2020.2.21 07:10/ Jun
あなたの会社の「育成風土」は「100点満点の何点」ですか?
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人材開発の領域には「育成風土(developmental Climate)」という言葉があります。
育成風土とは「職場やチームで、どの程度、人材育成を行っているか、に関する風土」のようなものです。せんだって開催されたコーチングの研究会でも(中原OBの斉藤光弘さんが主宰した研究会、感謝!)、この言葉が話題になりました。
たとえば、今、あなたのお近くにあるチームや職場を「ひとつ」だけ思い浮かべてください。そのチームや職場が、下記のような質問項目にどの程度あてはまるかどうかをチェックをしてみましょう。たった5問。1問20点で、満点は100点です。
1.フィードバックの文化が存在し、ひとびとは率直にフィードバックしあっている
はい(20点) ・ いいえ(0点)
2.組織メンバーには挑戦的な仕事がアサインされている
はい(20点) ・ いいえ(0点)
3.育成は管理職の「評価対象」に含まれており、組織には、従業員を中長期の視野で成長しよう・させようとする風土がある
はい(20点) ・ いいえ(0点)
4.管理職は「人材育成」が重要だと考えており、育成のスキルをもつ
はい(20点) ・ いいえ(0点)
5.組織のメンバーの成長の様子が、記録され、評価されている
はい(20点) ・ いいえ(0点)
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さて、いかがでしたでしょうか?
最高点は100点。最低点は0点。
みなさまの職場の育成風土は、何点ですか?
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おそらく、100点をとった「ぐんぐんとメンバーが育つ職場」から、0点を記録する「ぺんぺん草さえも生えない砂漠のような職場」まで、いろんな職場があるのだと思います。
しかし、万が一、低い点数を記録したとしても、あまり心配なさる必要はございません。「うちは、育成風土が0点だから、もうだめポ」と考える必要はない、ということです。
といいますのは、結局、やるかやらないか、だからです。
実は、人材開発の世界には、「育成するのが先か?、育成風土が先か?」という「鶏とタマゴ的なジレンマ」というものがございます。
そのジレンマとは、つまり
「育成風土が先になければ、育成はできない。人材育成は、育成風土が先にあってはじめて、うまくいく。」
と考えるのか
「まずは、人材育成をすることからはじめるべきだ。人材育成の実践が先にあって、はめて、育成風土ができる」
と考えるのかのジレンマです。
この2つで、人材育成の考え方は、まっぷたつに意見がわかれるのです。
これに関しては、厳密な検証を行うのが、難しいのですが、過去20年、僕がやってきた経験、そして、いくつかの限定的なデータが指し示すのは「後者」の可能性です。
つまり
人材育成をまずはやってみて、そうすると育成風土がつくられる
という方が、どちらかというと説明率が高い。
そして、この命題を真とするなら、もしかすると、現場では「希望の循環論」が生まれうる可能性が高まります。
これはデータで検証されていないのですが(循環論というものはものすごく検証が難しいのです)、実際のシャバの世界では、こうなると思います。
人材育成をまずはやってみて、そうすると育成風土がつくられる
育成風土ができてくると、人材育成がうまくいく
人材育成がうまくいくと、さらに育成風土が洗練される
育成風土が洗練されると、さらにさらに人材育成の精度があがる
(あとは無限ループ)
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要するに、「育成すること」が風土をつくり、風土がさらに「育成」をつくる、という良質の循環が生まれる、ということですね。
そして、もっとも重要なことは、まずは「人材育成」してみることです。最初のトリガーが生まれないことには、風土も、クソも、へったくれもない。
まずは、人材育成してみる。
四の五の言わず、まず実践
はなしは、そこからです。
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今日は、育成風土についてお話をしました。今日の話は、職場の話を中心にしましたが、教育機関の風土をチェックしてみても、いいと思いますよ。組織メンバーのところを「学生」、「管理職」のところを「教職員」にかえれば、教育機関の育成風土がわかるはずです。
あなたの会社の「育成風土」は100点満点で何点ですか?
育成風土0点の「ぺんぺん草もはえないような砂漠職場」で疲弊していませんか?
そして人生はつづく
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