2019.11.21 05:46/ Jun
本日11月22日(金)は所用にてブログの更新を中止します。みなさま、よき週末をお過ごしください!
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「うちの社員は、革新力とか、課題設定力が弱いんですよね」
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年末のこの時期は、僕にとって、非常に「学び」の多い時期です。
この時期は、人事パーソンを対象としたさまざまなアクションラーニング(研修)の総括が行われる季節で(各社のみなさま、お疲れ様です)、たいてい、わたしはそうした場の監修者、フィードバック役をおおせつかっており、日本の多くの企業の組織課題をうかがう機会に恵まれるのです。まことにありがたいことです。
(社名が推測できるなど、ご迷惑がかかるかもしれないので、どこで行っているかは申し上げません)
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日本の企業の様々な課題を数十件も伺っておりますと、どの会社も、だいたい似通った課題が生まれてきていることがわかります。
それぞれの会社のご担当者のみなさまは、「うちは特殊なんで・・・」とおっしゃいますが、それを60社以上もうかがっておりますと、「嗚呼、さっきの会社と、同じパターンだなぁ」とか「このケースの場合、たぶん、こういう現象が生まれているだろうな」とか、思ってしまうことがまことに多いものです。
そして、年ごとに各社に共通する「傾向」というのがございます。
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とりわけ、今年、各社の皆様のプレゼンテーションを伺っていて、感じた「傾向」とは・・・
時代が、「脱・経験学習」・・・「経験学習のその先」を求めているのではないだろうか?
という思いです。
多くの会社の直面している人事課題が、「経験学習」という人材開発モデルでは、なかなか説明がつかない事態が生まれてきているような実感を持ちました。
過去の延長上にはない事業を立ち上げたり、組織内の事業自体をむすびつけシナジーをいかに進めるか、など、今ほど大きくビジネスが転換しつつある時期はないな、と思います。それに基づいて、人材開発のあり方も、さらに「経験学習のその先」を求めているような気がするのです。
それに対して、経験学習とは端的にいってしまえば
「自らの過去の経験を振り返り、それを未来に適用するような学習」
です。
つまりは、その理論は、
「未来とは、過去の延長上にあること」
が、そのすべての前提です。
もちろん、そうした学習の価値が低くなったという意味ではありません。それは変わらず重要。経験学習をうながす基盤整備が行われていない会社は、それに取り組んだ方がいい。
しかしながら、どうやら、今、世の中でイシューになりつつあることは、「この先」にある。
若年層や日々の業務能力を高めることは「経験学習モデル」で行っていく必要が依然としてあるものの、そうしたことは次第に整備が進んできている。
むしろ、今、最大のイシューになっていることは、「脱・経験学習」とか「経験学習のその先」・・・
つまりは、
慣れ親しんだ「過去の経験」をいったん脇におき、
組織内外のステークホルダーと連携しながら、
課題設定を行い、革新的な未来をつくりだすこと
なのではないかと思います。
各社の人事課題を伺っていると、とりわけ中堅層で、そのような課題がぞくぞくと生まれていることがみてとれます。 過去の延長上には存在しないし、いまだ誰も実態をつかめていないサービスや、協業のあり方を提案し、実行していく力。こうしたものが求められているような気がするのです。
もちろん、これを「経験学習」の枠組みの内部で説明することは不可能ではありません。しかし「過去の経験を脇におく」という部分、とりわけ「過去の経験がもしかすると、足かせになるので、いったん、脇におく」という部分が、個人的にはものすごく気になります。それはもしかすると「経験学習のその先」と表現してもいいのかもしれません。
実際、企業の皆さんがご発表時にお持ちになるデータにもそのことがあらわれています。
それぞれ各社の皆さんは「うちの社員は、革新力とか、課題設定力が弱いんですよね」とおっしゃいますが、それは、どの企業でも、実はほぼ変わりません。
たいてい日本企業の場合には、さまざまなアセスメントにより、
社員の課題設定力、革新力、構想力などに「難がある」
となっている場合が多いものです。
他の項目と比べ、繰り返し繰り返し「困難がある」とされているこれらの項目を、いかに高めることができるのか・・・その際、どのようなモデルで、これらを高めればいいのか・・・模索がつづきます。
あなたの会社の社員の人事課題は「経験学習」ですか? それとも「経験学習のその先」ですか?
そして人生はつづく
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