2018.1.11 06:15/ Jun
アクティブラーニングの「普及」を、先生一人の「個人技」に過剰依存しない
アクティブラーニングを恒常的に生み出していける「学校づくり」が重要である
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これは再三にわたって、僕がこのブログで訴えてきたことです。また、3年前から研究室ではじまった研究プロジェクト「マナビラボ」プロジェクト(高校の学びを元気にするプロジェクト:中原研×日本教育研究イノベーションセンター様との共同研究)で、もっとも重要視している点です。
こうしたことを主張する理由には、わけがあります。
「教育革新」を行う際、それを「先生方の個人技」で動かしていった先にひろがる「少し寂しい末路」を、二十年ほど前から、僕は、ときおり、目にしてきたからです。
たとえば、今、ある「教育革新の運動」が、国家レベルで主張され、はじまったとします。
それに関連する実践を行っていた先生個人に「突然」スポットライトがあたり、その先生の教室には、全国から訪問団が押し寄せます。先生は、講演やらワークショップなどで、全国からひっぱりだこになります。先生の多くは善意でそれに対処しているので、それに応じていきます。
しかし、少し厄介なことがおこりだすのは、ここからなのです。
先生個人で行っている実践なので、その実践は、その学校全体には広がらないことが多いものです。また、突然、ある実践を行っている先生個人にだけ、焦点を絞ったスポットライトがあたるため、先生は、次第に、学校から浮いていく場合もあります。
また全国を行脚しての、講演やらワークショップなどへの登壇は、疲労感が蓄積するものです。そして、次第に、疲れていく。ないしは身体を壊してしまう場合もあります。やがて、かつて輝いていた実践も、色あせて見えるようになります。
そして最後には、こんな言葉が残されます。
「あの先生の実践も、最近は、あまりパッとしなくなったね」
過去15年は、学校教育関係の研究をメインにしておりませんので、今現在、このような事態がおこっているかどうかは知りません。しかし、かつては、こんな光景がよく見受けられました。とてもさみしい光景です。
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アクティブラーニングに関しては、上記のような事態を、是が非でも、避けたい。
なぜなら、僕は、企業・組織における仕事人生を過去20年研究してきて、アクティブラーニング的な学びが、今後の社会を生き抜く上で重要になると確信しているからです。
それがゆえに、アクティブラーニングを「教師個人」だけでなく、「学校組織」として展開していけるようになることが重要だと僕は思っています。
その際には、先生方個人はもちろんですが、主任クラスの先生方、ミドルリーダーの先生方、管理職の先生方が「リーダーシップ」を発揮していけることが重要になります。
こうした考え方の地平に広がるワードが「アクティブラーニングの組織論」です。
世の中には「アクティブラーニングの教育論」はあふれていますが、まだまだ「アクティブラーニングの組織論」が不足しているような気がしております。
それはアクティブラーニングを「点」ではなく「面」で推進するための力です。
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前置きが長くなりました。
「アクティブラーニングを生み出すための組織づくり」に関するヒントを学ぶ研修を、マナビラボでは新たに開発しました。
【学校づくりリーダー塾 〜組織づくり編〜】
(1月20日(土)9:00~18:00 麹町)
という研修です。
この1月20日(土)に「新しい学校づくりリーダー塾」が開催されます。
本研修では、高校の教員集団を組織にしていくにはどうすればいいか、また、その組織を動かすにはどうしればいいか、といったテーマについて考えていきます。 今後、学校のなかで、リーダー的な役割を期待されている先生におすすめの研修です。
考えるための素材・学習法には「ケースメソッド」を用います。
ケースメソッドは、ビジネススクールでは一般的に用いられている手法ですが、架空のケースを皆で読み込み、意思決定を行っていきながら、組織づくりのヒントを学びます。
これから学校づくりに関わっていくみなさま,あるいは,すでに学校づくりに奮闘されているみなさま,組織づくりについて一緒に考えていきましょう!
同僚の町支大介君、渡邊さんらとともに、私も登壇いたします。
もしよろしければ是非おこしくださいませ。残席ごくわずかですが、ございます。どうかお早めに!
お申し込みは下記のWebページからお願いいたします。
学校づくりリーダー塾 〜組織づくり編〜申し込みページ
http://jceri.kawaijuku.jp/research/leader/
そして人生はつづく
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「ひとはもともとアクティブラーナー」(山辺恵理子、木村充、中原淳編、北大路書房)AMAZON予約販売中。高校におけるアクティブラーニングの最新事例(フルカラー!)、今すぐ使えるワークショップ&ワークシートの数々、全国調査事例がぎゅぎゅぎゅと詰まった一冊です。東大 × JCERIの2年間の研究活動の成果!どうぞご笑覧くださいませ!
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