NAKAHARA-LAB.net

2005.7.5 22:23/ Jun

ユビキタス・ラーニング

 先日、総務省の「ユビキタスラーニング推進協議会」の第4回会合が、広尾で開かれた。

ユビキタスラーニング推進協議会
http://www.ufji.co.jp/u-learning/

 今回の協議会には、国際的に著名なCSCL研究者である徳島大学の緒方先生、PDAを使ってオリジナリティの高い教育実践活動をしていらっしゃる、「マリンワールド海の中道」の高田先生におこしいただいた。両先生方には、この場を借りて、感謝致します。ありがとうございました。
 緒方先生のご発表は、ユビキタスラーニングの概念的な説明からはじまり、徳島大学で進めていらっしゃるu-campusプロジェクトについてご報告いただいた。ご呈示いただいた概念枠組みや、プロジェクトは、「ユビキタスラーニングとは何か」を考える上で、非常に参考になった。
 高田先生のご発表も、非常に興味深かった。そもそも、「新聞記者になって、マリンワールド海の中道を取材しよう」という教育活動自体が、とても新鮮だった。また、子どもが使えるようにPDAや教材に様々な工夫を凝らしているところは、非常に勉強になった。「子どもにPDAを渡せば、どうなるか」「授業の中で、どのようにPDAを使った活動を無理なく埋め込んでいくか」・・・高田先生のご発表からは、これらの問いに対するある種の姿勢 – 学習者中心主義的な発想 – が見て取れ、非常に好感がもてた。
「ユビキタスラーニング推進協議会」は、事例の収集をめざした第一フェイズをこれでおえる。9月にはIT先進国「韓国」の視察・関係者との会合が予定され、協議会の第2フェイズは秋頃から再開する予定である。
 そして人生は続く。

ブログ一覧に戻る

最新の記事

2024.12.8 12:46/ Jun

中原のフィードバックの切れ味など「石包丁レベル」!?:社会のなかで「も」学べ!

なぜ「グダグダなシンポジウム」は安易に生まれてしまうのか?

2024.12.2 08:54/ Jun

なぜ「グダグダなシンポジウム」は安易に生まれてしまうのか?

2024.12.2 08:12/ Jun

【無料カンファレンス・オンライン・参加者募集】AIが「答え」を教えてくれて、デジタルが「当たり前」の時代に、学生に何を教えればいいんだろう?:「AIと教育」の最前線+次期学習教育課程の論点

2024.11.29 08:36/ Jun

大学時代が「二度」あれば!?

「人事界隈」にあふれる二項対立図式の議論は、たいてい「不毛」!?

2024.11.26 10:22/ Jun

「人事界隈」にあふれる二項対立図式の議論は、たいてい「不毛」!?