びがとまる、授業がとまる、学校がとまる、ということは、単純に「学力が低下する」とかそういうことにとどまらない。子どもたちが、そのメンタルをヘルシーに保ったり、自己効力を提供したり、場合によっては、親に仕事を続けていく基盤を提供することも、機能不全に陥る可能性があるのです。
    
 だからこそ、学びをとめてはならない、僕はそう思いました。
   
「オンラインには限界がある」なんてことは、百も承知だ。
 技術的課題やら、著作権やら、クリアしなければならない課題も多い。
  
 しかし、今、もっとも重要なことは何か?
 それは「学びをとめない」ことだろう。
 そして、そのためにはどうするか?
 オンラインを活用できるところは活用し、学びをとめないためには、どうすればいいだろうか?  
 そこで、自分にできることは何だろうか。
   
 煩悶していた僕が、真っ先にはじめたのが、自分や自分のゼミ生たちが、オンライン授業やオンラインゼミで苦しんだ試行錯誤のプロセスを「マニュアル」に落とし込み、それを無償で公開することでした。
  
 下記の資料はその試行錯誤の結果です。
 こちらもどうかご笑覧くださいませ。
  
「オンライン授業」のための「最も大切なノウハウ」だけをまとめたスライドを、無償でダウンロードいただけます!
https://www.nakahara-lab.net/blog/archive/11472
  
オンラインゼミ・チームビルディングの企画・運営マニュアルができました!:どなたでも無料でダウンロードいただけます!
https://www.nakahara-lab.net/blog/archive/11415
  
コロナウィルス感染拡大によって「今春の「新入社員教育」はどのように変わっていくのか?
https://www.nakahara-lab.net/blog/archive/11333
  
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 しかし、一方で、自らを、こうした活動に身を投じつつも、僕は、焦りに似たものも感じていました。
      
 この緊急時には、僕や僕のゼミ生の「経験学習」のプロセス、試行錯誤のはてにつくりあげたマニュアルだけでは、決して、世の中のニーズには追いつかない。授業と言っても、分野によっていろいろ。そのやり方も、校種・分野によって、最適なものには、相当の分散がある。そのバラエティに対応するためには、個人の独力による試行錯誤や、経験学習では「追いつかない」のでないか、と。
  
 この緊急事態を何とか乗り切るためには、もう、「自分の周囲の力」だけでは難しいと思いました。
  
 より素晴らしい経験をもっている先達、より先を行っている知り合いの皆さんに、オンライン授業のノウハウを公開してもらい、「他者の経験から学ぶ機会」をつくることはできないだろうか、と考えるに至ったのです。つまり、必要なのは「観察学習」であり「代理学習」でした。時間がない、わたしたちには「他者の経験から、間接的に学ぶ」機会が必要だと思いました。
  
 かくして、かつてからの知己であった伊藤羊一さん(ヤフーアカデミア学長、2021年より武蔵野大学 アントレプレナーシップ学部)にお声がけをして、
  
「オンライン授業のノウハウを交換できる、オンラインカンファレンスができないでしょうか」
  
 というご相談を申し上げました。
 羊一さんは、ご自身が「オンライン教育」に造詣が深く、しかも、志あふれる彼ならば、わたしの提案に「0秒でYES」と言ってくれるのではないか、と思ったのです。
 
 そのプロセスが下記です。
  

  
 伊藤さんは間髪いれずに
  
 「やります。Yahooアカデミア主催で!」
  
 と返答くださりました(号泣・・本当に感謝です!)。
 
 かくして、羊一さんを中心に、彼のリーダーシップのもとで、5日間で1000人弱が集まるカンファレンスを実現することができました。
 羊一さんには、この場を借りてあつく御礼申し上げますとともに、ともに仕事をご一緒させていただけたことを心より嬉しく思います。
  

  
 そのプロセスは、伊藤さんの下記の3つのブログに詳しいのですが、
  
4/1 ボランティア企画チームをFacebookで募集
4/2 オンラインで50人、いろいろな仕事の人が集まり企画会議実施
4/3 参加募集開始、1000席が数時間で満席
4/4 登壇者決定
4/6 朝最終企画会議、夜イベント実施
  
 という感じです。
  

  
直近の経験からリーダーシップを考える(前編)
https://note.com/mu_emc/n/n77b5eacb1239
  
直近の経験からリーダーシップを考える(中編)
https://note.com/mu_emc/n/ne4e8a2c27f28
  
直近の経験からリーダーシップを考える(後編)
https://note.com/mu_emc/n/n9b5820944f60
  
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 かくして、4月6日には下記の講師の先生方に10個のセッションをご担当いただき、前代未聞5日で1000人を集めるカンファレンスが誕生しました。先生方におかれましては、この場を借りて、御礼を申し上げます。
  
