未来の大学建築2 : MIT STATA CENTER

2004/05/20 Update

 今、ボストンで話題になっている「建物」といえば、MITのSTATA CENTER(スタタ・センター)です。このセンターは、MITの卒業生である、レイ・スタタという人と、奥さんのマリア・スタタの莫大な寄附を中心として、それに加えビルゲイツなどからも寄附をつのり、建設されたMITで最も新しい建物です。ここには、人工知能などのコンピュータサイエンスと言語学などのデパートメントが入っています。

Joyce, N. E., Gehry, F. O. and Sobol, R. M.(2004) Building Stata: The Design and Construction of Frank O. Gehry's Stata Center at MIT. MIT Press.

 建築家はフランク・ゲイリーという人で、世界で最も有名な建築家のひとりです。その斬新で開放的なデザイン - これまでの大学の建築に最も欠けていた部分かもしれません - は、見ているだけで愉快になれます。

 もう三年前になりますが、同じように非常に開放性と透明性の高いビルディングをもつ、はこだて未来大学を、このホームページで紹介したことがあります。外観は全く違いますが、この両者、似ているところもあるような気がします。

 はこだて未来大学のこと
 http://www.nakahara-lab.net/doctoressay12.html

 以下、僕が撮影した、スタタセンターの外観、そして内部の写真を公開します。

STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

スタタセンターの全景です。何だか、奇妙なかたちのビルディングが集まって構成されていますね。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

今度はKendallの駅の方から見てみました。右の写真には入り口が見えますね。この入り口からは、コンピュータサイエンスのラボに入れます。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

ぐるっとまわってみました。言語学のデパートメントへは、この入り口から入れます。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

なかに入ると、吹き抜けです。なんだか迷路みたいになっています。階段を上っていても、下で何をやっているかが常に見えます。右の写真は、オモシロイ椅子だなぁと思いました。「く」の字になっているところにすわると、ちょうど人と人が45度に座れますね。話しやすさを考えているのでしょうか。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

左の写真は講義室です。まだ工事中なんですね。右は、スタタセンターの内部にあるフィットネスセンター。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

MITライブラリーの司書さんがつめる場所です。これを上の階段から眺めると、右の写真のようになります。いろいろな場所から、人の行為が見える。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

多くのオフィスはガラス張りになっています。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

ここは言語学デパートメントへの入り口です。中はこんな風になっています。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

上の階からも、下の階のオフィスが見えますね。この部分を外から見ると、左の写真になります。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

言語学のデパートメントの内部です。階段の上から写真をとっています。右の写真は、カンファレンスルームです。いずれも吹き抜けですね。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

左がスタタの1Fと2Fの地図です。右は、3F地図になりますね。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

スタタの壁面には、掲示物を自由につけることのできるボードがそこらじゅうにあります。上の写真は、歴代のMITの著名な教授たち、研究の様子を紹介したボードでした。もちろん、左の写真はノーム・チョムスキーそのひとです。

  
STATA CENTER(スタタ・センター)
   
  

  

探検終了です。スタタ・センターの正面にやってきました。うーん、それにしても、奇妙なかたちですね。もし興味を持たれた方がいらっしゃいましたら、是非、ボストンに行った際は、MITにお立ち寄りください。

  

 

NAKAHARA,Jun
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