2015.7.28 06:14/ Jun
ちょっと前のことになりますが、テレビ番組「情熱大陸」に高田純次さんが登場なさったことがあります。
高田純次さんといえば、僕の中では、子どもの頃に家族で見ていた「天才たけしの元気がでるテレビ」のレポーター役がもっとも印象にのこっている姿であり、それから数十年後、68歳の今なお、元気で活躍なさっていることに、まずは驚愕しました。
番組の方も、「68歳の今なお、現役で活躍できること」をフィーチャーしており、そのことも踏まえ、高田純次さんの魅力に迫っておりました。
番組のなかで高田純次さんは、こうおっしゃいます。
肩書きは第三者が決めるからね
歳とってやっちゃいけないことは
「説教」と「昔話」と「自慢話」
だからおれ、この3つ無くしてるからエロ話しかできない
嗚呼、自戒をこめて申し上げますが、高田さんの、この言葉にドキッときた方もいらっしゃるのではないでしょうか。かくいう僕も、まだペーペーなのですが、最近、この3つが「全くない」わけではないな、と思いました。年齢を重ねると、若い人に対する「説教」と「昔話」と「自慢話」が一般的に増えていくのでしょう。おー、気をつけなければ!あぶない、あぶない。
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とはいえ、年配者の経験談というのも、全くの「有害物質」かと問われると、そうではない一面ももっている気もします。うまくもちいれば、後輩からみれば、非常に学ぶことの多いリソースになる可能性があるものです。
僕の専門は人材開発ですが、「年配者の経験を、自社の人材開発に活かせないだろうか?」というご相談は、頻繁に寄せられます。
これにはいくつかコツがあるのですが、もっとも大きいことは何かと申しますと、
「経験談を、ほったらかしにしない」
ということです。つまり、年配の人だけが経験談をしゃべくりたいだけ話して、それで終わり、という「新春大放談的」な場にしないこと。そうした場は、たいがい
オレ、すげーだろ
オレの過去、いかしてるだろ?
オレ、今も、イケてるだろ?
というような「オレオレの押し売り」になりはてます。そして、そのような場をつくると若手は「やらされ感」が漂います。
むしろ「経験談を、ほったらかしにする」のでは「なく」、それを素材として議論をしたり、質疑を活発にしたりする。つまりは、経験談に「インタラクション」を交えていくことがもっとも重要なことだと僕は思います。たとえば、仮に今、60分時間があったとします。そうであるなら、経験談は20分でもいいくらいです。残りの40分はインタラクションにあてるくらいの覚悟がなければ、僕は、個人的に経験談のセッションは組みません。大切なことは、年配の数ある経験談の中から、「若い人=聞き手が知りたいこと」についてより深い理解につながる話しあいができるか、どうかということです。
これまでかかわってきた現場、そういえば、先日かかわった現場でも、工夫して経験談を料理しておられました。経験談の危険性と可能性をよく熟知しておられる人材開発の方が、機転をきかして、場をつくっておられたのが印象的でした。
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今日は高田純次さんの話題から、なぜか?「人材開発における経験談」の取り扱いに話が飛びました(笑)。休み明けなので、そのようなこともございましょう。
いずれにしても、「押し売り」をしたりせず、若い人々とはしっかり向き合いたいものです。
そして人生は続く
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