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2020.3.12 07:18/ Jun

「疫病のリアル」と「大仏をつくりたくなる気持ち」!?

 コロナウィルス禍は、世界的にさらに広がりを見せています。その勢いは、いまだとどまるところをしらず、「パンデミック」と形容する向きもでてきたようです。
  
 短い自分の人生のなかで、まさかまさか「パンデミック」というものを経験することになるとは思いませんでした。まったく余談を赦さない状況なのですが、「へー、パンデミックって、こういう状況のことを言うんだ」と妙に、ドンと構えたりしています。なんか、もう、すでに、メンタル的にやられているのかも(泣)。
  
 あと、最近、僕は、「学校の歴史のなかで学んだことが、リアルには、こういうことだったのか」と腑に落ちる瞬間が増えています。
  
 恥ずかしながら、「一番なるほど」と思ったのは、「疫病」という言葉です。コロナウィルスが広がる前までの僕は、「疫病」という言葉は、
  
 なんか、よくわかんないんだけど、スペインで「風邪」が大流行して、人口が減少したらしいよ
  
 くらいのことしか、わかっていなかった。
 もう、まったくの無知蒙昧。
   
 ペスト、天然痘、コレラとかの「過去の疫病」の名前は「頭のなかの知識」として知っていたし、暗記もしていたけど、それがいったい、どういう意味をもっていたのか、それがどんな出来事だったのかが、わかっていなかった。
  
 44になってようやくわかったよ!
 疫病の渦中に自分がいて、ようやく、疫病の意味がわかりました。
  
 疫病って、こういうことだったんだ!(笑・・・遅いわい!)。
  
 いまは、感染の原因がわかるけど、昔はわかんなかったんだよね。
 ウィルスは小さすぎて、目に見えない。
 だから、もっともっと不安だったんだろうね・・・。  
   
 そしてね・・・疫病とかで社会に不安やきしみが生じたとき、「大仏」をつくりたくなる気持ちがわかった。このことも、暗記はしてましたよ。僕はむかし「暗記マシーン」と呼ばれていましたので。
  
 でも、それまでの僕は
  
 大仏で疫病が治るわけないぢゃん!
  
 とどこか冷めた目で、暗記してました。
 でも、僕は、暗記するだけで、「大仏をつくりたくなる気持ち」のリアルはわかっていなかった。
 でも、今ならわかるよ。
  
  ・
  ・
  ・
  
 そりゃ、パンデミックにもなれば、大仏もつくりたくなるわな。
  
 というわけで、みんなで、つくりましょ・・・大仏。
 ここ最近、たまに訪れて、僕もつくっています。
 大仏建立アプリ。
 周りに土をもったり、粘土を乾かしたり・・・結構忙しいのよ。
  

  
みんなで大仏建立ボタン
https://splamp.info/shed/buddha/ 
  
 はやく平常に戻りますよう・・・
 ふつーの世界を返して・・・
  
 そして人生はつづく
   
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