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2024.12.2 08:54/ Jun

なぜ「グダグダなシンポジウム」は安易に生まれてしまうのか?

なぜ「グダグダなシンポジウム」は安易に生まれてしまうのか?
  
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 仕事柄、シンポジウムと呼ばれる機会で話を拝聴したり、登壇者として呼ばれることがあります。
  
 ここでシンポジウムとは、
  
 1.数名の発表者が、それぞれの立場から発表を行う
  
 2.指定討論者がいて、発表者のあとに発表を行う
  
 3.別途司会役がいるときもある
  
 ような数時間の研究成果発表会
としましょう。
  
   ▼
  
 このシンポジウム、すべてとは言いませんが、まず「話がかみあいません」し、すぐに「長引き」ますし、内容も「グダグダ」になりがちです。なんなら「コミュニケーションの場として成立しているシンポジウム」を探すことの方が難しいのではないでしょうか。
  
 四半世紀のキャリアで、もうすでに、わたし自身は「シンポジウム」には「絶望」しています。
 この形式自体が、非常に難しい。
   
 それでは、なぜ、シンポジウムがグダグダになりやすいのか?
 その要因を考えてみましょう。

 25年間のキャリアで経験してきたことを振り返ってみると、下記の要因があります。
  
 ーーー
  
【発表者要因】
 1.発表者がそもそも多い
 (話題が増えて、言葉が増える。回収できない)
 
 2.話の長い発表者がいて時間を守らない
 (絶対、時間延長すること前提にパワポ創ってきただろ、という強者もいる)
  
 3.練習をしていない発表者がいる
 (時間切れで、ここ飛ばしますね、とか言っちゃう)
  
 4.発表が多いために多くの論点が出され、拡散する
 (そもそも何で集まったのか、意味不明になる)
   
 5.それぞれの登壇者が「それぞれの学問の視点」から話すシンポジウムは
 「みんな違って、みんないいになる」

 (敢えて、自分の土俵から出ようとしない、踏み出さない。相対主義という名の、相互俯瞰書いうになる)
   
   
【指定討論者要因】
  
 1.指定討論者の果たす役割が定義されておらず、何していいか、わからない
 (ちなみに、私すら、何のために指定討論者が存在しているか、知りません)
  
 2.指定討論者が多くの問いや論点を提示して、発表者も参加者もひろえない
 (指定討論者のだす、どの問いに、誰が答えればいいか、意味不明)
 
 3.指定討論者が「自論」を展開しちゃって、発表者の内容からそれる
 (御大に多い)
  
  
【質問者要因】
  
 1.自分以外、誰の得にもならない細かい質問をして、時間を浪費する
  
 2.ひとりが3つも4つも質問するので、他の質問ができない
  
 3.どうしようもない質問を全員に答えさせるので、時間が足らない

  
  
【司会者要因】 
  
 1.司会者とはどんな役割を果たすべきかが共有されていない
 (発表者紹介だけなのか、ファシリテーションも含むのか、共有されていない)
   
 2.論点が複数出てきたときファシリテーションできない
 (みんな違って、みんないいにしかならない)
  
 3.逸脱が起こったときに、とめる勇気をもてない
 (ハラスメントに近い質問をしているのに、勇気をもって止めない)
 (かつて、どう考えても、お酒を飲んでるかのように見える質問者が、発表者にからみ、詰め寄ったことがありました。そのさい、司会がとめなかった。なぜか、師弟討論者のわたしが止めた。最悪。)
  
