2018.4.18 05:51/ Jun
誰も使わない「社内SNS」
誰も来ない「コミュニケーションスペース」
誰も入力しない「オンライン社内名簿」
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ある程度の会社規模まで発展し、かつ、社内に、「コミュニケーション不全」などの、さまざまな「軋み(きしみ)」が見えてくるようになると、トップや経営陣は、焦って、様々な「打ち手」を打とうとするものです。
社内SNSをつかって、社内のコミュニケーションを活性化させよう
コミュニケーションスペースをもうけて、社内メンバーが出会えるようにしよう
オンライン社内名簿をつくって、お互いにわかりあえるようにしよう
会社のなかには、これらの「打ち手」が奏功し、コミュニケーションの活性化、メンバーの相互理解がすすむ組織もございます。
しかし、悲しいかな、これがうまくいかず、「誰も使わないシリーズ」「誰も来ないシリーズ」「誰も入力しないシリーズ」のオンパレードになってしまう場合がございます。冒頭ご紹介した3つの事例は、その典型例です。
誰も使わない「社内SNS」
誰も来ない「コミュニケーションスペース」
誰も入力しない「オンライン社内名簿」
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これらのアイテムが「誰も使わないシリーズ」「誰も来ないシリーズ」「誰も入力しないシリーズ」化してしまうことには、いくつかの理由がございましょうが、個人的に整理してみると、たいがいは、この4つの理由かな、と思います。今日は、それらを「ゆるり」とお話ししましょう。
1.「創られた意義」や「使うメリット」が伝わっていない
第一の理由は、社内SNSやコミュニケーションスペースなどを、「創られた意義」や「使った際のメリット」が、よく伝わっていない、という意味です。経営としては「よかれ」としてつくったものの、それらが「なぜ創られたのか」や「使った際のメリット」が伝わっていないということです。
人は「意味の感じられない」ものに時間は割きません。よって、施策は「誰も使わないシリーズ」化していきがちです。
2.「使う」と「暇な奴なのね」という「負のスティグマ」が打たれてしまう
これらのツールは、一般には「業務とは離れたもの=仕事外」と認識されがちです。これらの利用が「仕事外」と見なされてしまうということは、これらのツールを使い込んでいると、「あいつは暇なやつなのね」という「スティグマ=負のレッテル」が職場でうたれることになります。よって、施策は「誰も使わないシリーズ」化していきがちです。
とりわけ重要なのは「上司」です。「あー、中原君、社内SNSによく書き込んでくれちゃってるよね。中原君、暇なの?他にすることないの?」とひと言でもいってしまおうものなら、その利用頻度は地に落ちること請け合いでしょう。
3.「トップ」や「経営陣」が使っていない
良くも悪くも、メンバー層というのは、「上」を常にモニタリングしています。これらのツールを「トップ」や「経営陣」が使っているかどうかは、メンバー層の利用を左右します。
4.「定着」する前に「あきらめて」辞めてしまう
これらの施策は、みなに利用され「定着」するまでに、それなりの時間を有するものです。メリットを感じることができるようになるまでは、さらに時間がかかるでしょう。しかし、多くの会社では「1」「2」「3」の理由により「初期利用」が妨げられ、次第に、仕掛ける側が「あきらめてしまいがち」です。「定着」するまでには「流行らせる工夫」が必要なのですが・・・。
いかがでしょうか。
もちろん、理由は、これらだけではないとは思いますが、たいがい、「誰も使わない社内SNS」などの「誰も使わないシリーズ」が生まれる理由は、これらの理由の混成体かと思います。
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今日は、「誰も使わない社内SNS」などを取り上げながら、社内施策を奏功させるためのポイントをいくつか論じてみました。
もっとも大切なことは「社内SNS」などの施策は、これらの「ツールの良さ」だけで、利用が決まるわけではない、ということです。
むしろ、社内施策の利用の頻度は「組織内政治」に埋め込まれています。
使うメリットを、社内PRで、きちんと打ち込んでいるか?
施策を使うことで、利用者に対して、職場では「負のスティグマ」のレッテル貼りが生まれないか?
トップや経営陣は率先垂範しているか?
定着までに時間をかけているか?
わたしは、「人と組織」の視点が「大好物」ですので(笑)、ついつい、こうしたサイドから物事を見つめてしまいますが、いかがでしょうか。
そして人生はつづく
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