A:超初心向け!はじめてのオンライン授業づくり
zoom参加者から zoom主催者へ~
(講師:飯塚 洋平)
  
B:オンライン授業の実践ロードマップ
(講師:山崎 奨(自営業)、西村 章子(医師)、石田 岳(医師))
  
C:双方向クラス成功の鍵は受講生にあり
~心のハードルを下げる15分事前セッション(実践編)
(講師:大久保 享信)
  
D:毎日開催したから分かるZoomのFAQ
トラブル回避策、多様な授業スタイルへの対応
(講師:木村智浩)
  
E:【全国の活用事例も紹介】
授業支援システムを使ったオンライン「双方向」授業で
いつもの学び合いを実施!
 (講師:後藤正樹)
  
F:40歳でも50歳でもわかるZOOM
zoomの扉を開けて1歩目の歩き方
(講師:井田一宏)
  
G:★誰でもできる★オンラインファシリテーション
(講師:三嶋春菜)
  
H:子どもも大人も楽しい!遊んで学ぶZoom使いこなし術
(講師:高野 比呂史、木村 智浩)
  
I:iPadで板書するコツ 〜Zoom +α で伝える技術〜
(講師:高柳 謙)
  
J:【小学校現場発】オンライン授業&オンラインホームルームのコツ
(講師:秋山貴俊)
 
 つきましては、本日、これらの動画が、すべて公開されたとの連絡を羊一さんから得ました。
 下記に公開してございますので、どうか、この土曜日・日曜日、週末にでもご覧いただければ幸いです。いずれも無料、どなたでもご笑覧いただけます!
  
【ニッポンのオンライン授業カンファレンス2020の動画アーカイブ、無料でご覧いただけます!】
https://paper.dropbox.com/published/2020–Axz1szMfrgJZDDjqQUd0hNC3Bg-4Mnqd5dACJCJQlFDOrWS8Gk
  
 また楽描人(らくがきじん)カエルンさんによる、当日のグラフィックレコーディングも、下記のサイトに公開されています。
   
【 #グラレポ 】「 #学びを止めるな 」ニッポンのオンライン授業2020―ノウハウ大公開カンファレンス― #オンライン授業2020 【速報版】 
https://note.com/ujisakaeru/n/nffe798a8c142?fbclid=IwAR30Eqv0ZJ-QG5b4xTdJLxrHb0EIrrML60Pcxc3fq–jyRE2Qyyk5FVTLfE
 
 また、この会の冒頭で、中原はご挨拶として10分程度のミニプレゼンをさせていただいております。ビデオは短縮されています。
 一方、そのときの資料は、下記にすべて公開されております。どうぞご笑覧くださいませ。
  

  

  
ニッポンのオンライン授業2020 ご挨拶にかえて
https://www.nakahara-lab.net/blog/wp-content/uploads/2020/04/nippon_online_edcuation.pdf
  
 Facebookコミュニティが下記にございます!
  
学びをとめるな!オンライン授業ノウハウ共有コミュニティ(Facebook)
https://www.facebook.com/groups/237935664022589/?fref=nf
  
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この一連のオンラインカンファレンスの実施を通じて、多くの実践知が共有され、日本全国の様々な場所で「学びをとめない」がさらに進展することを心より願っています。
  
 また、これに続く何らかのイベントやイニシアチブが、多くの有志の方々により立ち上げられるのだとしたら望外の喜びです。
  
 最後になりますが、ニッポンのオンライン授業2020にお越しいただいたみなさま、心より御礼を申し上げます。
  
 それぞれの現場で
 心穏やかに
 今、為すべき事をなしましょう!
  
 また、伊藤羊一さんはじめ、多くの企画会議にご参加いただいたみなさま、当日の運営をご担当いただきましたヤフーアカデミアさま、コードタクトさま、そして1000人のインフラを支えてくださったNECネッツエスアイの皆様、芦澤美智子さま、牛島祐之社長。
 10人の講師の皆様、講義のログをとってくださったロガーのみなさま、グラレコ隊のみなさま、多くの有志の皆様に感謝いたします。
  
 わたしの冒頭のプレゼンでも申し上げましたが、こうなったら、この逆境を逆手にとり、「学習大国ニッポン」をめざして、アフターコロナの世界の「学び」を革新していくことが重要かと思います。
  
 この国に「希望の実践」が生まれることを
 心より祈っております。
   
 そして人生はつづく
  
【ニッポンのオンライン授業カンファレンス2020の動画アーカイブ、無料でご覧いただけます!】
https://paper.dropbox.com/published/2020–Axz1szMfrgJZDDjqQUd0hNC3Bg-4Mnqd5dACJCJQlFDOrWS8Gk
  

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