2016.3.14 06:28/ Jun
大人の学びには「投資」が必要です。
経済的な投資、学ぶための時間、精神的余裕、体力の余裕・・・忙しい大人は、敢えて学ぶために、一時的に、自分のもつ様々な資源を「投資」して、学びます。
ここには機会費用というものも存在します。本来、この投資を行わなければ、自由に用いることができたはずの資源、それによって可能になった便益ー大人の学びには機会費用が存在します。すなわち、家族との時間、リラックスできた時間、回復できた体力・・・そうしたたくさんのコストをかけて、大人は学びます。大人の学びは、原則は「自腹の投資」です。
もちろん「投資」というメタファを使った以上、そこには「厳しさ」も存在します。投資に対して、それに見合う「リターン」があるかどうかはわかりません。
何を、誰から、どのように学ぶかの決断が決定的に重要になります。
大人は、自ら学ぶべき内容と、学ぶべき師と、ともに学ぶ仲間を「真剣」に選び、決断しなくてはなりません。「何を学ぶか」ということも重要ですが、「誰に学ぶか」、そして「誰と学ぶか」は、それと同じくらい重要です。これによって、大人の学びのクオリティは大きくかわります。
これに対して、敢えて戯画的に描き出すことを最初からお詫びいたしますが、子どもの学びというものは、自ら投資を行う必要が多くはないものです。多くは両親が、あるいは国が初期投資を行ってくれます。
また誰から、誰と、どこで学ぶかについても、受験というものは存在しますが、子どもは、師や仲間をそうそう自由には選べません。師は多くの場合あてがわれ、そこには学ぶ仲間が所与のものとして集められています。
また学ぶべき内容に関しても、学習指導要領という「大きな枠」が決まっています。
そこに不自由さや枠があるからこそーそして、自ら選択する余地が少ないからこそ、一定のクオリティアシュアランスは他人によって行われていることが多いものです。
▼
せんだっての週末は、MOOC講座「インタラクティブティーチング」のリアルセッション(集中講義)でした。こちらには、全国(海外イスラエル、韓国からも!)から20弱の(大人の)皆様が参加なさり、3日間にわたって学ばれました。まずはご参加頂いた多くの方々に心より感謝いたします。修了証を手になさった皆さん、本当にお疲れ様でした。そして、おめでとうございました。
また同僚の栗田さん、講師をおつとめいただいた成田先生、堀上先生、ランチセッションで興味深いディスカッションをいただいた本田由紀先生、入江直樹先生、吉見俊哉先生にも心より感謝をいたします。本当にありがとうございました。ここまでプロジェクトを率いて下さった市川さん、吉野さん、お手伝い頂いた大学院生のみなさま、FFP・OBのみなさま、山本さん、高井さんはじめ多大なる社会的投資をいただいた日本教育研究イノベーションセンターのみなさまに心より感謝いたします。こちらも本当にお疲れ様でした。
このたび多くの参加者の方々が、自ら「投資」を行い、こちらのリアルセッションにご参加頂きました。
今回みなさんが学ばれた内容が、その投資にみあったプログラムであったかどうかは、企画者側が再度リフレクションを行う必要があると感じていますが、またそれは機会を改めさせて頂ければと思っております。
このたびの皆さんの「投資」が、開花する日を願います。
春よ、来い。
早く、来い。
そして人生はつづく
ーーー
【無料履修登録・参加者熱烈募集中】
なお、東京大学MOOC講座「インタラクティブティーチング」は、次回、第四期が最終会です。これを逃してしまうと(笑!)もう二度とこのコースで学ぶことができません。いや、焦らせているわけでも、何でもないのですが、本当に事実なのです。途中で挫折してしまった人も大歓迎ですよ。皆さんでもう一度学び直しましょう。
大人の学びはいつだって「一期一会」の「真剣勝負」です。
花に嵐のたとえもあるさ さよならだけが人生だ(笑)
現在、無料で履修登録中です。
これまで2万人弱の方々が履修登録を行ってくれている講座です。この講座は、日本教育研究イノベーションセンターさまからの多大なる投資、ご寄付で無料で公開されています。
もしよろしければ、ぜひご参加いただけますと幸いです。お見逃しなく!
東京大学MOOC講座「インタラクティブティーチング」
https://lms.gacco.org/courses/course-v1:gacco+ga017+2016_04/about
最新の記事
2024.11.26 10:22/ Jun
2024.11.25 08:40/ Jun
あなたの組織は「社員の主体性を喪失させる仕組み」が満載になっていませんか?:うちの社員には「主体性」がないと嘆く前にチェックしておきたいこと!?
2024.11.22 08:33/ Jun
2024.11.9 09:03/ Jun
なぜ監督は選手に「暴力」をふるうのか?やめられない、止まらない10の理由!?:なぜスポーツの現場から「暴力」がなくならないのか!?