2009.7.31 08:58/ Jun
知り合いの、ボストン在住のジャーナリスト菅谷明子さんから、お便りあり。非常に興味深い記事を、ご紹介いただいた。ありがとうございます。
米国の大学街で国境を越えたネットワークをつくる
http://globe.asahi.com/meetsjapan/090727/01_01.html
記事になっているのは、ボストンにある世界初の「科学領事館」である「スイスハウス・ボストン」。スイスと米国の大学、研究機関、企業、起業家などを、組織の枠組みを超えてつなぐネットワークの拠点として、スイスが国家政策の一環としてつくった。
多様な専門性と人脈をもった領事館スタッフが、ボストンエリアにあるハーバード大、MIT(マサチューセッツ工科大)や研究機関、ハイテク新規企業などに積極的に出向き、イベントを開催し、さらに人脈を広げていく。彼らが、スイスボストンに集う人々の「縁結び」を積極的に行う。
「これからの時代は、個人が持つ知識量ではなく、キーパーソンをつなぐネットワーキングによる「集合知」をいかに自分の知(脳)の拡張として使いこなせるかが鍵になる」
という菅谷さんの指摘は全く同感である。2004年に、MITやHarvardで開催される同様のイベントを見て、「僕も、こういうネットワーキングの場をつくりたい」と思い、Learning barをやりはじめた頃のことを、思い出した。僕は、こういう光景に憧れていたのだ。
それにしても、科学政策は僕の専門ではないけれど(でも、実は、科学教育学会の学会員だったりする)、スイスという国の「したたかさ」を思う。
日本の科学政策は、いかにあるべきなのか。そして、科学教育を研究する、とはどういうことなのか。
このあたりは、はこだて未来大学の美馬のゆりさん、宮崎大学の山口悦司さん、北海道大学の石村源生さん、JSTの中井祐輔さんあたりと、菅谷さんをまじえて議論すると面白いだろうな、と思った。
賢さは、「あなたのアタマの中」だけにあるのではない。
賢さは、「あなたとみんなのつながり」の中にある。
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