   
【企画者要因】
  
 1.そもそも企画のフォーカスが「ゆるい」
  
 2.どのような流れで話題が展開するかを読めていない
   
 3.発表者、指定討論者の打ち合わせをやらずに、当日本番となる
 
 いや、シンポジウムには「コミュニケーション」として成立させるファクターが、1分考えただけでも、こんなにあるんですよ。
   
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 それなのに、、、シンポジウムは、要するに、
   
1.発表者・指定討論者などの「人選」すらしておけば
    
2.安易に「出たとこ勝負」で何とかなると思われていて
    
3.でも、実は、コミュニケーション上配慮するべきキーファクターが多いので
   
4.安易に「出たとこ勝負」で、何とかなるわけがない

   
 ということですね。笑。
   
 シンポジウムは、実は、難しいんですよ。
 ちゃんと、そこに「コミュニケーション」を成立させようとすると。

   
 少ない人数で、かなりフォーカスをしぼって、やらないとすぐに崩壊する。
  
 発表者、そんなに多くして、大丈夫ですか?
 指定討論者、そもそも必要ですか?
 指定討論者は、いったい、何の役割を実行するのでしょうか?
 
 そもそも「シンポジウム」というコミュニケーションスタイル、そろそろ見直しませんか?
  
  ▼
  
 今日はシンポジウムについて書きました。
  
 要するに言いたいことは、
   
 1.シンポジウムは安易に企画できる=極端な話「人選べばいい」だけだから
  
 2.でもシンポジウムでコミュニケーションを成立させることは難しい

  
 そもそも難しいのです。ちゃんと「発表者ー指定討論者ー質問者」の論点をフォーカスすることが必要です、ということですね。あたりまえのことですね。

 あなたのお近くでは「グダグダなシンポジウム」が安易に企画されていませんか?
 
 自戒をこめて 
 そして人生はつづく
       
 ーーー
   
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「チームワーキング研修版」リリースされました!
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/
   
「チームワーキング」が「アセスメントを絡めた管理職研修」として利用されております。モニター利用各社の人事担当者の皆様、開発担当者の堀尾さんと、座談会をさせていただきました。ぜひご覧くださいませ!
   
チームワーキング座談会
https://www.jmam.co.jp/hrm/training/special/teamworking/case/index.html 
  
 書籍「チームワーキング」の方も、おかげさまで「重版」を重ねております。応援いただいた皆様に心より感謝いたします。
     
    
 
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職場診断ツール&ワークショップ「OD-ATRAS」 (パーソル総合研究所・中原の共同開発) 
https://rc.persol-group.co.jp/consulting/survey/service/od-atlas.html
   
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上司と部下がペアで進める 1on1 振り返りを成長につなげるプロセス(上司用)
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https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-061   
  
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中原淳監修「実践!フィードバック」eラーニングコース:Youtubeでデモムービーを公開中!
https://youtu.be/qoDfzysi99w
   
「実践!フィードバック」コース ありのままを共有し、成長・成果につなげる技術(PHP)
https://www.php.co.jp/el/detail.php?code=95123&fbclid=IwAR2he6Z_PTe3YiahcnCv3z9pNRXvrajPwVaRS8LLAYFkbWVH167qHDfYF5Q    
  
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新刊「フィードバック入門:耳の痛いことを伝えて部下と職場を立て直す技術」絶賛発売中、13刷重版出来です!。AMAZON総合13位、1位(マネジメント・人材管理カテゴリー、リーダーシップカテゴリー)を記録!年上の部下、若手のトンガリボーイ、トンガリガール。職場には、多様な人々が集っています。難易度の高い部下育成に悩む管理職向けの新書です。どうぞご笑覧くださいませ。スピンアウト企画にDVD教材「フィードバック入門」、研修、通信教育もあります。こちらもどうぞご笑覧ください。
     

   
『フィードバック入門』スピンアウト企画
https://www.php.co.jp/seminar/feedback/
    
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【泣くな!新米管理職!】
  
おかげさまで10刷重版出来。「駆け出しマネジャーの成長論」は、「実務担当者」から「新任管理職」への役割移行をいかに進めるかを論じた本です。「脱線」をふせぎ、成果をだすためには「7つの課題」への挑戦が必要であることを解説しています!全国の管理職研修で用いられています。どうぞご笑覧くださいませ!
  

  
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「マネジャーになる」 研修:プレイヤーからマネジャーへの移行期支援プログラム
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