NAKAHARA-LAB.net

2005.9.5 23:13/ Jun

教養のためのブックガイド

 巷で話題になっている本「教養のためのブックガイド」を読んだ。
小林康夫・山本泰(2005) 教養のためのブックガイド. 東京大学出版会, 東京
 東京大学教養学部の関係者の先生方が、「教養をかたちづくる書籍」について、それぞれの専門の立場から詳解した本。「教養とは何か?」ということをドグマティックに語るのではなくて、むしろ、「教養」に対する多層的な語りの中から、「教養なるもの」を浮かび上がらせよう、という試みです。
 かつて「知の技法」「知の論理」「知のモラル」という基礎演習の教科書がベストセラーになりましたね。僕もそれで授業を受けました。テイストはそれに少し似ているな、という印象を受けました。
小林康夫・船曳建夫(1998) 新・知の技法. 東京大学出版会, 東京
 それぞれの先生方の「教養なるもの」への語りはとてもオモシロク、思わず原著に手をだしてみたくなってしまいたくなる。
 で、同時に、この本、読んでみると、「自分の教養のなさ」に打ちのめされる。そういう意味では、学生さんだけでなく、一度、社会にでた方にもオススメです。
 学び続けて生きていきたい、と願う人ならば、どなたでも。
 いや、遅くなんかない。
 僕らはいつでも学べるよ。

ブログ一覧に戻る

最新の記事

2024.12.8 12:46/ Jun

中原のフィードバックの切れ味など「石包丁レベル」!?:社会のなかで「も」学べ!

なぜ「グダグダなシンポジウム」は安易に生まれてしまうのか?

2024.12.2 08:54/ Jun

なぜ「グダグダなシンポジウム」は安易に生まれてしまうのか?

2024.12.2 08:12/ Jun

【無料カンファレンス・オンライン・参加者募集】AIが「答え」を教えてくれて、デジタルが「当たり前」の時代に、学生に何を教えればいいんだろう?:「AIと教育」の最前線+次期学習教育課程の論点

2024.11.29 08:36/ Jun

大学時代が「二度」あれば!?

「人事界隈」にあふれる二項対立図式の議論は、たいてい「不毛」!?

2024.11.26 10:22/ Jun

「人事界隈」にあふれる二項対立図式の議論は、たいてい「不毛」!?