2020.3.27 08:22/ Jun
オンラインゼミ・研修・チームビルディングの運営マニュアルができました!
どなたでも無料ダウンロードができます!
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先日、立教大学経営学部・中原ゼミでは、中止になってしまった2泊3日の「春合宿」を「オンライン(ZOOM)」だけで実施するという「知的暴挙」にチャレンジしました。
中止になった「2泊3日の春合宿」は、ゼミにとって極めて重要な意味をもつものでした。それは、主に「新入生のための組織社会化」「チームビルディング」などを目指す会だったのです。「ゼミの来期の活動」を決める意味でも、大変、重要な学びの機会でした。
しかし、クソ忌々しい「コロナウィルス」によって、ゼミ合宿は「あえなく中止」
一時は、モティベーションだだ下がりで、どうなることか、と思いましたが、中原ゼミは、しかしながら、こんなときにめげない。ゼミメンバー同士が、オンラインで「ゼミ合宿」を運営することに挑戦しようということになりました。3月中旬に行われたオンライン合宿の様子は、下記をご覧ください。
世界初!? 中原ゼミ「オンライン合宿」でチームビルディングをやってみた!? : ZOOMで新人の組織社会化は可能なのか?
https://www.nakahara-lab.net/blog/archive/11365
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さて・・・あの、オンラインゼミ合宿から、10日。
今度は、運営メンバーの皆さんが、このオンライン合宿をリフレクションし、運営マニュアルをつくってくれました。
つくってくれたのは、立教大学経営学部の新沼紫雲君、田中智也君、仲村慎太郎君、盛喜隆太君、柴井怜太君の5名です。本当にありがとう!&お疲れ様でした!
この運営マニュアルには、
1)オンライン合宿をどのように準備したのか?
2)当日はどのような役割分担をしたのか?
3)メンバーにはどのような情報環境をセットさせたのか?
4)どのようなタイムラインでチームビルディングなどを行ったのか?
5)チームビルディングによるインパクトはどの程度あったのか?
6)オンラインでの研修などをやる際のTipsには何があるか?
などが書かれています。すべて学生が書きました。
わたしは、構成のフィードバックを1度したくらいです。彼らの「経験学習」が見て取れるものと思います。
ちょろんとだけ、、、内容をのぞいてみると・・・内容には「オンラインで学ぶときの事前準備に何が必要か」が書かれていたり、
どんなインパクトがあったかが、書かれていたり・・・
彼らが気づいたノウハウらしきものが書かれていたり
ブレークアウトセッションのファシリテーションのコツなどが書かれています。
学部学生の書いた拙いものですが、しかしながら、彼らの目線で、オンラインで「学びの場」をつくるときに「何が大切か」をまとめてあります。彼らの「学びのおすそわけ」をさせていただけたとしたら幸いです。
このたび、彼らが、この運営マニュアルを快く公開することにしてくれました。中原ゼミは、研究知見・探索のアウトプットを、社会に「お届けすること」をめざすゼミです。どなたでも、ご覧ください。もちろん、無料でダウンロードいただけます。
オンラインでのゼミ、オンラインでの研修・チームビルディングなどを企画なさる際に、どうぞご自由にお役立てくださいませ。
日本の大学には、オンラインでゼミ運営をやらなくてはならない大学も多々あるはずです。このマニュアルをもとに、学生などと話し合えば、少しはゼミ運営が楽になるのではないか、と思います。
また・・・中原ゼミのゼミ訓は
フィードバックは「ごちそう」
ぜひ、フィードバックをお待ちしております(笑)。
感想などをお聞かせ願えると、彼らの大変励みになります。
(あと・・・お仕事とかも大歓迎かも。とにかく・・・バイトがガンガン切られて、大学生は困窮しているひともいるのです。大学教員として、本当に心を痛めています)
オンライン合宿をデザインする:ダウンロードはこちら(PDF)
https://www.nakahara-lab.net/blog/wp-content/uploads/2020/03/nakaharasemi_onlinemanual2020.pdf
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コロナウィルス禍は、今日も深刻さを増しています。
しかし、こんなときだからこそ、僕は、「人材開発・組織開発・リーダーシップ開発」をめざす中原ゼミの彼らには、期待したいことがあります。
それは、どんな過酷な環境におかれても、
人づくり・組織づくりのゼミは「めげない」!
人材開発、組織開発に関わるひとは「下」を向かない!
ということです。
この1ヶ月、3万回くらいおんなじ事を言っているけど、何度でもいうよ(笑)
こんなときだからこそ、果敢にチャレンジして、事を成し遂げて欲しい。
こんなときだからこそ、「ピンチ」を「チャンス」に変えるマインドを持って欲しいのです。
もちろん、対面状況下で研修やチームビルディングと比べると、オンラインの人材開発・組織開発のパワフル度は低いと思います。出来ることも限られている。
しかし、現段階では、
「対面状況での学び」と「オンラインでの学び」を比較すること自体に、さして意味はない
のです。だって、四の五のいっても、「対面状況で、対話すること」が日に日に厳しくなっているのだから。そこは「所与の条件」です。創造するひとにとっては、そんなものは「所与の制約」です。問題解決とは、そうした「条件」や「制約」をいったんは受け入れて、それをいかに乗り越えるか、なのです。
昨今は、ウィルス禍によって、ひとびとが、下記の3条件を避けるように言われています。
1.手が届く範囲で
2.換気のあまりよくない場所で
3.ひととひとがおしゃべりすること
ふぅ。。。トホホだよね。
これらのもとで、何も工夫をしないのだとすると、アクティブラーニングも、チームビルディングも、組織開発も、リーダーシップ開発も、もう「オワタ」じゃないですか(泣)。
もちろん、このご時世、ひととひとが、社会的距離を保たなければならないのは、わかっていますし、100%同意します。
でも、だからといって、人材開発・組織開発に専門性をもつ人々は、
アクティブラーニングも、チームビルディングも、組織開発も、リーダーシップもあきらめない
のです。
オンラインを活用しながら、今、自分たちにできることを試行錯誤して、事を成し遂げて欲しい、と願っています。
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4月9日から、オンラインで中原ゼミがはじまります。
また、どんな企画が生まれてくるか、とても楽しみにしています。
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ちなみに、最後にひと言だけ、学生たちにごめんなさい、を。
この運営マニュアルづくりは、本当は学生の皆さんのペースに自由に任せたかったのですが、ご時世柄、執筆ペースをあげるように、学生を急かしてしまいました。
今まさに、新学期・新年度をひかえ、社会には、「学びの場づくり」に携わる方で悩んでいる方、心痛めている方は、たくさんいらっしゃいます。
そういう皆さんに、自分たちの経験や学びを、なるべくはやく「お届けすること」を重視したほうがいいのではないか、と思いました。かくして「完璧を目指すよりも、スピードを優先させました」。急かしてごめんね。
学生でも、オンラインで「学びの場」をつくる工夫は、たくさんできます。
多くの方々が、彼らの経験に着想を得て、自分なりの学びの場をつくっていただけることを願っております。
そして人生はつづく
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