2015.3.23 08:27/ Jun
首都圏は、春ですね。
この数週間で、薄手のコートを着るようになりました。もう「冬」には飽きたので(笑)、陽光が日々差し込む日を心待ちにして、日々を過ごしています。マイ盆栽も、新芽がではじめて、毎朝起きる度に、僕はハッピーです。
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ところで、春というと、僕にとっては、
「嗚呼、今年もまたトランジションの季節がはじまったな」
と感じます。
あまり一般的な認識ではないのかもしれませんが、「春といえば、誰が何と言おうとトランジション」です(笑)。トランジション(Transition)とは、ここでは「社会的な役割の移行」と捉えておきましょう。
要するに、高校生から大学生へ、大学生から社会人へ、実務担当者からマネジャーへ、会社員から市民へというかたちで、社会的に期待されている役割が転換し、移行することを言います。
トランジションにまつわる研究は、それこそ「吐いて捨てるほどあります」ので、あまり詳細をここで述べるわけにはいきません。ブログの執筆時間は20分しかないのです(笑)。
しかし、ごくごくかいつまんでお話しすると、こんなことがいえます。
トランジションとは「宙ぶらりん」で「不安定」な時期で、これから来る新しい生活に「期待」をもつ一方、ともすれば、不安や葛藤といったネガティブな感情を抱えやすい時期です。
そして、トランジションが起こったとき、新たな生活や役割に接したときには、ごくごく初期において、ハネムーン期というべき「バラ色の日々」を夢見がちでありますが、それは多くの場合、ごくごく短期間で打ち砕かれます。新しい生活の現実を知り、「リアリティショック」や「カルチャーショック」を受けるのです。
興味深いことに、これまで数多くの調査を行ってきましたが、トランジションのプロセスには、いつも「n.s.(no significance : 統計的有意な差はない)」がつきまといます。
回答者をいろいろな属性(カテゴリー変数)にわけて分類して、「トランジション時の感情」を分析してみても、トランジション時の不安や葛藤、そして、その後のリアリティショックに関しては、カテゴリー間に統計的有意な差はない、ということが非常に多いということです。
つまり、多かれ少なかれ
新しい生活に移行するときには、みんな、どこかで不安や葛藤を感じる
新しい生活に移行した当初は、みんな、リアリティショックを受ける
ということになりますね。
あなたが、ハイパーアクティブ前のめりピーポーだったとしても、
トランジションの最中、初期には、やはりぐずぐずするのです。
また、ショックを受けるのです。
一方、
あなたが、寡黙で粛々と仕事をこなすピーポーだったとしても、
やはり移行の最中には、感情のブレは感じるものです。
逆にいうと、「それであたりまえなんだよ」ということになります。
不安や葛藤、そしてリアリティショックを受けたからといっても、過剰に心配になる必要はありません。そこそこ、みんなそうなんですから。
逆に、「今、おれって、トランジションの最中にいるのかも」「今、わたしって、リアリティショック受けてるかも」と自分を客観視してみても、よいかもしれません。
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今日はトランジションについて書きました。
春は一日一日と近づいています。
次第に人が増えてくるキャンパスを歩いていると、新たな生活を迎える人々を応援したい気持ちになります。
そして人生は続く
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