2019.6.17 06:44/ Jun
ダラダラ上司・コロコロ上司・グリグリ上司にご用心!
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中原とパーソル総合研究所で取り組んだ共同研究の成果「残業学」を、多くの職場で、職場単位でお読みいただけているそうです。あるいは、管理職同士の勉強会で、これを用いていただいているようです。
最近、そのような実践を、ポツポツとご報告いただけるようになりました。職場ぐるみで、ないしは会社ぐるみで「残業」の問題を考えるための素材にしていただいている、ということですね。本当に、ありがとうございます。
残業学は、「なぜ残業が生まれるのか」「残業を抑止するためにはどうするのか」「残業を抑止した先には、どのようなメリットが生まれるのか」の3点を、2万人の大規模調査データを用いて論じた本です。講義形式で書かれておりますので、講義を受けているような感覚でお読みいただけると思います。どうぞご笑覧いただけますと幸いです。
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ところで、残業学の中には
残業は「感染」する
というキャッチーなフレーズがでてきます。
「残業は感染する」とは、
職場のなかの残業は、職場の中の同調圧力(たとえば、帰りにくい雰囲気)によって強化され、ますます、ひとりだけ「今日は帰ります」と言いにくくなり、みなで残業するはめになる
ということです。
これには、きっと思い当たる節がおありな方もいらっしゃるのでしょうか?
帰りたいけど、帰れない。
言い出したいけど、言い出せない。
あのビミョウな空気感が支配する職場の雰囲気・・・それが「感染した職場」です。
たとえば、あなたが「定時」に仕事をあがるときに
「す、す、すみません。今日は定時で帰ります。す、す、すみません」
と思わず言っちゃいたくなって、そそくさと帰る職場は、まさに、「感染」が支配している職場かもしれません。
定時なんだから、謝罪せずに、本来、帰ることができたら、いいのですけれども・・・。
ちなみに、これが強化されていくと、いわゆる「多元的無知」という状態にグループははいっていきます。
多元的無知とは「集団の多くのメンバーは、だれひとりとして集団規範を受け入れていないにもかかわらず、他のメンバーのほとんどが、その規範を受け入れていると信じてちゃっている状態」のことをいいます。
長時間労働の場合、具体的には、万が一、誰もが「残業をしたくないなー」と思っていても、それが「言い出せず」、「みなは残業して当然だ」という規範をもっているだろうな、とみなで勝手に想像し、「誰一人として望まない同調行動」をグループが自己選択してしまう、という状態が生まれるということですね。
クワバラクワバラ。
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さらにさらに「残業は感染する」の状態に拍車をかけるのは、「上司のマネジメントのまずさ」です。
とりわけ、分析職人・青山茜さん(パーソル総合研究所)によると、以下の3つのマネジメント行動が、極めて悪影響を与えます。
それは、
1.ダラダラ上司
仕事が終わっているのにもかかわらず、上司である自分が、いつまでも職場に残る。上司が職場に残っていると、部下は非常に帰りにくくなります。みんな残っているので、帰りにくくなります。
2.コロコロ上司
意思決定の「ちゃぶ台返し」ーいわゆる「朝令暮改」を日々おこすような上司のもとで、仕事をしていると、帰りたくてもかえれません。誰かが帰れなければ、より帰ることができなくなります。
3.グリグリ上司
新人でもないのにもかかわらず「今日のやるべきこと、すべてTO DOリストにしてだしてね」「今日のミーティング、全部、議事録にして清書して報告してね」といった具合に、グリグリのマイクロマネジメント(業務のあらゆる手順を監督し、過干渉を行うこと)をかます上司のもとでは、仕事が終わりません。終わらない仕事を抱え、みなで、仕事をするはめになります。
の3つの上司です。
あなたのまわりには、ダラダラ上司、コロコロ上司、グリグリ上司はいませんか?
えっ、うちのボスは、3つ「全部入り」だって?
ダラコログリのボス?
なんか、RPGに出てきそうなネーミングだね(笑)
合掌。
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今日は「職場における長時間労働の感染」について書きました。
ダラダラ上司、コロコロ上司、グリグリ上司を逆手にとれば、メッセージはシンプル。
率先して、帰ろう
潔く、決めよう
思い切って、任せよう
ということです。
今週一週間、お互いに頑張りましょう!
そして人生はつづく
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