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2019.8.5 06:04/ Jun

危険だと思う方に「自分」を賭けろ!? : 岡本太郎美術館という名のパワースポット!?

 数年に、一度、家族で訪れるミュージアムがあります。
 川崎にある岡本太郎美術館です。
     
 昨日は、久しぶりに家族で出かけました。
 中学生になったTAKUZOが宿題で、美術館に行かなければならないというのと、美術館ではちょうど「20周年の記念展示会」をやっているということもあり、数年ぶりの訪問です。
   
 僕は、岡本太郎のアートと、彼の言葉が好きです。
      
 岡本太郎のアートは、その基盤を「民俗学」にあるといわれています。縄文土器、沖縄のシャーマン・・・彼は、パリ大学留学時代、マルセルモースに師事し、民俗学を学びます。
 岡本の民俗学的なまなばしは、日本人がすでに忘れかけていた「日本なるもの」を再発見し、彼自身のアートに組み込まれます。僕は、そんな彼のアートが好きです。
   
 もうひとつ、僕自身が、岡本を愛している理由のひとつは、彼の生き方や、それに裏打ちされる彼のメッセージの力強さです。
  
 幼い頃、CM(コマーシャル)でみた岡本太郎は、大きく目を見開いて、
  
 「芸術は爆発だ!」
  
 と叫んでいる変なオジサンくらいにしか思わなかったのですが、この年になって、彼の本を読んでいると、その直截な生き方や、残した言葉の力強さに心を打たれます。
    
 曰く
  
  ・
  ・
  ・
  
 ぼくは、
 こうしなさいとか、
 こうすべきだなんて言うつもりはない
  
 僕だったらこうする、と言うだけだ
 それに共感する人、反発する人、それはご自由だ
  
   ▼
  
 危険だ、という道は必ず、自分の行きたい道なのだ
 ほんとうは そっちに進みたいんだ
 危険だから生きる意味があるんだ
  
   ▼
  
 なぜ創るのかって?
 創らなければ、世界はあまりに退屈だから
 創るんだ
    
   ▼
   
 面白いねえ、俺の人生は。
 だって、道がないんだ。
  
   ▼
  
 いつも危険だと思う方に自分を賭ける
 それが「生き甲斐」だ
  
   ▼
   
 人生は「積み重ね」だと誰でも思っているようだ
 僕は逆に、「積み減らす」べきだと思う
   
 財産も知識も、蓄えれば蓄えるほど
 かえって人間は自在さを失ってしまう
  
   ▼
  
 同じことを繰り返すくらいなら、
 死んでしまえ
  
   ▼
  
 他人のものは、もちろん
 たとえ、自分の仕事でも
 なぞってはならない
  
   ▼
  
 むしろ「成功は失敗のもと」と逆に言いたい。
 その方が、この人生の面白さを正確に言い当てている
  
   ▼
  
 誰もが、あえて「出る釘」になる決意をしなければ
 時代は開かれない
  
   ▼
  
 他人は笑おうが、笑うまいが、
 自分の歌を歌えばいいんだよ
  

  
   ・
   ・
   ・
  
 危険な道があるなら、そちらを選べ。
 自分の歌を歌えばいい。
   
 そんな彼のメッセージを聞いていると、こちらが元気になってくるような気がします。
  
 もし夏休み、すこし夏バテ気味なら、ぜひ、どうぞ!
 作品のすべてが写真撮影OKですし、何よりも、力強い言葉に元気になれそうですよ。
  
 そして人生はつづく
   

(8年前のわたくし)
   

(今のわたくし・・・成長なし)
   
■岡本太郎美術館20周年記念展■
会期:2019年7月13日(土)~10月14日(月・祝)
開館時間:9:30-17:00(入館16:30まで)
(休館日あり。お出かけ前に下記でチェックをなさった方がいいです)
http://www.taromuseum.jp/exhibition.html
  
   ・
   ・
   ・
  
(明日8月6日より、8月25日まで、ブログは夏期休暇とさせていただきます。しっかり充電をして参ります。皆さんもよき夏休みを!)
  
 ーーー
  
「実践フィードバック」「フィードバック入門」の新たな映像教材が、リリースされました。PHP研究所の海野さん、村上さん、的場さんらと議論をしながらつくったものです。期末・期初の面談時期を想定し、フィードバック場面で「あるある」の事例を多数集めました。通信教材とあわせて、どうぞご笑覧くださいませ!
  
フィードバックDVD教材
https://www.php.co.jp/dvd/detail.php?code=I1-1-057
  
フィードバック通信教育教材
https://www.php.co.jp/tra/detail.php?code=ACB

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