2005.9.2 10:38/ Jun
両手両足を縛られて、さぁ、泳げといわれているようなものである
国立大学法人化を評した、小宮山宏 東京大学総長の言葉である。
小宮山総長によると、特に「財務の硬直性」は非常に激しいらしい。
たとえば、世界一裕福な大学であるハーバード大学は、2兆円の資産をもち、年間十数パーセントで運用している。つまり、年間数千億円のふくみ益があり、これをもとに充実した教育環境を構築することができる(空港ラウンジで読んだので、正確な数字を忘れてしまいました・・・ゴメンナサイ)。
そういえば、留学したいたとき、田口さんからだったと思うが、「ハーバード大学でもっとも高給取りなのは、学長ではなく、資産運用を行うプロフェッショナルだ」というのを聞いたことがある。たぶん、ハーバード大学デレク=ボクセンターのウィルキンソン先生からお聞きしたのであろう。
—
法人化後の大学に関して、「両手両足を縛ること」だけでなく、「余計な応援」も必要ない、と思う。
国立大学法人化・独立行政法人化から1年。学会などで、全国の大学の仲間にあうと、このことが話題になる。大学によって悲喜こもごもである。
どこかのお役所からやってくる「天下り理事」。今まで教育研究活動を何一つ行ったことのない「お役人教授」など、人事交流という名の「押しつけ人事」も増えていると聞く。
もちろん、すべてがすべて悪いことだけではない。専門性のある人は、それを活かし、大学に貢献している人もいる。そうした健全な貢献なら大歓迎だが、いろいろな研究者の経験や意見を総合してみると、そういう事例は決して多くないようだ。
そういうのは、申し訳ないんだけど「応援」とは言わない。
最新の記事
2024.12.8 12:46/ Jun
2024.12.2 08:54/ Jun
2024.11.29 08:36/ Jun
2024.11.26 10:22/ Jun